水文・水資源学会誌
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11 巻, 7 号
選択された号の論文の18件中1~18を表示しています
  • 椎貝 博美
    1998 年 11 巻 7 号 p. 659-663
    発行日: 1998/12/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
  • 2020年の日本を念頭において
    塚本 良則
    1998 年 11 巻 7 号 p. 664-666
    発行日: 1998/12/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
  • 米谷 恒春
    1998 年 11 巻 7 号 p. 667
    発行日: 1998/12/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
  • 真鍋 淑郎, 澤本 正樹, 福嶌 義宏
    1998 年 11 巻 7 号 p. 668-678
    発行日: 1998/12/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
  • 近藤 純正
    1998 年 11 巻 7 号 p. 679-693
    発行日: 1998/12/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    各地の森林,草地,水田における蒸発散の観測資料を解析した.蒸発散量は気象条件(放射量・気温・水蒸気量・風速),地表面条件(植生種・葉面積指数),及び降水量に依存する.気象条件はポテンシャル蒸発量(近藤・徐,1997)で表すことができる.蒸発散量Eをポテンシャル蒸発量Epで無次元化し,降水量および葉面積指数との関係を求めた. 無次元量E/Epの季節変化の幅は,常緑樹が混在する日本の多くの森林では小さいが,落葉樹林と草地では大きい.数ヶ月以上の長期間平均のE/Epについては,森林・草地とも降水量とともに増加する.晴天日におけるE/Epの葉面積指数LAIへの依存性については,森林では強いが,草地では弱く,水田ではほとんど見いだせない.すなわち,森林ではLAI=0付近でE/Ep=0.1~0.2, LAI>5でE/Ep=0.7~0.8となる.草地ではLAI=0付近でE/Ep=0.3~0.6, LAI>2でE/Ep=0.8程度となる.水田ではE/Ep=0.8程度である.したがって,植生が繁茂する夏期には,森林,草地,水田におけるE/Epは0.8前後で,植生種による違いはほとんど見いだせない.
  • 高瀬 恵次, 佐藤 晃一
    1998 年 11 巻 7 号 p. 694-701
    発行日: 1998/12/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    IHP第5期(1996~2001年)プログラムでも提案されているように,「地球規模の水文学および生物地球化学的諸過程」の解明と「乾燥地,半乾燥地の総合的水資源管理」は今後の水文学研究にとって重要なテーマの1つである.本論文では,中米半乾燥地域および我が国の寡雨地域に位置する流域で得られた諸水文データを用い,水収支法によって年蒸発散量の特性を比較・検討した.その結果,年蒸発散比と年降水量との間にグローバルな特性を見いだし,半乾燥地域の年蒸発散比が非常に小さいことを明らかにした.そして,流域からの蒸発散量もまた,流域の乾湿と植生条件に大きく左右される傾向にあることを指摘した.
  • 蔵治 光一郎, ロフジ ポール レオ, デウォダル ルンポコ, ランピセラ アグネス, 太田 猛彦
    1998 年 11 巻 7 号 p. 702-710
    発行日: 1998/12/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    東南アジア熱帯林山地小流域における降雨流出特性を知ることを目的として,マレイシア及びインドネシアに設けた3試験流域において降雨量・流出量の観測を行い,観測結果を比較検討した.天然の熱帯雨林に覆われた山地源流域の流出水が枯渇することがある一方で,森林が皆伐された後に植生が自然回復した流域が安定した流出量を維持しているという結果が得られた.熱帯林小流域における年流出量や流出量の変動特性は,降雨・蒸発散・基盤地質という3要素を分類することによりある程度整理された.熱帯林におけるこれまでの山地森林水文学研究の問題点を指摘し,21世紀を迎えて進むべき方向について述べた.
  • 増本 隆夫
    1998 年 11 巻 7 号 p. 711-722
    発行日: 1998/12/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    洪水処理技術における歴史的な流れとこれからの方向性を示すとともに,21世紀に水田地帯が果たす役割ならびに水田の持つ洪水貯留機能を水資源の流域管理にどのように活用したらよいかについて述べた.まず,水田の洪水貯留機能を水田固有のポテンシャルとして評価することが重要であることを指摘し,都市近郊におけるその機能をマクロ的に評価する方法を示した.また,それを踏まえて,その機能を水資源の流域管理にどう活かすかを検討した.次に,洪水管理や氾濫原管理に関する21世紀の課題は歴史の中に見いだせることを明らかにした.すなわち,ダムと堤防による「集めて迅速に流す」方式の洪水対策は,治水と利水の両面からの流域管理へと変化しており,その目標はまさに日本の江戸初期の河川や現在の東南アジアの流域で行われている方向であることを示した.さらに,世界の各地域における水環境の違いにより個々の技術の適用方向が異なることを,オランダの排水管理,オーストラリアにおける森林伐採や草地開発による地域水資源の変化,メコン河の下流地域での氾濫と潅漑の共存などの事例を用いて論述した.
  • 中山 幹康
    1998 年 11 巻 7 号 p. 723-731
    発行日: 1998/12/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    国際流域における水資源に関わる係争を未然に防止し,かつ係争が生じた場合にはこれを調停する役割が国際機関には期待されている.国際機関が果たし得る役割は,(1)係争の調停役として,(2)流域国間の協調の枠組み策定,(3)問題の所在を訴える場として,(4)世界的な枠組みの策定,の4類型に分類し得る.水資源を巡る係争が戦争を引き起こす程の深刻さを持つに至った時に,国際機関は「非常時」における仲介メカニズムとしての機能を発揮することが期待される.国際機関の主導によって策定される流域国間で協調のための枠組は,流域国の関係が友好的な限りにおいては国際流域での水資源の利用を円滑化するための有効なメカニズムであり得るが,流域国間に係争が生じた場合においても斯様な枠組みが有効であるという保証はない.国連総会あるいは安全保障理事会は国際流域での戦争の勃発のような「非常時」においては有効なメカニズムであり得るものの,「平時」における国際流域での係争の解決のためには多くを期待出来ない.「国際河川の非航行的利用に関する条約」は将来において国際流域の水資源の使用に関する基本的原則として定着し,流域国間の係争を抑止する効果を持つものと期待される.
  • 中尾 正義
    1998 年 11 巻 7 号 p. 732-739
    発行日: 1998/12/05
    公開日: 2010/02/10
    ジャーナル フリー
    氷河の涵養と消耗がそれぞれ冬と夏という別の季節に生じている他の地域と異なり,アジア高山地域の氷河では涵養と消耗とがどちらも夏の期間に同時に生じている.また,氷河消耗域の大部分が表面堆積物に覆われているということもアジア高山地域の氷河の特性である.したがって堆積物下での融解過程が非常に重要になる.同地域の氷河は最近急速に縮小していることが見いだされていることが,このことはこれら二つの特性が影響している可能性が高い.最近の氷河縮小は河川流出にも影響している.つまり,最近の氷河縮小による過剰な水の供給によって河川流量が現在のレベルに保たれているとも言える.したがって,氷河の消滅にともなう急激な供給水量の減少が近い将来に生じることもありうる.このことは,氷河融解水の寄与が相対的に大きいアジアの乾燥・半乾燥地域ではとりわけ重要となろう.
  • 宝 馨
    1998 年 11 巻 7 号 p. 740-756
    発行日: 1998/12/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    水文頻度解析における最近の進歩を概説するとともに,将来展望を述べている.水文学的・統計学的観点からの水文データの吟味の重要性を強調した後,客観的適合度評価規準,確率水文量推定精度評価のためのリサンプリング手法の導入といった頻度解析手法について解説する.また,毎年最大値資料を用いる場合と,非毎年最大値資料を用いる場合についての比較を示している.さらには,頻度解析モデルに上下限値を導入することの合理性を,科学的観点・実用的観点から述べ,将来有望な頻度解析モデルになり得ることを示唆している.最後に,結論において,21世紀に向けての水文頻度解析と河川計画の包括的な展望を与えている.
  • 丹治 肇
    1998 年 11 巻 7 号 p. 757-767
    発行日: 1998/12/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    日本の農業用水の需要の将来について,2001年のWTO後の2010年までの短期予測を農業内部で生じる変化をもとにシナリオ分析により予測を行った.その結果,水田が減少し,農業用水に余剰が出ると予測された.一方最近では,FAO, WB, WWIなどが2020~2030年の人口と食料の予測をさかんにしている.これらを元に考えると,2020年以降では,人口増加に食料増産が追いつかず,食料不足が発生する.したがって,日本国内で灌漑用水を確保して食料生産を拡大する必要がある.過去100年の日本のコメの需要と供給の関係を分析すると,バランスがとれていたことは例外であり,常に,過不足の連続であった.これから考えると,今後,長期的視点にたった食料と水政策の重要性が増加する.
  • 早瀬 吉雄
    1998 年 11 巻 7 号 p. 768-776
    発行日: 1998/12/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    我が国の水文環境の特性を,海外との比較研究から論じるとともに,我が国における21世紀の水資源の利用戦略を,水田農業の立場から検討した.その結果は次のようである.ヒマヤラ山塊による大気の大循環が,日本・東南アジアの水資源と稲作農業の持続性を保証している.乾燥地である豪州の米作地帯は,大規模潅漑によって塩類化が進行し,農業の持続性が疑問視されている.日本とタイ国の水田農業は,食糧生産と洪水緩和機能を両立させた,最も風土に適した水資源利用である.日本の21世紀は,人口減少の世紀であるから,水資源利用は,当面,より安全な食糧の供給を戦略とし,世界の食糧危機に対する処方箋の検討を考えるべきである.
  • 小葉竹 重機
    1998 年 11 巻 7 号 p. 777-778
    発行日: 1998/12/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
  • その世界への想い
    小川 滋
    1998 年 11 巻 7 号 p. 779-780
    発行日: 1998/12/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
  • 砂田 憲吾
    1998 年 11 巻 7 号 p. 781-783
    発行日: 1998/12/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
  • 30年後までに一体何を解明・解決できるか,すべきか
    仲江川 敏之, 大石 哲, 蔵治 光一郎, 大手 信人, 沖 大幹
    1998 年 11 巻 7 号 p. 784-786
    発行日: 1998/12/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
  • 谷 誠
    1998 年 11 巻 7 号 p. 787-789
    発行日: 1998/12/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
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