Japan Hardcopy '92におけるサーマル記録、インクジェット記録、新イメージングに関する発表要旨を概説した。サーマル記録はマーキング関係発表中最も多くの発表件数10件を数え、そのうち昇華型感熱記録とリライタブル熱記録で6件を数えた。インクジェットセッションではバブルジェット記録を用いたフルカラープリンターBJC800/820の商品技術紹介、インクジェットにおけるインクの紙上でのドット形成メカニズムに関する発表等があった。新イメージングセッションでは、1パス2カラー電子写真技術(DAD-CAD Bi-Level方式)の紹介、強誘電フィルムのメモリー型画像記録への応用可能性についての報告等があった。
Japan Hardcopy '92の発表から,画像処理,計測評価,画像入力に関する13件の発表内容とその技術動向を報告する。件数的には,ここ数年4〜6件だった画像処理が2件に減り,これと対照的に例年1〜3件だった計測評価(測色,色再現,画質評価,色空間等)が8件に増えたのが目立つ。内容別の発表件数は,(1)画像処理では画像編集1件,色補正1件,(2)計測評価では測色2件,色再現1件,画質評価3件,信号系2件,(3)画像入力ではセンサ1件,読取方式1件,入力装置1件である。