日本海水学会誌
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26 巻, 6 号
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  • 製塩装置の腐食および防食に関する試験 (第11報)
    長岡 幸男, 相田 四郎
    1973 年26 巻6 号 p. 305-310
    発行日: 1973年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    製塩装置材料の脱気による防食効果を究明するため, 軟鋼, 銅, ステンレス鋼の室温海水, かん水, 母液中の144時間静置浸漬試験および銅, アルミニウム黄銅, 90/10キュプロニッケルの40℃飽和かん水, 25~30%スラリー中の240時間流動試験を行ない, 次の結果を得た.
    1) 静置試験において, 軟鋼は海水, かん水, 母液などの液種類に関係なく, 溶存酸素濃度の低下にほぼ比例して腐食度が低下する. 銅は溶存酸素濃度が大になるにしたがい腐食度が増加するが, ある限界以上の溶存酸素では, むしろ腐食を抑制する傾向を示した. ステンレス鋼は, 溶存酸素とは無関係に腐食度が少なかった.
    2) 流動試験において, 飽和かん水中の各材料の腐食度は, いずれも溶存酸素濃度の低下に伴い減少する. 脱気による防食率は銅, アルミニウム黄銅, キュプロニッケルそれぞれ約90, 40, 20%であった.
    3) 25~30%スラリーでは, 飽和かん水と比較し大気圧条件の銅を除き, 腐食度が8~9倍に増加しており, また脱気による防食効果は僅少である. この原因は, 塩の結晶の磨耗作用により, エロージョンが促進されたためと考えられる.
    4) 硫酸第一鉄は, 銅および銅合金の腐食を抑制する効果がある.
  • 杉野 邦雄, 小畑 健三郎, 後藤 藤太郎
    1973 年26 巻6 号 p. 311-315
    発行日: 1973年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    蒸発法による海水淡水化プロセスにおける脱炭酸海水の全炭酸分析を目的として, 自動分析装置を試作し, 使用条件を検討した.
    試料溶液に酸を添加してpHを4以下にし, 遊離した二酸化炭素を窒素ガスで水酸化カリウム溶液に導き吸収させ, 電導度変化から全炭酸を分析する.
    装置は, 間欠連続分析を30分周期で行なう.
    35%塩化ナトリウム溶液に炭酸ナトリウム溶液を添加して, 全炭酸濃度を40ppmに調製し, 実験した.
    試料溶液200ml, 窒素ガス流量300ml/min, 水酸化カリウム溶液濃度0.005N, 室温で, 再現性のよい分析ができた.
  • 竹内 紀男, 後藤 藤太郎, 石坂 誠一
    1973 年26 巻6 号 p. 316-322
    発行日: 1973年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    カリウムを含む高濃度水酸化ナトリウム水溶液中から, NaOH・3.5H2Oを晶出させて母液中にカリウムを濃縮する方法の基礎的知見を得るたこめに, 摂氏目盛でそれぞれ2.45°, 3.45℃, 4.45℃, 5.35℃の初期過冷却度をもつ38.96%水酸化ナトリウム水溶液からNaOH・3.5H2Oを晶出させ, その晶出速度の時間的変化ならびにその際の過冷却度, 析出結晶量の時間的変化を知り, それらに考察を加えた結果, 次のようなことが明らかとなった.
    1) 晶出後, ある程度時間が経過すると, 晶出速度は最大値 (最大晶出速度) をとり, その後減少する. この最大晶出速度は, 初期過冷却度の増大とともに大きくなる.
    2) 晶出速度式の過冷却度に関する次数nはn=-(2/3) {ΔTvmax.Vmax./Wvmax.× (dΔT/dt) vmax.} より求められる.
    3) NaOH・3.5H2Oの晶出速度式におけるnは, 生成する結晶核の晶出速度におよぼす影響が小さいとき, 1である.
    4) 晶出過程において, 生成する結晶核の晶出速度におよぼす影響が無視され始めるようなある一定の過冷却度 (臨界過冷却度) が存在し, その過冷却度は初期過冷却度の約60%に相当する.
    5) 生成する結晶粒子数は, 初期過冷却度に対して指数関数的に増加し, 初期過冷却度が1° (摂氏目盛) 大きくなると, 生成する結晶粒子数は2.6倍となる.
    6) NaOH・3.5H2Oの39wt.%水酸化ナトリウム水溶液からの晶出速度vは, 生成する結晶核の影響が無視されるとき, V= {γs/ (ργv) 2/3} KW2/3N1/3ΔTで表わされる.
  • 塩の固結防止に関する研究 (第12報)
    増沢 力, 加峯 正美
    1973 年26 巻6 号 p. 323-329
    発行日: 1973年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    精製塩25kg包装塩を3カ月間パレットを用いたれんが積みの積付け試験を行ない, 固結強さの経時変化, 垂直および水平袋間の分布, 1袋内の位置による分布およびこれらの結果による試料採取方法を検討して次の結果を得た.
    1. パレットを用いるれんが積みでは, パレットの中間部および積付け下部は積付け初期には不安定であるが, 3カ月経過ではしだいに安定してきた.
    2. 固結強さはほぼ積付け段数に比例して増加する.
    3. 固結強さの水平袋間の分布は, 荷重の均等と考えられる4隅でもかなり大きい.
    4. 固結強さの同一袋間の分布は大きく, 中央中心部が常に最も固い部分を含む.
    5. 精製塩の吸放湿履歴のある場合には, 水分量と固結強さとの関係は明瞭でない.
    6. 固結強さの代表値として最高値をとりたい場合には袋の中央中心部から, 平均値をとりたい場合にはランダムに試料採取をする.
    7. たて方向の固結強さはよこ方向の値の1~3倍程度であった.
  • 中嶋 義弘, 中沢 宣明, 田原 浩一
    1973 年26 巻6 号 p. 330-334
    発行日: 1973年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    A small notch meter was specially designed for measurement of minor flow rates and was put into experimental use. As the result of this experimental use, the flow meter was found to have a comparatively high accuracy in the measurement of such an extremely minor flow rate as 200 kg/hr. The equation of the flow meter is as follows:
    W=2/3·√2g·ρ·B (1.349B+0.084) ·h (-2.680B+2.493) 0.05<B<0.25 (cm) 0.0<h<10.0 (cm)
    B is width of the notch, cm;
    g is acceleration of gravity, cm/sec2;
    h is height of liquid of the notch, cm;
    W is flow rate, g/sec.
    This flow meter proved to be usable for measuring dynamic hold up of a vacuum packing tower
  • ロバーツ E.R., ケース デビッドD.
    1973 年26 巻6 号 p. 335-347
    発行日: 1973年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
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