日本海水学会誌
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42 巻, 1 号
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  • 清水 典子, 尾方 昇
    1988 年42 巻1 号 p. 3-6
    発行日: 1988年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    食塩の溶解速度が溶解条件によってどのように変化するかを定量的に把握するため, 溶解速度定数に対する温度, 流速の影響を理論的に誘導し, さらに実験的に確証して, 種々の条件下での溶解速度定数の推算式を導いた. 食塩の溶解速度定数の支配因子はNernstの理論に従い,(液相拡散係数/境膜厚さ) に支配されると仮定し, 境膜厚さをδ=0.03Re-0.5とおくと実験結果とよく一致する.
  • 平井 達雄, 坂田 則彦, 山田 通政, 辻谷 潤一, 岡崎 守男, 田門 肇
    1988 年42 巻1 号 p. 7-14
    発行日: 1988年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    海流利用型海水ウラン吸着装置を開発し, 大水深域に設置される海洋構造物に要求される諸性能と吸着剤の回収と充填の方法に考察を加え, 装置設計を行った.本装置に対して導かれたコスト推定式を用いて装置の安定性および建造面での制約条件を満たす最適装置形状を求めた.最適装置形状を用いれば装置コストは3割低減されることがわかった.さらに吸着剤の輸送システムに関して検討を加えたところ, 母船方式を採用すれば, 輸送コストは5,000円/トン-吸着剤まで低減される知見が得られた.
    吸着装置と収着剤輸送システムに関する検討より, 海水ウラン採取コストは既報6)で推定した19万円/kg-Uから14万円/kg-Uに低減できる可能性があることが明らかと塗った.さらに大幅なコストダウンのためには吸着剤の性能を向上させる必要があると思われる.
  • 城塚 正, 尾上 薫, 望月 精一
    1988 年42 巻1 号 p. 15-21
    発行日: 1988年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    アミドキシム基を有する繊維状吸着剤の繊維径変化が物性値, 吸着速度および機構に及ぼす影響を研究した.細繊維化による比表面積の増加により, 吸着速度および吸着容量が増大することを明らかにこした.また, シート状にした繊維状吸着剤の接触特性の検討を行った結果より, 実海流速度の下で液境膜内物質移動抵抗が無視可能であると試算され, 運転費の大幅削減が可能な海流利用方式の可能性が認められた.アルカリ処理を施した細繊維化後の吸着剤の繊維内拡散係数は, 5.0×10-14m2/sと求まった.この値は, アルカリ処理前の値と比べて, 4倍であり, 親水性基の増加によるものと考えられる.
  • 環境分析に関する研究 (第37報)
    杉本 太, 前田 嘉道, 安積 敬嗣
    1988 年42 巻1 号 p. 22-27
    発行日: 1988年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    水酸化鉄共沈法を用いて水中の微量クロムを分離し黒鉛炉原子吸光分析法で定量する方法について検討した結果を要約すると,
    1) 検水に10w/v%炭酸アンモニウム緩衝溶液10mlを加え, pHを約7.5に調整後, 共沈剤溶液として鉄 (III) 3mgを添加して30分間撹拌すると, クロム (III) のみが定量的に共沈する.
    2) クロム (III) を分離した濾液に塩酸 (1+11) 20mlを加えて共沈剤溶液として鉄 (II) 3mgを添加するとクロム (VI) はクロム (III) に還元される.その後, pHを約7.5に調整すると, クロム (III) は定量的に共沈し, クロム (VI) が定量できる.
    3) これらの共沈物を塩酸 (1+20) 25mlを用いて室温で15分間浸漬放置するとクロムは完全に溶解し, GFAAS用の検液として使用できる.
    4) 0~5μg/lの範囲で検量線は良好な直線性を示し, 検出限界は0.026μg, 定量下限は0.085μgであった.
    5) 本法は100~1,000mlの範囲で検水量の影響を受けない.
    6) 海水, 河川水中の微量のクロムの分離定量に本法が十分利用できることがわかった.
  • 冨田 篤志
    1988 年42 巻1 号 p. 28-32
    発行日: 1988年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    徳山曹達は, 1982年クウェートのPetrochemical Industries Co.とイオン交換膜法による, 製塩電解プロセスの技術供与に関する契約を交した.1986年に工場の運転が開始され, 現在まで順調に運転されている.
    本報は, 製塩工場の電気透析槽の運転について主に報告したが, PICとの協力により, 予想以上の好成績で運転されている.
  • 藤田 武志
    1988 年42 巻1 号 p. 33-40
    発行日: 1988年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
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