塩は, 人間の生存にとって最も重要な鉱物資源の一つであるが, その重要性についてはあまり認識されていない. 1979年におけるアメリカの塩の生産量は, 約4,600万トンで全世界の約1/4を占めており, アメリカ国内の鉱物生産量としては第6位にある.
アメリカ鉱山局の調査によれば, 1979年における全鉱物生産額240億ドルの2.2%を塩が占めており, 1976年の一人あたりの消費量は, 金属, 非金属の鉱物資源87種中, 第6位となっている.
多くの化学工業は種々の製品を生産する原料として塩を使用しており, 米国内消費量の半分以上である2,800万トンはこれらの化学工業によるものである. 道路の融氷も大量の塩を消費するが, ほかに食品, 農業, 水処理などがおもな用途としてあげられる.
西暦2000年におけるアメリカでの塩の需要量は年間7, 300万トンと見積もられており, これは年2%の伸びである. また同年のアメリカの塩の生産量は6,500万トンに達するであろう.
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