TN液晶セルと光導電セルを組み合わせて、光信号帰還を素子内部で行うような素子構造を適用して構成した画素を10×10のマトリクス状に配列することにより、簡単な2次元画像の論理演算処理を行う液晶光双安定素子を作製した。この素子では、光学的な方法と同様に電気的に任意の画像を入力することが可能であり、演算結果を電気的に帰還して更に演算を繰り返すことができるため、高度な演算処理も可能となる。しかし,この場合には演算結果を読み出す光検出器マトリクスやTVカメラ等の外部装置が必要となる。そこで本研究では、素子内部に用いた光導電セルのインピーダンスのON、OFF状態を光双安定素子のマトリクス電極を利用して読み出す方法を提案し、外部に新たな装置を用いずに種々の演算を行える非常に簡単なシステムを実現した。
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