日本海水学会誌
Online ISSN : 2185-9213
Print ISSN : 0369-4550
ISSN-L : 0369-4550
66 巻, 1 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
巻頭言
特集:「海水総合利用技術構築を展望して」
解説
寄書
報文
  • 佐々木 秀明, 栗城 健太郎, 大島 朗伸, 石田 昭夫, 永田 進一
    2012 年 66 巻 1 号 p. 30-35
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/11/01
    ジャーナル フリー
    大腸菌細胞の迅速な高塩環境適応におけるプロリン輸送系ProPタンパク質の発現量の効果について解析した.ProP遺伝子発現プラスミドを大腸菌細胞に導入し,ProPを高発現する大腸菌細胞を作出した.通常の大腸菌細胞は1.2M NaClの濃度下において増殖は強く阻害されたが,ProPを高発現する大腸菌細胞は迅速な増殖を示した.また,浸透圧調整のための補償溶質であるプロリンの細胞内への取込みも,通常の大腸菌細胞では緩やかであったが,ProPを高発現する大腸菌細胞では,急速な取込みを示した.これらの結果から,大腸菌細胞の迅速な高塩環境適応にはプロリン輸送系ProPタンパク質の発現量が重要である事が示唆された.
  • 永井 正彦, 松本 幹治, 中村 一穂, 平井 光芳, 菅野 健夫
    2012 年 66 巻 1 号 p. 36-44
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/11/01
    ジャーナル フリー
    逆浸透(Reverse Osmosis. RO)海水淡水化プロセスで,精密ろ過膜,限外ろ過膜などを供給する海水の前処理として使用する場合,問題となるのは膜の性能低下であり,それを防止するために逆流洗浄や空気洗浄などが行われる. 膜性能のモニタリングとしては装置全体の差圧を管理することが一般的であるが,この差圧はプラント配管を含めたもので,かならずしもファウリング等汚染を受けている膜モジュール自体の差圧が測定されているわけではない.著者らはUF膜モジュールユニット前後の圧力差および流量測定からUF膜モジュール自体の膜間差圧を算出し,膜モジュールのろ過抵抗を求める方法を提案した.さらに縦型の中空糸膜モジュールのろ過および逆洗時における透過流量および膜間差圧を理論的に検討し,膜ろ過抵抗を算出した.さらに,提案した方法を用いて,パイロットプラント運転における塩素洗浄,空洗のろ過性能回復効果について,膜間差圧および膜ろ過抵抗の挙動から検討し,膜ろ過抵抗をモニタリングする有効性について明らかにした.
研究会だより
feedback
Top