Nd(Tb, Dy)/FeCo多層膜をスバッタ法により作製し, 次世代光磁気記録媒体への応用の観点から磁気特性を評価した.これらの多層膜は積層周期, 組成, 層厚比を最適化することで5.0×10^5J/m^3という大きな垂直磁気異方性を示した.また, これらの多層膜はTb, Dyの大きな1イオン異方性のため希土類層における重希土類の組成が約35at.%まで角型比1を維持している.多層膜の垂直磁気異方性が積層周期によって大きく変化する現象を解明するため, EXAFS分光法によってTb/Fe多層膜の微細構造を解析したところ, Fe-Fe, Fe-Tbの相関の比が影響していることがわかった.波長400nmでの磁気光学Kerr回転角は現行のTb-FeCo合金膜に比べて約1.5倍の値を示した.
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