日本海水学会誌
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47 巻, 2 号
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  • 小森 悟
    1993 年 47 巻 2 号 p. 59-66
    発行日: 1993年
    公開日: 2013/02/19
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  • 大井 隆夫, 瀧口 彰子
    1993 年 47 巻 2 号 p. 67-73
    発行日: 1993年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究をまとめると次のようになる.
    1)MgMn2O4より酸処理によりマグネシウムを抽出して選択性リチウム吸着剤HMnO(Mg)を調製した. スピネル型構造を持ちマグネシウム溶出率90%前後以上で高いリチウム選択吸着性を示した. マグネシウム抽出剤に適当量の(NH4)2S2O8を加えるとマグネシウム抽出率を高く保ちながら, マンガン溶解率をより低く抑えられる可能性がある.
    2)本研究で合成したHMnO(Mg)につき,それの示すリチウム同位体効果をバッチ法により測定したところ, 軽い同位体6Liが吸着相に濃縮し, 25℃でε値として5.4~7.4×10-3の値が得られた. 実験の範囲内では, 吸着剤の調製条件とリチウム同位体効果との間には明確な相関性は観測されなかった.
  • 塩の付着母液成分の熱的変化 (第2報)
    新野 靖, 西村 ひとみ, 有田 正俊
    1993 年 47 巻 2 号 p. 74-80
    発行日: 1993年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    乾燥塩に生成されることがある塩化マグネシウムの熱分解を起因とする難溶性物質の生成過程および防止対策について検討した.
    その結果, 塩基性塩化マグネシウム(Mg2(OH)3Cl・4H2O,Mg3(OH)5Cl・4H2O)は,塩化マグネシウムを加熱し, 熱分解により生じたMgOHClが起因となり, 吸湿条件下に蔵置されることにより生成されることを確認した. また, 蔵置期間が長くなると乾燥塩中の塩基性塩化マグネシウムは, 母液中に吸収された炭酸ガスの影響により分解され, 炭酸カルシウムが生成されることを確認した.
    これらの難溶性物質が生成されない乾燥塩の品質は, 酸消費量 (pH4.8) で1mg当量/kg以下であり, 乾燥後の塩の酸消費量を管理することにより, 塩基性塩化マグネシウムなどの難溶性物質の生成は防止できると考えられた.
    本試験では,上記物質以外に硫酸カルシウムも蔵置期間中に結晶成長した可能性を示しており,難溶性物質の完全な除去が難しいことも示唆している.
    本試験で対象となった難溶性物質の発生は,高温多湿となる夏期に,塩の水分の低レベルでの維持(サラサラ性の維持)を目的に,乾燥後の吸湿を考慮し, 乾燥度を上げる (乾燥時の水分を下げる) ために生じる可能性が高い. したがって, この時期の対応としては, 乾燥度を上げずに,乾燥機以降の吸湿防止に注意を傾ける必要があると考える.
  • マンガン酸化物系吸着剤による海水からのリチウム採取 (第16報)
    宮井 良孝, 大井 健太, 加藤 俊作
    1993 年 47 巻 2 号 p. 81-85
    発行日: 1993年
    公開日: 2013/02/19
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    マンガン酸化物系粒状吸着剤について, 粒径と物性ならびに吸着処理条件とリチウム吸着性との関係などについて検討した結果, 次のようなことが判明した.
    酸処理時間および振とう試験強度さらに湿潤かさ密度および含水量への粒径の影響は小さいが, 流動層体積比への影響は大きいことが認められた.
    リチウム吸着性に及ぼす粒径の影響は大きく, 吸着時間17日においては, 吸着剤表面積とリチウム吸着量との間には高い相関性がみられた.
    粒径0.5~0.7mmの粒状吸着剤の場合, 空間速度300h-1以上において粒内拡散が律速になったと推定された. リチウム吸着量はほぼ一定となり, そのときの吸着率は約10%であった.
    粒径0.25~0.5mm,吸着時間25日でのリチウム吸着量は5.5mg・g-1を示し,平衡吸着量の95%に達した.この値は低品位の鉱石含量に相当する.
    今後, カラム法による脱着条件ならびに吸着-脱着のくり返し試験について検討する予定である.
  • 杉本 康司, 新野 靖, 村嶋 昇, 田山 正幸
    1993 年 47 巻 2 号 p. 86-90
    発行日: 1993年
    公開日: 2013/02/19
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    天日塩およびその洗浄塩の分析結果から結晶内のカリウムおよび臭化物イオンの量を検討し, 次の結果を得た.
    1)メキシコ,オーストラリア天日塩中のカリウムおよび臭化物イオンの量は, 海水のK/Mg, Br/Mgより高い比率で含まれ, カリウム, 臭化物イオンとマグネシウムは相関関係が得られた. 結晶内に存在する量は, ヵリゥム20~118ppm, 臭化物イオン55~150ppmと推定された.
    2)天日塩のカリウムおよび臭化物イオンのほとんどは液泡ではなく, 結晶内に含まれると推定された.
    3) カリウムが多い産地は臭化物イオンも多い傾向が認められた. また,絶対量としては臭化物イオンが多い傾向にあるが, モル濃度ではカリウムのほうが取り込まれやすい傾向を示した. さらに, 海水中のK/Brを基準にすると, カリウムより臭化物イオンのほうが結晶内に入り込む比が大きいと推定された.
  • コスティック デニスS, 橋本 壽夫
    1993 年 47 巻 2 号 p. 91-113
    発行日: 1993年
    公開日: 2013/02/19
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