日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
26 巻, 5 号
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  • 島本 順子, 島本 博幸, 中村 英雄
    1989 年 26 巻 5 号 p. 447-454
    発行日: 1989/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    臨床的に甲状腺機能が正常範囲にあると考えられた老年者入院患者196名 (年齢78.4±8.1歳, 男60, 女136) を対象とした. 全例, 血中 free T3濃度0.83~3.80pg/ml, 血中free T4濃度0.54~1.70ng/dl, 血中TSH濃度0.5~5.1μu/mlの範囲にあった. 24時間連続記録心電図から1時間毎の平均分時心拍数を最小自乗スペクトル法を用いて余弦曲線に当てはめ, mesor, amplitude, acrophase を算出した. さらに, 1日最人心拍数=mesor+amplitude, 1日最小心拍数=mesor-amplitude と定義した. 甲状腺機能が心拍数概日リズムに及ぼす影響について検討するために, 目的変数として mesor, amplitude, acrophase, 1日最大心拍数, 1日最小心拍数を用い, 説明変数として年齢, 性別, 血中 free T3 濃度, 血中free T4濃度, 血中TSH濃度, 痴呆の程度, 寝たきりの有無, 血清 albumin 濃度を用いて重回帰分析を行った.
    1) 全例, 心拍数概日リズムは相関係数0.75以上と有意に余弦曲線表示し得た. 2) 重回帰分析の結果, いずれにも性差が関与したため, 男女別に検討した. 3) 男性では mesor, 1日最大心拍数, 1日最小心拍数は血中TSH濃度と負の関係にあった. しかし, amplitude, acrophase と甲状腺機能とは有意な関係を認めなかった. 4) 女性では mesor, 1日最大心拍数, 1日最小心拍数は血中 free T4濃度と正相関, 血中TSH濃度と負の相関関係にあった. amplitude と血中 free T4濃度, acrophase と血中 free T3濃度とは各々正相関を示した.
  • 横手 幸太郎, 森 聖二郎, 森崎 信尋, 斉藤 康, 吉田 尚
    1989 年 26 巻 5 号 p. 455-461
    発行日: 1989/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    当科にて経験した Werner 症候群患者10症例につき, 合併する脂質代謝異常の臨床的検討を行なった. その結果, (1)10症例中7例に, 血清総コレステロール値250mg/dl以上の高コレステロール血症を認め, このうち6症例には左右とも9mm以上のアキレス腱肥厚を認めた. (2)これら10症例の血清総コレステロール値と左右のアキレス腱厚の平均値との間に有意な正の相関関係を認めたことから, アキレス腱肥厚を呈した6症例において, アキレス腱に沈着し肥厚をもたらしている物質は血清コレステロールに由来している可能性が高いと考えられた. (3)アキレス腱肥厚を呈した6症例中3例には, 血縁者にも血清総コレステロール値250mg/dl以上の高コレステロール血症の存在が確認された.
    以上のように, 呈示した本症候群患者10症例中6例は家族性高コレステロール血症 (FH) に極めて類似した病態 (高コレステロール血症+アキレス腱肥厚)を呈し, しかもそのうち3例は家族歴からもFHを合併している可能性が高いと考えられた. 10例中3~6例という頻度は, 理論上これら2つの疾患が偶発的に合併したとするにはあまりに高頻度であると考えられたことから, このようなFHに類似した病態をもたらしている原因が単なるFHの合併ではなく, 本症候群に特有のコレステロール代謝異常によるものである可能性も否定できない.
  • 川畑 信也, 沢口 義康, 大友 英一, 早川 道夫, 山岡 実, 松瀬 健, 福地 義之助
    1989 年 26 巻 5 号 p. 462-468
    発行日: 1989/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    1973年10月から1987年8月までに浴風会病院での連続剖検1,280例から未治療肺癌78例 (70歳以上は75例) を抽出し, 剖検後の組織学的検討や病期分類, 組織型別の生存期間を検討した. 対象75例 (男34例, 女41例) における死亡時平均年齢は82.1±5.4歳であった. 組織分類では腺癌42例 (56.0%), 扁平上皮癌19例 (25.3%), 小細胞癌7例 (9.3%), 大細胞癌2例 (2.7%), カルチノイド1例 (1.3%), その他4例 (5.4%) であった. 75例中脳転移をきたした症例は11例 (14.7%) であった. 肺癌に加えて他臓器に原発した悪性腫瘍の存在を確認できた重複癌の症例は16例 (21.3%) であった. 胸部レ線像から生前に肺癌と診断し得た44例の検討では肺癌診断時の平均年齢は79.7±5.4歳であり, 診断時から死亡までの期間の平均は21.1±24.1カ月 (最短1カ月から最長96カ月) であった. 腺癌24例と扁平上皮癌11例とにおける平均生存期間はそれぞれ24.0±29.3, 12.9±11.7カ月であった. 剖検時の病期分類 (TNM分類) からみた平均生存期間は, stage I (13例): 27.5±33.3カ月, stage IIIA (3例): 19.0±19.5カ月, stage IIIB (1例): 13.0カ月, stage IV (27例): 18.5±19.7カ月であった. 今回の検討では男女ともに腺癌の発生頻度が最も高かった. また老年者における未治療肺癌では, 診断時から約2年間の平均生存期間 (5年以上の生存は4/44例, 9%) が推測され, さらに扁平上皮癌に比し腺癌においてその生存期間が長い傾向にあることが判明した.
  • 金子 晴生, 志越 顕, 新井 望, 阿部 良和, 山内 幹雄, 白井 達男
    1989 年 26 巻 5 号 p. 469-474
    発行日: 1989/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    白血病における重篤な合併症である感染症を高齢者白血病について調べた. 高齢者白血病は病態を定型と非定型に分けて検討を行なった.
    対象は昭和51年から昭和62年6月までの過去12年半の60歳以上の高齢者白血病45症例である. 病型分類は診断時の骨髄所見から定型22例, 非定型23例 (hypoplastic 10例, low percentage 13例) である.
    45症例の経過中における感染症は延102回であった. このうち定型例が48回, hypoplastic 31回, low percentage 23回であった. 感染症の種類は病型とは関係なく呼吸器感染症が多く認められた. 抗菌薬投与前に調べた分離菌の種類は, クレブシェラ, 緑膿菌, 大腸菌, ブドウ球菌, 真菌の順でグラム陰性菌が多くを占めた. 複数菌による感染は30回あり定型例が14回, hypoplastic 10回, low percentage 6回で, 菌の組合わせはグラム陰性菌同士が40%, グラム陰性菌とグラム陽性菌30%, グラム陰性菌と真菌が20%の順であった.
    死亡37例中の死因は出血15例, 感染13例であった. 感染死は定型例が8例と多く認められた.
    高齢者白血病の感染症に対する治療は宿主の要因から抗菌薬や抗真菌薬の充分な支持療法が行なわれにくく, 加齢による免疫能低下があり治療効果は悪く重症化した. 特に抗白血病剤多剤併用療法の際にその傾向がみられた. 高齢者白血病の併発感染症に対する治療が予防に対する対応の検討がさらに望まれる.
  • 末梢血単核細胞画分, NK細胞活性, IL2産生能に関する検討
    松瀬 健, 福地 義之助, 長瀬 隆英, 山岡 実, 駿田 直俊, 石田 喜義, 原田 信行, 鳥羽 研二, 折茂 肇
    1989 年 26 巻 5 号 p. 475-480
    発行日: 1989/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    Stage IIIおよびStage IVを中心とした肺癌患者における末梢血NK活性及びIL-2産生能は, 年齢をマッチさせたコントロール群に比し有意な低下を認め, 免疫監視機構の低下が示唆された. 尚, OKTシリーズの諸指標については両群間に有意差は認められなかった.
    肺癌患者において, 抗腫瘍多糖体 Schizophyllan を投与したところ投与前及び2週目投与後との比較において, NK活性は10例中8例で上昇を認めた. しかし, 4週目におけるNK活性には一定の傾向は認められなかった. なお, NK活性の変化とIL-2産生能の変とには相関がみられず, 少なくともNK活性の増加はT cell より産生されるIL-2の増加に大きく依存していないことが示唆された.
  • 新 弘一, 勝沼 英宇
    1989 年 26 巻 5 号 p. 481-488
    発行日: 1989/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    目的: 薬物の蛋白結合率は, 体内薬物動態を理解する上で極めて重要である. 本研究では Ceftezole (以下CTZと略す) を指標薬として, 老年者の血清遊離脂肪酸 (以下FFAと略す) 組成の変化が, 結合率にいかなる影響を及ぼすかについて検討した.
    対象および方法: 対象は健常若年者(20歳代) 及び, 健常老年者(70歳以上) 各20名とした. CTZの蛋白結合率は100μg/mlの薬液濃度で遠心限外濾過法により求め, FFAの測定は飽和脂肪酸ミリスチン酸, パルミチン酸, ステアリン酸, 不飽和脂肪酸パルミトレン酸, オレイン酸, リノール酸, アラキドン酸の7種FFAについてDoleの方法に準じ抽出し, キャピラリーガスクロマトグラフ法で測定した.
    結果: (1) 血清アルブミン値は, 老年群が若年群に比し低値を示した. (2) 総血清遊離脂肪酸 (T-FFA) には両群で差はなく, FFA組成は, 老年群ではパルミトレン酸, オレイン酸が増加, ミリスチン酸, リノール酸が減少し, 加齢に伴うFFAの質的変化が認められた. (3) CTZの蛋白結合率はT-FFA, オレイン酸, リノール酸と負の相関を示し, ステアリン酸と正の相関を示した. (4) オレイン酸組成比のCTZの蛋白結合率に及ぼす影響は, アルブミン値4.0g/dl以下の老年群では, アルブミン減少による低下作用より大きかった.
    結論: 老年群の蛋白結合率が若年群に比し低値であるのは, 加齢に伴う血清アルブミンの減少とFFA組成比の変化によると考えられる. FFAのCTZの蛋白結合率に影響を及ぼす機序は, アルブミン分子上の結合部位での競合作用と, FFAがアルブミンに結合することにより生じる, アルブミン分子構造変化に伴う結合部位の結合性の変化によると思われる. 蛋白結合率の変化は, 体内遊離型薬物量を変化させ, 薬物の薬効発現, 代謝, 排泄, 副作用の出現に重大な影響を与えることが予想され, 各臓器機能の減弱した老年者では, 薬物の蛋白結合率の持つ意義は大きいと思われる.
  • 第2報: 経年的変化について
    斎藤 寛和, 新 博次, 藤原 忠通, 早川 弘一
    1989 年 26 巻 5 号 p. 489-493
    発行日: 1989/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    5年以上 (平均10.6±3.2年, 最長20年) 心電図にて経過を観察し得た慢性固定性心房細動45例 (男24, 女21, 初年度平均年齢60.2±11.5歳) を対象にV1誘導におけるf波波高の経年的変化を検討した. 対象を基礎疾患により僧帽弁狭窄症17例 (MS群), 高血圧性心疾患7例, 陳旧性心筋梗塞3例, 大動脈弁閉鎖不全1例の計11例 (HD群), 明らかな心疾患を持たない17例 (NHD群) の3群に分類した. 初年度f波波高はMS群0.24±0.12mV (mean±SD), HD群0.19±0.08mVとNHD群の0.13±0.08mVに比し有意 (p<0.05) に大であった. 最終観察年におけるf波波高は初年度波高に比しMS群で61±34%, HD群で59±26%, NHD群で67±34%といずれの群においても有意の (p<0.001) 減少を示した. またNHD群内の digitalis 剤投与例 (10例), 非投与例 (7例) 間にf波波高の減少に差を認めなかった. 以上の所見は, 心房細動の持続がf波波高を減少させることを明らかにし, この過程に対する digitalis 剤の影響は少ないことを示唆している.
  • 森 眞由美, 村井 善郎, 黒沢 晋一郎, 倉田 寛一, 平井 真希子, 熊川 寿郎, 川上 睦美, 堤 久
    1989 年 26 巻 5 号 p. 494-498
    発行日: 1989/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    高齢者急性非リンパ性白血病患者35名の病態, 治療効果を60歳代 (10名) 70歳代 (15名) 80歳以上 (10名) の3群に分け比較検討した. 入院時検査成績では, 骨髄低形成例の割合が加齢に伴い増加する以外, 各群間に差を認めなかった. 完全寛解率は60歳以上全体で31%, 60代50%, 70代36%, 80歳以上0%であった. 治療法ではサイトシンアラビノシド, アントラサイクリンなどの強力な多剤併用療法がより良い結果を示した. 生存期間の中央値は全体で129日, 60歳代337日, 70歳代90日, 80歳以上76日, 完全寛解例は700日であった. 加齢に伴い生存期間の短縮を認めたが, 完全寛解例は若年者寛解例とほぼ同様の良好な生存期間が得られた.
  • 藤田 利治, 栗原 雅直, 長谷川 和夫
    1989 年 26 巻 5 号 p. 499-506
    発行日: 1989/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    慢性期の脳血管障害に対する客観的な治療効果を知るため, 脳循環・代謝改善薬の二重盲検比較試験が行れている. 本稿では7つの臨床試験資料を集合解析して, 短期間の治療において知的機能障害の改善が期待しうる患者の特性を探索的に検討することを試みた. これらの臨床試験で脳梗塞, 脳出血, 脳動脈硬化症のいずれかに診断された症例は2,818例であり, このうち臨床試験開始時に長谷川式痴呆診査スケール (以下, 長谷川式スケール) で21.5以下の中等度以上の知的機能低下を示した943症例を分析対象とした.
    8週間の脳循環・代謝改善薬による治療において長谷川式スケールで測定し得た知的機能障害の変化に関して, 以下の成績を得た.
    1) 長谷川式スケール上で10点以上の改善は11% (102/943) であり, 5点以上の改善は34% (322/943) と多く, 知的機能がかなり改善する例がみられた.
    2) 主要な患者因子のなかでは長期の罹病期間, 高年齢, 重篤な概括重症度, 重篤な知的機能障害重症度が, その後の知的機能障害の悪化と関連していた. しかし, 性, 診断名, 合併症の有無, リハビリの有無は有意な関連を示さなかった.
    3) 知的機能障害変化と関連する上記の患者因子を共変量として分散共分散分析を行った結果, 次の患者因子がさらに知的機能障害変化と関連していた. すなわち, 自覚症状 (めまい, 頭痛・頭重, のぼせ感), 不安焦燥は重篤なほどその後の知的機能障害は改善する傾向がみられ, 逆に, 尿失禁, ADL (用便) の問題, 運動障害, 総蛋白低値は悪化と関連していた.
    以上の成績に関して, 知的機能障害の可逆過程から不可逆過程への移行, 知的機能障害悪化に対する老化の寄与, 知的機能障害評価における周辺症状の影響などから考察した.
  • 桂 秀樹, 平塚 知子, 水内 知子, 神野 悟, 久保井 礼, 木田 厚瑞
    1989 年 26 巻 5 号 p. 507-513
    発行日: 1989/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    高齢者の肺炎の病態は, 若年者の場合と比較すると多くの差異が指摘されている. 本研究は, 老年者の難治性肺炎における多臓器障害の意義を明らかにすることを目的とした. 東京都老人医療センターで臨床的に肺炎の診断下に入院の上, 加療された計657例 (1984~87年) の症例を対象とした. 母集団を構成している年齢, 性の比率を崩さず「難治性肺炎」を54例無作為に抽出した. これらを肺炎の経過中に多臓器障害 (MOF) を呈した群 (n=30), しからざる群(非MOF群) (n=24) に二分類し, 各種の臨床的特徴について検討した. 更に剖検例では肺の病理組織所見の判定量的形態計測を実施してMOF, 非MOFの肺病変を比較した.
    「難治性肺炎」と定義された症例の55.6%にMOFの合併がみとめられた. MOF発症の背景因子の中では呼吸不全が最も重要であると考えられた. すなわち, 経過中, 呼吸不全がMOFの誘因になったと考えられた症例はMOF群の94%に達した. うち, 呼吸不全と肺以外の臓器障害が同時に出現した例は37%であった.
    MOF群のうち呼吸不全が先行し, その後DICを合併した症例は8例(MOF群の27%) あり, また, 呼吸不全とDICを同時に合併した症例は, 7例 (MOF群の23%) 認められた. 一方, DICが先行した2例 (MOF群の6%) は全例呼吸不全を呈した. このように呼吸不全と血液凝固障害発生との間には密接な関係があることが示唆された. 病理学的所見ではMOF群の肺の病変の主体は, 肺うっ血水腫であると考えられた. 以上より, 老年者の難治性肺炎では発症時の呼吸不全の管理が, その後のMOF発生に最も大きな影響を与えることが推定された.
  • 非観血的検査による検討
    佐藤 正和, 内山 隆久, 坂巻 達夫, 佐藤 裕一, 尾作 明雄, 小島 雅敏, 成宮 一敏, 柴山 修介, 藤林 陽三, 松山 真記子, ...
    1989 年 26 巻 5 号 p. 514-520
    発行日: 1989/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    高齢者本態性高血圧症の左心機能の特徴を検索するために, 65歳以上の高齢者27名 (高血圧症患者20名と正常血圧症7名) と40~59歳の中年者46名 (高血圧症患者34名と正常血圧症12名) を対象として, 心機図法及び心エコー図法を用いて心収縮能および心拡張能を検討した. 正常血圧者では年齢と血圧, 左室の壁厚, II-RF時間, A/E比には正の相関を認めたが, ET/PEP, EF等の収縮機能の指標には相関はみられず, 加齢により, 拡張機能は次第に低下するが, 収縮機能は正常域に保たれると考えられた. 高齢者本態性高血圧症患者では, 拡張期血圧の上昇するに従って, 左室収縮機能は低下しA/E比は増高した. また中年本態性高血圧症患者と比較しても, A/E比の有意な増高が認められた. しかし, 中年高血圧症患者の場合とは異なり, 血圧の差と心胸比の拡大傾向を示す以外は左心機能の指標に高齢正常血圧者とは明らかな差が認められなくなった. これは, 高齢者では正常値の範囲が加齢による動脈硬化性変化の影響で中年者の正常値よりも広くなることと, 高齢者本態性高血圧症では様々な病態が混在し, 高血圧症としての明確な像を表わしにくくするためと考えられた.
  • 山田 光俊, 土居 義典, 依岡 秀典, 米澤 嘉啓, 小澤 利男
    1989 年 26 巻 5 号 p. 521-522
    発行日: 1989/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • 1989 年 26 巻 5 号 p. 523-554
    発行日: 1989/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
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