水文・水資源学会誌
Online ISSN : 1349-2853
Print ISSN : 0915-1389
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16 巻 , 6 号
Nov.
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原著論文
  • 松井 宏之
    原稿種別: その他
    専門分野: その他
    16 巻 (2003) 6 号 p. 589-594
    公開日: 2004/05/21
    ジャーナル フリー
    気温のみを入力として月平均蒸発量 (月平均蒸発散量) を推定できるハーグリーヴス式 (Hr式) に着目し, 全国143地点における小型蒸発計蒸発量の推定を行った. その結果, 同じく温度のみを入力とするソーンスウェイト式, ハモン式と比較して, Hr式の適合性が高いことを示した. さらに, 精度の向上を図るため, Hr式に含まれる2つの定数について検討し, 南西諸島を除く日本全国に適用できる定数の推定式を導いた. これらの推定式を用いることにより, Hr式がRMSE 0.65mm±0.26mm (平均±標準偏差) の精度でわが国の月平均蒸発量を推定できることを示した.
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  • 酒井 一人, 吉永 安俊, 大澤 和俊
    原稿種別: その他
    専門分野: その他
    16 巻 (2003) 6 号 p. 595-604
    公開日: 2004/05/21
    ジャーナル フリー
    これまで, 沖縄県における赤土流出のモデル化として浮遊土砂流出解析モデルの構築を進めてきたが, 沖縄県の畑地帯からの赤土流出に関する長期観測データが少ないために, 浮遊土砂流出解析モデルの特性について十分な検証はできていないのが現状である. そこで, 本研究では浮遊土砂流出解析モデル検証用の仮想データを生成する仮想データ生成用斜面モデルの構築を試みた. さらに, 得られた仮想データが浮遊土砂流出解析モデルの検証に使えるかの検討のために, 流送土砂発生源, 斜面内での流れの集中度, 土砂粒径の違いなどを変化させた数値実験を行い, 仮想データおよび浮遊土砂濃度観測において現れる浮遊土砂流出特性の比較検討を行った. その結果, 流量ピークに対する浮遊土砂濃度ピークの出現, 流量と浮遊土砂濃度のヒステリシスの関係およびファーストフラッシュなどに関して仮想データは実観測データと同様の浮遊土砂流出特性を表し, 本研究での仮想データが浮遊土砂流出特性という点で浮遊土砂解析モデルの検証用に用いることが可能であることが認められた.
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  • 佐藤 嘉展, 久米 篤, 大槻 恭一, 小川 滋
    原稿種別: その他
    専門分野: その他
    16 巻 (2003) 6 号 p. 605-617
    公開日: 2004/05/21
    ジャーナル フリー
    森林地における樹冠遮断量を定量的に評価するための第一段階として, 樹冠構造が異なるスギ林およびマテバシイ林を対象として樹冠通過雨量の解析を行った. 樹冠通過雨量の観測は, 各林内の固定点に設置した貯留式雨量計と転倒マス雨量計を用いて行った. 樹冠通過雨量の空間的な分布特性は, 貯留式雨量計の観測値を用いて把握し, 林分平均樹冠通過雨量は, 転倒マス雨量計の観測値を貯留式雨量計の観測値によって補正することにより算出した. 樹冠通過雨量の空間分布はスギ林の方がマテバシイ林よりも不均一であり, また, スギ林の樹冠通過率 (0.64) は, マテバシイ林 (0.37) の約2倍の値を示した. 直達雨率はスギ林よりもマテバシイ林の方が高い値を示し, 樹冠通過雨の発生開始雨量については, スギ林 (1.9∼4.0mm) の方がマテバシイ林 (0.9∼1.6mm) よりも高い値を示した. 林外雨量に対する樹冠通過雨量の比率は, 小降雨時に値のばらつきが大きかったが, 雨量が多くなるにつれて一定の値に近づく傾向がみられた. 樹冠構造の異なる林分における樹冠通過雨の特性を明らかにするためには, LAIや樹冠開空率などの被覆特性だけでなく, 樹冠の形態的な特性についても考慮に入れる必要があることが示唆された.
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  • 萩原 照通, 風間 聡, 沢本 正樹
    原稿種別: その他
    専門分野: その他
    16 巻 (2003) 6 号 p. 618-630
    公開日: 2004/05/21
    ジャーナル フリー
    河道にダイナミックウエイブモデル, 氾濫計算に不等流モデル, 地下水挙動にダルシー則を用いて構築されたモデルの数値差分計算によって, メコン河下流域の洪水氾濫モデルを開発した. また, 地下への浸透計算を付加して地下水位の変動を再現した. いずれも良好な結果が得られ, プノンペン周辺における洪水氾濫の時間的, 空間的な変化が理解された. また, 本地域で氾濫が地下水涵養に大きく役立っていることがわかった. 通常の洪水規模では, 氾濫による地下水涵養量は52km3であった.
    さらに, 洪水流量が変化した場合の計算を行うことで氾濫域の変化を調べ, 現在予想されている上流側の開発に伴う洪水制御を想定し, 異なる洪水規模によって農業および地下水涵養量に及ぼされる影響を評価した. 洪水制御の方法としては, メコン河のピーク流量の減少率を洪水制御の割合とした. その結果, 次のことが明らかになった. (1) 大規模な洪水制御を行っても氾濫が起こる地域は存在する. (2) 洪水制御により, 氾濫を利用した耕作地は制限されるが, ダム貯水より広い灌漑域も得られる. (3) 地下水涵養量は大きく減少し, 44%の洪水制御では30km3にまで落ち込む. しかし, カンボジア国内の生活用水としては充分な量である.
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  • 駒村 正治, 増野 途斗, 成岡 市
    原稿種別: その他
    専門分野: その他
    16 巻 (2003) 6 号 p. 631-639
    公開日: 2004/05/21
    ジャーナル フリー
    本調査は, 住宅地である世田谷区大場代官屋敷における地下水位変化および地下水涵養機構について, 浸透性の高い関東ロームの特徴を土壌の物理性から着目して検討された. 地下水は, 周辺地形, 地表地物, 土質·地質などに影響され, 降水量の多少によって涵養機構が異なることが示された. 得られた結果の主要なものは次のとおりである. 関東ロームは, 土壌の物理性からみて微細·粗間隙とも大きく, 雨水の透水性·浸透性が高かった. 年間の地下水変動は, 冬期の2月に低く, 梅雨から台風時期を迎える夏期に高くなる傾向があり, 最低·最高水位の発現時期も同様の傾向があった. 地下水位の増加·減少に特徴があったことにより, 降水量と土壌特性から地下水位を推定する方法が提案された. 地下水位の上昇高について, 降水量は土壌粗間隙, 低下量は蒸発散量と対応して説明された. 地下水位の経年変化について, 地下水位の減少傾向とくに最低水位の減少はみられなかったため, 本地域の地下水涵養機能は安定的に維持されているものと判断された. 降雨直後に急激な地下水位減少がみられたが, この現象は地下水涵養地区から周辺の非涵養地区への地下流出が発生していることとして説明された.
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  • 佐藤 嘉展, 大槻 恭一, 小川 滋
    原稿種別: その他
    専門分野: その他
    16 巻 (2003) 6 号 p. 640-651
    公開日: 2004/05/21
    ジャーナル フリー
    森林地における林床水分動態を明らかにするため, 常緑針葉樹 (スギ) および常緑広葉樹 (マテバシイ) の人工林分を対象として, 林床に堆積するリター層による雨水遮断特性のモデル化を試みた. このモデルは, 各降雨日におけるリター遮断量と降雨後のリター層からの蒸発速度を再現するもので, モデルに使用するパラメータは小型ライシメータを用いた現地観測の結果から同定した. 各降雨日におけるリター遮断量は樹冠通過雨量から推定し, 降雨後のリター層からの蒸発速度は, リター層内含水率から推定した. 本研究で構築したモデルによるリター層内含水量の推定値は, 実測値の変化パターンを良好に再現し, 実測値の変動を85%以上説明した. 年間のリター層による雨水遮断損失量は, スギ林では樹冠通過雨量の5.1∼11.5%であり, マテバシイ林では樹冠通過雨量の9.5∼18.0%にも達し, リター層による遮断損失量が森林地における重要な水収支項となることが示唆された.
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