液晶表示素子は、消費電力が小さいこと、小型化及びフラット化が可能であるなどの特性を有し、広く市場に普及している。しかしながら、液晶層あるいは液晶分子と直接接する液晶配向膜そのものの研究は、特に液晶配向膜に使用するポリマーの化学的構造との関係から見た研究は非常に少なく、まだ殆どわかっていない状況と言える。本報は、初めにアクテイブマトリクスLCD用配向膜の要求特性について述べ、さらに筆者らの研究室で得られた有機溶媒可溶性ポリイミドの研究(プレチルト角,電圧保持率、残像)について報告した。また、液晶配向膜に関する今後の研究課題と将来展望について簡単に述べてみた。
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