日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
34 巻, 12 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 三浦 公嗣, 田中 滋, 井藤 英喜, 鳥羽 研二, 遠藤 英俊, 青柳 俊
    1997 年 34 巻 12 号 p. 969-991
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • 荻原 俊男
    1997 年 34 巻 12 号 p. 992-997
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • エラスチン画分の架橋, 疎水性, 共存フィブロネクチンの差およびこれらの相関関係
    林 幹男, 徳留 省悟, 瀬山 義幸
    1997 年 34 巻 12 号 p. 998-1003
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    脳底動脈, 冠状動脈, 胸部大動脈弓部, 腹部大動脈のそれぞれから得たエラスチン画分についてエラスチン含量, イソデスモシン (エラスチン特有の架橋) 含量, 遊離SH (総SHと遊離SHとの比), 疎水性, 共存フィブロネクチン含量を生化学的に比較検討し, それぞれの部位における差および部位に特有な相関関係から動脈の部位差を以下のごとく見い出した.
    1) 脳底動脈のエラスチン画分では冠状動脈と量的に類似していたが他の部位と異なる相関は認められなかった.
    2) 冠状動脈のエラスチン画分では他の部位よりイソデスモシンは低下し, イソデスモシンと年齢, フィブロネクチン, エラスチンおよび遊離SHはそれぞれ負の相関が認められた. 遊離SHは年齢, コレステロールおよびフィブロネクチンとそれぞれ正の相関が認められた.
    3) 胸部大動脈弓部のエラスチン画分では他の部位より遊離SH, 疎水性, フィブロネクチンの含量が低下しており, 疎水性はイソデスモシンと負の相関, フィブロネクチンはコレステロールと正の相関がそれぞれ認められた.
    4) 腹部大動脈のエラスチン画分では他の部位よりフィブロネクチンが増加し, フィブロネクチンは遊離SHと正の相関が認められ, 遊離SHはエラスチンやイソデスモシンおよび疎水性とそれぞれ負の相関が認められた.
  • 美濃 良夫, Shoichi Kitano, 森本 茂人, 荻原 俊男
    1997 年 34 巻 12 号 p. 1004-1008
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2009/11/24
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    1995年にバルーンカテーテルにより排尿管理を受けていた高齢者517名の尿中分離細菌につき調査し, 1982年, 1987年, 1993年に行った同様の調査結果と比較検討した. 1995年の尿中分離細菌は, D群-Enterococcus, Providencia rettgeri, Escherichia coli, Pseudomonas aeruginosa, Proteus mirabilis の順で多かった. 年次的変遷としては, カテーテル留置により排尿管理された患者では, 単純性尿路感染症の起炎菌と異なり, 各年を通じて Proteus 属及び Providencia 属の感染が圧倒的に多いが, 近年やや減少傾向にある. 一方, Pseudomonas 属の感染は増加傾向にあり, Staphylococcus 属 (特にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌: methicilin-resistant Staphylococcus aureus: MRSA) は一時増加し, 現在ほぼ横ばいの傾向にある. さらに, Enterococcus 属が近年急増しており, この原因としてセフェム系抗生剤の繁用および糞便による汚染が考えられる. カテーテル留置下の寝たきり高齢者においては, 個々の患者の排尿障害の病態をよく把握してできる限り長期カテーテル留置を避けることが重要であるが, 止むを得ず留置する際には局所的感染予防, 尿路感染症急性増悪にそなえた尿中細菌検索および急性期の適切な抗菌剤の選択が重要である.
  • 南 繁敏, 山野 繁, 澤井 伸之, 野村 久美子, 福井 理恵, 高岡 稔, 山本 雄太, 中谷 晃, 土肥 和紘
    1997 年 34 巻 12 号 p. 1009-1016
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2009/11/24
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    最近, エンドセリンが平滑筋増殖作用を有することが判明しており, エンドセリンの動脈硬化促進作用が指摘されている. 今回著者らは, 超音波断層装置で測定した頸動脈の内膜中膜複合体厚の最大値 (以下IMTmaxと略す) を粥状硬化の指標として頸動脈硬化を評価し, 頸動脈硬化と血漿エンドセリン1 (以下ET-1と略す) 濃度との関連について検討した.
    対象は, WHO病期分類I期またはII期の本態性高血圧症212例 (高血圧群, 平均63歳) である. 高血圧群を65歳未満の中年群と65歳以上の老年群に分類した. さらに, 高血圧群を正常血圧群 (109例) での血漿ET-1濃度からET-1正常群 (1.71pg/ml未満) とET-1高値群 (1.71pg/ml以上) に分けた.
    高血圧群の血漿ET-1濃度は, 正常血圧群に比して有意に高値を示した. 総頸動脈および内頸動脈のIMTmaxは, 正常血圧群と高血圧群の両群ともに年齢と有意の正相関を示した. 中年群での内頸動脈のIMTmaxは, ET-1高値群で正常血圧群およびET-1正常群に比して有意に高値であった. しかし, 総頸動脈では, IMTmaxはET-1正常群とET-1高値群間に差はなかった. 老年群でのET-1高値群のIMTmaxは, 総頸動脈と内頸動脈の両者で, 正常血圧群およびET-1正常群に比して有意に高値であった.
    以上から, ET-1は, 中年の本態性高血圧症例では内頸動脈の粥状硬化を促進, 老年の本態性高血圧症例では内頸動脈硬化に加えて総頸動脈の粥状硬化を促進することが示唆される.
  • 牧田 雅典, 城 忠文, 林 豊, 阿部 充伯, 風谷 幸男, 立野 博也, 松中 豪, 久保 誠, 菊池 清香
    1997 年 34 巻 12 号 p. 1017-1022
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2009/11/24
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    症例は71歳, 男性. 平成6年より慢性気管支炎, 平成7年に心筋梗塞 (下壁) 以後, 心不全にて加療中であった. 平成8年4月頃より労作時に喉頭不快感, 呼吸困難感が増強するようになった. このため8月19日に心臓カテーテル検査を施行した. 冠動脈造影では右冠動脈seg. 3に完全閉塞, 左前下行枝seg. 6に完全閉塞, 左回旋枝seg. 13に75%狭窄で, 右冠動脈右室枝より左前下行枝へわずかに側副血行路を認めた. 左室造影では左室壁全体に著明な壁運動低下が認められ, 左室駆出分画は24%であった. 8月23日夕より眼前暗黒感を伴う心室頻拍がリドカインの持続点滴下でも頻回に出現するようになった. 虚血解除による抗不整脈効果を期待し大動脈内バルーンパンピングを施行した. これでも心室頻拍が頻発するため, 緊急冠動脈バイパス術 (大伏在静脈-左前下行枝, 大伏在静脈-左回旋枝) が施行された. 同術後も眼前暗黒感を伴う心室頻拍が頻発し, Vaugham-Williams 分類Ia, Ib群の抗不整脈薬が投与されたが有効でなかった. このため, 不整脈の治療目的にて内科に9月2日に再転科した. 転科当日より塩酸ベプリジルを投与し, 6日よりアミオダロン200mg/日, 内服で開始した. 塩酸ベプリジルはアミオダロン投与開始後2週にて漸減中止した. アミオダロンは投与開始後2週より100mg/日, 内服に減量した. 9月4日より心室頻拍は出現しなくなった. その後も眼前暗黒感を伴う心室頻拍は認められず, 重大な副作用もみとめられずに平成9年3月現在外来通院中である.
    本邦では, アミオダロンの投与量は導入期400mg, 維持期200mgが推奨されている. 今回, 高齢者の低左心機能を呈する虚血性心疾患患者に認められた難治性心室頻拍に低用量のアミオダロンが有効と思われた症例を経験したので報告する.
  • 中原 賢一, 松下 哲, 西永 正典, 鈩 裕和, 島田 潔, 名倉 博史, 小澤 利男
    1997 年 34 巻 12 号 p. 1023-1028
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2009/11/24
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    症例は77歳の女性. 臨床診断は, 1) うっ血性心不全, 2) 高血圧, 3) 慢性腎不全, 4) 廃用性筋力低下. 最近の2年間に心不全により4回入院. 繰り返す心不全の予防および下肢筋力低下の精査と治療目的で循環器病棟から総合評価病棟へ転科した. 生活上の問題点の検討を含めた老年医学的総合評価を医師, 看護婦, 栄養士, 薬剤師, 医療福祉士, 理学療法士, 在宅看護チームによって行い, 問題点を各専門家が直接患者に当たって解決あるいは指導を行った. 平行してADL (Activity of Daily Living) 向上および運動量の評価のためリハビリを施行して退院した. 多職種が関与することで初めて生活の中に潜む心不全の誘因を明確にし, 心不全の予防に役立てたのみならず, 過度の運動制限をなくし, 患者の生活範囲を拡大させた. 心不全への総合評価的アプローチのモデルとして報告する.
  • 1997 年 34 巻 12 号 p. 1029-1037
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • 1997 年 34 巻 12 号 p. 1038-1048
    発行日: 1997/12/25
    公開日: 2009/11/24
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