日本海水学会誌
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40 巻, 6 号
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  • 内田 駿一郎
    1987 年 40 巻 6 号 p. 323-341
    発行日: 1987年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 三宅 泰雄, 猿橋 勝子, 鷺 猛, 金沢 照子
    1987 年 40 巻 6 号 p. 342-349
    発行日: 1987年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    海洋における炭素, 窒素, リンのような, いわゆる親生元素の無機化合物や, そのイオン濃度の鉛直分布は, よく知られているように, 表面では小さく, 深さとともに増大している. しかし, これらの元素の海洋における滞留時間は水の滞留時間 (~104年) に比べて長いため, 無機形と有機形を加え合わせた総濃度は, 海域や深さの別なく, 一定となるはずである. しかし, 実際に従来の分析値を用いて計算してみると, これらの元素の総濃度は一定とはならない. 著者らは, この不一致は, これらの元素の有機物の分析値に誤りがあるのではないかと考えた. そこで, いままでに用いられてきた海水中の有機化合物の分析法 (湿式酸化法) にかわり, 乾式燃焼法によって炭素や窒素の有機化合物の分析を行った結果, 著者らの予想するとおり, これらの元素の総濃度は, 海域と深さのいかんにかかわらず, 一定となることがわかった. さらに検討をすすめた結果は, これらの親生元素では無機, 有機ともに, その濃度はそれぞれ一定の当初濃度と変化量の和であらわされることがわかった. 変化量は生物による無機形から有機形への変換と, 有機形の酸化分解による有機形から無機形への変化に支配されている. 酸化分解は溶在酸素の減少量 (いわゆるみかけの酸素消費量AOU) と定量的な関係にあることが確認された.AOUに対する係数は炭素では0.4, 窒素では0.043, リンでは0.0029であり, 総濃度はそれぞれ炭素は2,410, 窒素は48.2, リンは3.48μgat/kgであることがわかった. これらのことを基にして, それぞれの親生元素の濃度 (有機形, 無機形) や相互の関係について述べる.
  • イオン交換膜透分析装置供給海水の前処理について (第1報)
    鍵和田 賢一, 永塚 敏, 曽我 清己, 杉田 静雄
    1987 年 40 巻 6 号 p. 350-355
    発行日: 1987年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    イオン交換膜透析装置の海水前処理を目的として, 3社の実用規模の精密濾過膜および限外濾過膜を用いて海水の2次濾過法について検討を行い次のような結果を得た.
    1) 3社膜の透過水量はK膜, P膜, S膜それぞれ280, 100, 200l/m2・h・atmであった.
    2) 透過水の水質については, 1次濾水に対する粒子数の減少率ではP膜の0.5kg/cm2の68%を除いてはいずれも94%以上, 鉄減少率も粒子数と同様にP膜の28%を除いて46~64%の範囲であった.
    3) 透過抵抗の測定では, 膜面に付着物のない場合にはK膜の抵抗が最も小さいが, 膜面に懸濁物が付着すると他2社膜に比べ透過抵抗が大きくなり, 透過水量が減少する傾向を示した.
    4) K膜による50日間の連続試験を行った結果, 回復率としてはNo.1, No.2モジュールともに300時間程度までは30%以上であるがしだいに低下し, 最低で18%となり平均で33%程度となった.
    5) 膜洗浄方法については, 洗浄効果の高いのは次亜塩素酸ナトリウムあるいは水酸化ナトリウムによる2時間浸漬法で, 透過水量は洗浄前に比べ約2倍に回復した.
    6) 3社膜ともに透析用原料海水として十分な水質のものが得られたが, 現時点では大容量の膜がないこと, 薬液洗浄コストが高いことなどから実用化はむずかしいと考えられる.
  • イオン交換膜透析装置供給海水の前処理について (第2報)
    永塚 敏, 鍵和田 賢一, 曽我 清己, 杉田 静雄
    1987 年 40 巻 6 号 p. 356-362
    発行日: 1987年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    前処理条件の異なる4種の海水を50日間 (1,145時間) 無通電で2dm2透析槽に連続通水し, 水質の経時変化と透析槽内の圧力上昇および付着物の付着速度, 付着物組成に及ぼす影響を試験した. その結果
    1) 1次濾水および2次濾水の水質は, 海水の濁度の変動により大幅に変化するが, SF透過水はつねに安定した水質であり長期の運転が可能と推定された.
    2) オゾン処理水のMF値は1次濾水と差異が認められなかったが, 懸濁物の付着速度はかなり小さく処理効果が認められた. しかし, オゾン処理後の後処理が必要である.
    3) 圧力上昇係数より求めた実験式からMF値を知ることで運転可能日数を推定することができた.
    4) 膜面およびスペサへの懸濁物の付着速度は1次濾水, 2次濾水, オゾン処理水, SF透過水の順に小さくその比率は100:50:30:18であった.
    5) 膜およびスペーサー付着物の組成は, SF透過水の場合は有機物が多いが, いずれも製塩工場の場合と同様であった.
  • 木村 修一
    1987 年 40 巻 6 号 p. 363-375
    発行日: 1987年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
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