水文・水資源学会誌
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12 巻, 4 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 榧根 勇
    1999 年 12 巻 4 号 p. 283-284
    発行日: 1999/07/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
  • 馬 燮銚, 福嶌 義宏, 橋本 哲, 檜山 哲哉, 中島 皇
    1999 年 12 巻 4 号 p. 285-294
    発行日: 1999/07/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    由良川源流域に設置された上谷流域(4.9km2)は暖候性積雪地域で,天然生のスギ,ミズナラ,ブナなどに覆われている.本試験流域において,1993年6月から1994年12月にかけて流出量と基本気象要素を取得した.両年の夏季は対照的で,1993年は多雨で冷夏,1994年は少雨で猛暑であった. この流域の蒸発散量と融雪量を適確に推定するために,簡単なSVATモデルを適用した,本モデルを実行する際,群落抵抗のパラメータを必要とするので,これまでに提案されている三つの群落抵抗の推定式を導入した.これらの式中で重要なパラメータである最小群落抵抗値を同定するため,貯留型流出モデルをSVATモデルとリンクさせ,流域の水収支をチェックしながら最も適切な最小群落抵抗値を同定した.その結果,両年を通して,観測値とほぼ一致するハイドログラフが得られた.また,最小群落抵抗値は同一流域であっても,乾燥年と湿潤年で大きく変わってくることが判明したが,放射乾燥度を導入すると統一的に説明可能であった.すなわち,最小群落抵抗値が平均的な流域土壌水分条件の関数であることが示唆された.
  • 児島 淳, 太田 岳史, 中村 勉
    1999 年 12 巻 4 号 p. 295-306
    発行日: 1999/07/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    山岳地域のような複雑地形上における地表面での風速の時空間分布を推定する簡略なモデルを構築した.このモデルでは,複雑地表面上の大気が4層からなっていると考えた.その4層とは,下層から,地表面上に分布する植生及び構造物が形成する粗度により風速の鉛直分布が決定される層,大きな地形の凹凸が粗度となって風速の鉛直分布が決定される層,ポテンシャル流が成立している層,そして地表の影響を全く受けない層である.このモデルの入力値として必要となるデータは,地表の影響を受けない高層の風向・風速データ,地形データ,および地表面の構成要素が決定する粗度のデータである.亜高山帯に対しこのモデルを適用し実測値と比較した結果,山体内の丘陵群のなかにおける地点で実測された地表面風速を良好に再現することが示された.
  • 李 紀人, 近藤 昭彦, 中山 大地
    1999 年 12 巻 4 号 p. 307-318
    発行日: 1999/07/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    本論では1998年に中国の長江と嫩江,松花江で起こった大洪水の経過と特徴について記述した.長江については1954年の洪水と比較検討し,なぜ今回の洪水が同じ流量に対する水位が高かったのか,について詳細に解析した.また,今後取るべき対策について議論した.本論の内容は洪水の科学的側面のみでなく洪水制御といった実用的側面においても重要な情報を提供するだろう.
  • 近森 秀高, 永井 明博
    1999 年 12 巻 4 号 p. 319-326
    発行日: 1999/07/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    洪水到達時間に及ぼす降雨波形の影響をkinematic流出モデルに基づいて理論的に考察した,雨水伝播時間内の平均有効降雨強度 に対する下流端流出高qBの比をR=qB/ とすると,洪水到達時間に及ぼす降雨波形の影響はRを用いて表現することができ,Rの時間的変化は降雨波形などの降雨特性のみに依存することを示した.また,洪水時の観測降雨波形80例を対象に,豪雨中のRの時間的変化を数値実験的に吟味した結果.雨水伝播時間はピーク流量発生時ではなくピーク後に最小になること,洪水到達時間内の平均有効降雨強度が等しければ洪水到達時間 が必ずしも等しいというわけではなく, は降雨波形によって洪水到達時間推定式による値の0.7~1.5倍の範囲で変動することなどを明らかにした.
  • 高野 保英, 福原 輝幸, 佐藤 邦明
    1999 年 12 巻 4 号 p. 327-337
    発行日: 1999/07/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    潅水後の水収支を明らかにするための数学モデルに必要なデータ収集を目的として,1996年3月~1998年3月に亘って中東のアラブ首長国連邦(U.A.E.)において,微気象観測および砂砂漠を構成するsandy soilを対象とした土壌熱・水分計測を連続的に行った.本報では,微気象観測および土壌熱・水分計測システムとU.A.E.における微気象の季節変化特性を紹介する.さらに散水-蒸発・乾燥実験を行い,土壌温湿度法により得られる散水後の地温,土壌空隙相対湿度および水蒸気密度の変化と,ヒートプローブ式水分計より得られる体積含水率の変化を,約2ヶ月間に亘って比較・検討した.その結果,土壌温湿度法から得られた乾燥層の時間的増大は,体積含水率から得られた結果とほぼ一致することが判り,土壌温湿度法は長期に亘る野外での土壌の乾燥過程の検出に有効であることが示された.
  • 蔵治 光一郎
    1999 年 12 巻 4 号 p. 340-342
    発行日: 1999/07/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
  • 「Montpelierに行って来ました。」
    早野 美智子
    1999 年 12 巻 4 号 p. 343
    発行日: 1999/07/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
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