ボリュームデータは3次元のデータであり, 様々な利点を持つがデータ量が大きいという欠点をもつ.そのため, 本論文では3次元離散コサイン変換を用いてボリュームデータを圧縮し, 評価を行ったのでその結果を報告する.この手法は, 現在画像圧縮の国際標準であるJPEGに用いられている離散コサイン変換を3次元に拡張してボリュームデータを圧縮するもので, 評価用のテストデータとしてはCTスキャナから得たデータと, CGによって作成した人工的な画像を用いた.3次元の離散コサイン変換を用いて圧縮の実験を行った結果, 一定の画質を保ちながら, 原画像の1/10程度までの圧縮を行えることが確認できた.
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