1) 海水中のホウ素の定量は簡単な前処理を行うのみで, ICP発光分光分析法で精度よく迅速, 正確に測定できた.
2) 北太平洋西部から採取された表面海水中のホウ素含有量は, 同位体希釈分析から4.66±0.02μg/mlであった.
3) 表面海水2試料中のホウ素同位体比 (¹¹B/¹⁰B) は4.200, 4.207であった.

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多段フラッシュ蒸発式海水淡水化装置におけるスケール成分の物質収支計算法を開発し, 造水量100m³/d, 10段フラッシュ蒸発プラントでの, スケール防止法にpHコントロール法を適用した実験の結果と計算結果を比較検討して炭酸カルシウムおよび水酸化マグネシウムの析出挙動を明らかにした.
(1) 従来の蒸発缶と違い, 多段フラッシュ蒸発プラントでのアルカリスケールの生成機構はプライン中の炭酸物質の解離平衡に関係づけられることがわかった.
(2) 炭酸物質の解離反応速度はそれほど速くないので, 物質収支の計算には炭酸物質の過渡変化を導入する必要がある.
(3) ブライン最高温度120℃, 濃縮比2.0の条件で硫酸カルシウムスケールの析出は見られず, アルカリスケールについても, 補給海水に硫酸を濃度として110ppm添加して脱炭酸処理するpHコントロール法により析出を防止できた.

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本報は, パーベーパレーション法で海水を淡水化することを試み基礎的な実験を行った. その結果, 装置の形式として加圧を要せず, 温度差だけで脱塩を行うサーモパーベーパレーション法を採用すれば, わずかな温度差を利用して有効に脱塩水が得られることがわかった. 一方, このように純度の高い水が多量に得られることは, 裏からみれば濃縮方法としての適性をもつことでもあり, 海水の濃縮の面からも興味がもたれる. 膜の耐久性など検討すべき点が明らかになったので, 実験を継続中である.

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Magnesium hydroxide precipitate depositing from alkalized seawater was used as an adsorbent for the extraction of uranium from seawater. Calcium hydroxide was a suitable alkali because the adsorption of uranium was enhanced int he presence of calcium ion. Uranium was adsorbed quantitatively with magnesium hydroxide precipitate when an adequate amount of calcium hydroxide was added to precipitate 80 to 90% of magnesium ion in seawater. More than 80% of adsorbed uranium was eluted from the precipitate with 1 to 3 M ammonium carbonate solution, in which the precipitate was hardly dissolved at all. With this method about 11 mg of uranium was collected as uranyl salt from 6,000 l of natural seawater. The recovery throughout all processes was about 70%.

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