天空の雑音温度を測定することによって, 降雨減衰量を推定する方法はすでに実験されている^<1)2)3)>。われわれは, BS(実験用中型放送衛星)用簡易受信装置を利用して、12GHz帯の天空雑音温度を測定する方法を検討した。BS実験において地方観測所に設置された簡易受信装置は、BSトランスポンダの不具合発生以後、信号の受信が不可能となった。BS実験終了後も簡易受信装置による天空雑音温度の測定を続けることにより、BS実験期間中に蓄積された地方局の降雨減衰データを生かすことができる。ここでは簡易受信装置による天空雑音温度の測定方法、較正方法, 温度変化に対する利得変動の補正について述べ、測定結果の一例を示す。
抄録全体を表示