水文・水資源学会誌
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14 巻, 3 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 現場の技術者と研究者のかかわり
    広瀬 典昭
    2001 年 14 巻 3 号 p. 205-206
    発行日: 2001/05/01
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
  • 小林 義和, 田中 正
    2001 年 14 巻 3 号 p. 207-216
    発行日: 2001/05/01
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
    樹木の水移動プロセスを理解する上で重要な樹幹貯留水分を測定する手法としてTDR法の適用を検討した.アカマツ・ミズナラの樹幹サンプルを用いて室内実験を行った結果, あらかじめ樹種ごとに樹幹体積含水率-比誘電率 (θ-Ka) の回帰曲線を求めておけば, TDR法によって精度よく樹幹の貯留水分を測定できることが明らかになった.
    アカマツの試験木を対象に, TDR法による樹幹貯留水分の測定及びヒートパルス法による樹液流量の測定を行った.TDR法から求めた樹幹貯留水分の変化は, 樹液流量から得られた蒸散に対する根系からの吸水不足とよく一致した.以上の結果から, TDR法は樹幹貯留水分を測定する優良な手法であると結論された.
    さらに, 野外観測の結果から観測期間中の試験木の水収支を評価し, 日蒸散量の10~20%は樹幹貯留水分からの寄与によるものであることを明らかにした.
  • 志村 光一, 大原 憲明, 松木 浩志, 山田 正
    2001 年 14 巻 3 号 p. 217-228
    発行日: 2001/05/01
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
    著者らは物理的観点と手法に立脚した, 降雨の予測手法および洪水予測システムの構築を目指し研究を行っている.本論文では山地小流域における降雨流出の物理過程を踏まえたモデルを新たに提案している.このモデルを用いた解析結果と大規模河道網に関する一次元不定流数値解析を組み合わせ, これをパソコンレベルで計算し総合的な洪水流出計算手法を提案している.これにより利根川スケールの流域全体における洪水予測システムがパソコンレベルで可能となることを示した.本研究において山地流域の斜面流出は, 河道近傍の湿潤領域のみから流出すると考えており, その流出特性は斜面勾配, 斜面長, 表層土の不飽和透水係数, 有効空隙率, 表層土層厚および保水能の分布形状を表現する二つの定数により決定される.大流域河道網に一次元不定流解析を適用させ, シミュレーションを行った結果, 下流に位置する流量観測地点のハイドログラフの形状は, 支川の本川に対する位置関係や上流端の流入ハイドログラフのタイミングによって大まかに決定される.河床粗度を人為的に変えて計算を行い, 河床粗度の増加に伴い流量ハイドログラフよりも水位 (水深) ハイドログラフに大きく影響する等, いくつかの水文学的に重要な知見を得た.
  • 辻村 真貴, 恩田 裕一, 小松 陽介, 清水 卓弘, 松村 和也, 服部 重昭, 中川 有里, 松井 孝子
    2001 年 14 巻 3 号 p. 229-238
    発行日: 2001/05/01
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
    流域の地質条件と降雨流出過程の関係を検討する目的で, 断層によって礫層および風化花崗岩地域に分けられた4つの丘陵地源流域において, 水文観測, 河川水質観測, 土壌水分観測等を実施した.また流域を含む面積約35haの地域において河川水および湧水の流量調査を行った.礫層地域における河川・湧水の比流量は, 風化花崗岩地域におけるそれに比較し, とくに高水期において高い傾向がみられた.またHewlett and Hibbert (1967) の方法により算出した降雨時の直接流出率は, 礫層流域において高く, 風化花崗岩流域において低い傾向がみられ, 一方低水期の基底流量は風化花崗岩流域において高く, 礫層流域において低かった.風化花崗岩流域の河川水のNa+, Ca2+, HCO3, およびSiO2濃度は礫層流域に比べ顕著に高かった.礫層流域においては降雨に伴う土壌水の圧力水頭伝播が, 風化花崗岩流域のそれに比較し顕著に速やかであり, さらに礫層流域における地下水面の変動は, 降雨に対し敏速でかつ変動幅が小さいのに対し, 風化花崗岩におけるそれはきわめて緩慢でかつその変動幅はきわめて大きかった.以上の結果を考慮すると, 礫層および風化花崗岩流域における不飽和帯の降下浸透プロセスの違いが, 両地域における流出・水質特性の違いを生じさせ, また地形面上の流域界を超えた地中水の流動をもたらしているものと判断された.
  • 本谷 研, 斎藤 篤思, 馬淵 和雄, 青木 輝夫, 山崎 剛
    2001 年 14 巻 3 号 p. 239-245
    発行日: 2001/05/01
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
    1998年の航空機搭載型分光走査放射計 (AMSS) のデータで, (1) 積雪面の可視から近赤外へかけての急激な放射照度の減少, と (2) 植生面 (森林など) の近赤外短波での放射照度の立ち上がり, の両方を考慮できる積雪・植生指標が実際にどのようになるかを評価した.植生+積雪の混在条件下で従来の2波長帯 (NDVIなどと同じ) による指標と比べ, 3波長を使い前述 (1) + (2) の効果を反映した指標のほうが植生密度 (PAI : 樹体面積指数) により敏感であり, 林床の積雪に影響されず植生被覆の状態をとらえることが出来た.
    また, 0.9μmより短波長側における反射率のスペクトルは, 植生による0.7μm付近の立ち上がりを良く捕らえていることも確かめられた.さらに, 植生+積雪の条件下でPAIを忠実に推定できるS3を使って積雪のみと森林域を分類し, いくつかの波長帯における反射率が観測角度によりどの程度変化するかを見積もったところ, 積雪面は前方散乱が強く森林域では等方的, とセンサ操作角は±35度と小さいにもかかわらずBRDF的特性がかなり現れていることがわかった.ただし, 波長ごとのBRDF特性は相似であり, 指標への影響は小さい.
  • EngineeringとScienceについて考える
    岩田 徹
    2001 年 14 巻 3 号 p. 246
    発行日: 2001/05/01
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
  • 「研究生活の魅力について」
    鈴木 善晴
    2001 年 14 巻 3 号 p. 247
    発行日: 2001/05/01
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
  • 2001 年 14 巻 3 号 p. 248-249
    発行日: 2001/05/01
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
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