日本海水学会誌
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48 巻, 1 号
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  • 森 英利, 中村 正秋, 外山 茂樹
    1994 年48 巻1 号 p. 3-9
    発行日: 1994年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    海水の代表的スケールとして硫酸カルシウムスケールをとりあげ, その伝熱面への析出機構を回転円筒法により考察し, 以下の結論を得た.
    1) ファウリング曲線は典型的な漸近型ファウリングの形態を示し, 流速の増加および過飽和度の減少に伴い漸近値が減少する傾向が実験的に明らかとなった. またファウリング層の成長機構を推定するために, 一般化したファウリングモデルの適用を行い, ファウリング曲線の特性パラメーターの流速への依存性を調べた. その結果, 硫酸カルシウムの成長は表面プロセスが支配的機構であることが示され, さらに同じ表面温度ではバルク液との温度差が大きいほど, より強固なファウリング層が形成される傾向が認められた.
    2) ファウリング層の機械的洗浄法による効果を, 粒状物の混入により評価した. その結果, 除去速度は片対数紙上で流入粒子負荷量に対して直線的に減少することが実験的に示され, その勾配によって除去特性が評価できることを示した. また各温度条件下で形成したファウリング層の強度を初期除去速度で比較した結果, 表面温度が高いほど, また表面温度とバルク液温度との差が大きいほど強固なスケールが形成されるが, 表面温度により大きな依存性を示すことが実験的に明らかとなった.
  • 西岡 洋, 佐井 規雄, 熊谷 哲, 永広 徹, 上杉 勝弥
    1994 年48 巻1 号 p. 10-14
    発行日: 1994年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本法ではキャリアー, 試薬溶液 (2%アルフッソン溶液) の流速を共に1.42ml/minに設定し, 測定波長を640nm, 試料注入量を200μl, 反応コイル長を3.5mとした条件で, 1時間当り40試料の分析が可能であった. また, フッ化物イオン濃度5mg/lの試料を10回繰り返し注入して得られた変動係数は0.40%であった, 標準添加法により海水中のフッ化物イオンの定量を行い,良好な結果を得た.
  • 加藤 茂
    1994 年48 巻1 号 p. 15-21
    発行日: 1994年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    マングローブ植物は, 熱帯・亜熱帯の海岸線や河口・河川流域の定期的に海水あるいは汽水の流入する地域に分布し生育している植物群である. マングローブ林の構成樹種の一種であるヤエヤマヒルギは,マングローブ林が直接海水の影響を受ける林先端域から河川中流域までの広い範囲に分布が見られるマングローブの一種である. ヤエヤマヒルギ栽培試験の結果, F-20 (0.6%NaCl) 区とF-50 (1.5%NaCl) 区における生育が良好であった.平均的な海水塩分濃度である3%NaClのF-100区での生育状況は, 主根の形成は良好であるが根毛の形成は劣っていた. この区の葉の伸長展開は劣り, 葉面積も小さくその葉厚も増していた. ヤエヤマヒルギ栽培液中のNaCl濃度上昇とともにNa+およびC1-の植物体への吸収が増加し植物体内蓄積濃度も増加した. ヤエヤマヒルギの葉内および根内に分布した主な有機酸してシュウ酸とリンゴ酸であった. これら有機酸類は, 過剰カチオンと塩を形成して浸透圧調節を行っていることが推察された.ヤエヤマヒルギの幼苗生産を行うには, 約0.6%~1.5%NaClの塩分環境下において初期栽培を行い, 実際の分布域へ移植することによりヤエヤマヒルギ分布域のマングローブ林の再生が順調に行うことが可能であることが推察される.
  • 草壁 克己, 後藤 晃, 諸岡 成治
    1994 年48 巻1 号 p. 22-26
    発行日: 1994年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究をまとめると以下のようになる.
    1) アミドキシム繊維吸着剤による海水ウラン吸着の活性化エネルギーは38kJ・mol-1であった.
    2) アミドキシム繊維をハネカム状吸着ユニットに充填し, 実海域で係留吸着した実験の結果から, 吸着剤と海水との接触とを促進するためには, 海流による流れと共に, 波力による上下あるいは横方向の運動が重要であった.
    3) 吸着実験の結果を基にコスト計算をした結果, 繊維を詰めたボール状吸着剤を充填する形式が有効であることが明らかになった.
  • 角田 省吾
    1994 年48 巻1 号 p. 27-37
    発行日: 1994年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 石橋 忠也, 藤井 正博
    1994 年48 巻1 号 p. 38-55
    発行日: 1994年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 行動および電気生理学的手法によるモニタリング
    角田 出
    1994 年48 巻1 号 p. 56-67
    発行日: 1994年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
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