水文・水資源学会誌
Online ISSN : 1349-2853
Print ISSN : 0915-1389
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27 巻 , 5 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
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巻頭言
原著論文
  • 水谷 司, 猪又 憲治, 辻田 亘, 本田 利器, 藤野 陽三, 長山 智則
    27 巻 (2014) 5 号 p. 208-218
    公開日: 2014/12/11
    ジャーナル フリー
     本論文では,日本国内に広く設置されている通信用アンテナである漏洩同軸ケーブル(LCX)の電波の乱れを信号処理することで降雨をリアルタイムに検知することを試みた.降雨による通信用アンテナの電波の乱れの大きさは極めて小さく雑音に埋もれるため,直接その乱れから降雨の有無を判断することはできない.そこで,アンテナ表面に水滴が付着することで生じる信号の不連続的な変化の特性を“特異性強度”という数学的な指標により信号各点で評価し,その変化から降雨を検知することを試みた.屋外で計測した降雨時の信号の乱れの特異性強度をウェーブレット変換を応用して信号各点で推定して,その1分間ごとの平均値と1分間降雨強度とを比較した結果,無降雨時と降雨時との間に特異性強度の差がみられた.ボックスプロット法により統計的に特異性強度の時間変化を分析した結果,無降雨時の特異性強度の分布に対して降雨時の特異性強度には有意な変化があることがわかった.この結果から通信用アンテナであるLCXの電波の乱れの特異性強度の変化をみることでリアルタイムに降雨を検知できる可能性があることを示した.
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  • 工藤 亮治, 増本 隆夫, 堀川 直紀, 吉田 武郎
    27 巻 (2014) 5 号 p. 219-232
    公開日: 2014/12/11
    ジャーナル フリー
     本研究では,貯水池による灌漑が支配的な流域において人為的影響を受けた河川流量の再現性を向上させるため,貯水池灌漑地区の水管理として貯水池管理および用水配分・管理のモデル化を行うとともに,水田水利用を考慮した水循環モデルへの組み込みを試みた.特に,水田灌漑はモンスーンアジア域の水利用の中で支配的であり,大規模な貯水池を有する灌漑地区が流域内に存在する場合,同地区の水管理を通じた流況制御により河川流況は大きな影響を受ける.そこで,上記モデルを数万ha規模の貯水池灌漑地区が多数存在しているタイ東北部ムン川流域へ適用し,水管理過程のモデル化の妥当性および同過程の導入による河川流量の推定精度の変化を検討した.その結果,貯水池灌漑地区の水管理過程を組み入れることで,水田圃場における水管理,取水堰地点における取水量の季節・年変動,取水必要水量や残流域流入量を考慮した貯水池の灌漑放流など,水源から受益地まで上下流一体となった貯水池灌漑地区の水管理が表現できることを示した.また,同過程の導入により貯水池からの放流量が支配的となる乾季河川流量の再現性が向上することを示した.
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研究ノート
  • 越田 智喜, 沖 大幹
    27 巻 (2014) 5 号 p. 233-244
    公開日: 2014/12/11
    ジャーナル フリー
     本研究では,従来よりも多くの要素が観測できるXバンドMPレーダ(XMP)を用いて,降水量の定量観測に重要な「融解層」を調査した.XMPでは5分ごとに12仰角で上空の3次元観測を完了する仰角運用を行っている.東京大学生産技術研究所から18 km離れた新横浜レーダを使い,高度6 kmに対応する最大仰角20°のデータを用いた.解析対象期間は2010年8月から2011年10月の約1年間のうち,東京大学生産技術研究所において日雨量が10 mmを超えた日とした.レーダの地上に相当する高度でレーダ反射強度因子が25dBZを超えた時間について「融解層」の有無を調べたところ,偏波情報である偏波間相関係数ρHVから算出した「融解層」PMLは反射強度因子ZH から算出した「融解層」RMLに比べ低高度に出現しており,PMLの層厚はRMLより小さかった.PMLとRMLの高度差・層厚差は,レーダが観測する降水粒子の粒径分布に関連していると考え,ZR法の雨量変換係数をRMLとPMLの高度差により変化させてレーダ雨量を算出することを試みたところ,単一の雨量変換係数を用いる場合に比べて雨量推定精度が向上する可能性が示唆された.
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