水文・水資源学会誌
Online ISSN : 1349-2853
Print ISSN : 0915-1389
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24 巻 , 6 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
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原著論文
  • 李 海蘭, 近藤 昭彦, 沈 彦俊
    原稿種別: 原著論文
    24 巻 (2011) 6 号 p. 328-336
    公開日: 2011/11/28
    ジャーナル フリー
     オホーツク海における高い生産性は,アムール川からの溶存鉄の供給により維持されていることが近年明らかにされているが,陸域の土地被覆変化,特に湿原の変化が溶存鉄の動態に大きな影響を及ぼすことが懸念されている.1980年代以降のアムール川流域での土地被覆変化は中国三江平原で大きく,それは主に水田面積の飛躍的な増加に伴う湿地の減少であるとされている.そこで,本研究では衛星リモートセンシングを利用して近年の三江平原における水田面積の時空間的変化を明らかにすることを目的とした.1980年頃と2000年頃の中国1 kmメッシュ土地利用データにより,三江平原ではこの間にジャムス市周辺及び平原南部の宝清(baoqing)県で水田が増加していることが明らかになったが,Landsat TM多時期画像の同時解析によっても同様の結果が得られたことにより,2000年における土地利用情報の精度を検証した.次に水田分布の経年変化を求めるためにSPOT/VEGETATIONデータを利用した.SPOT/VEGETATIONから計算できる指数値(NDWI,NDVI)の季節変化から水田を判別し,年ごとに水田分布を求めた.Landsat TMによる2000年の水田分布とSPOT/VEGETATIONによる水田分布はほぼ一致した.そこで,SPOT/VEGETATIONを用いて1999年から2007年の水田分布を求めた.各県ごとに集計した水田面積は統計年鑑による統計値とほぼ一致した.本研究では水田分布の経年変化を衛星解析で求める手法を確立したが,この情報は土地被覆変化による水循環・物質循環変化を解析する基礎情報として使うことができる.
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  • 土屋 十圀
    原稿種別: 原著論文
    24 巻 (2011) 6 号 p. 337-347
    公開日: 2011/11/28
    ジャーナル フリー
     近年,ダムによらない治水対策が課題となり,河川計画の検証が期待されている.1980年に利根川の治水計画は当時の技術水準のもとに集中型モデルとして貯留関数法が使われた.1947年9月に来襲したカスリーン台風の当時は基準点より上流にはダムは存在していない.著者は既往研究において戦後のダム設置のもとにどのように治水安全度が年々向上してきたのか,同モデルを使い検証してきた.利根川は工事実施基本計画から45年が過ぎ,降雨および洪水データの蓄積や流出モデルの開発が進み,実際の洪水流出現象からより正確な検証が求められるようになった.本研究では,利根川上流域の支川合流に伴う河道貯留効果による低減効果について着目し,貯留関数法,Kinematic wave法により洪水流出解析を行い,同時に計画高水流量の考察を行った.
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  • 坂本 麻衣子, 西川 秀次郎, 田栗 勝悟, 田中 貴之
    原稿種別: 原著論文
    24 巻 (2011) 6 号 p. 348-359
    公開日: 2011/11/28
    ジャーナル フリー
     インドとバングラデシュのガンジス川流域に分布するベンガル沖積平野において,自然由来とされるヒ素によって地下水が汚染されていると報告されてから久しい.汚染された地下水を飲料水として利用する農村部住民の被害を軽減するべく,海外援助機関によって代替技術の導入などが行われてきてはいるが,利用されずに放棄されているということも多い.このように,発展途上国への国際開発援助では現地の風習・文化を考慮せずに導入された技術が持続的に利用されずに放棄される事例が数多く報告されている.
     本研究では,当該地域で水汲みの役割を担う女性の行動を制限するパルダという文化的規範が女性の水源選択行動に大きく影響を及ぼしていると考え,水汲みをする際の人目につく度合い(空間の視認性)と女性へのアンケート結果を照らし合わせることで,世帯属性や空間特性と水源選択行動との関連を分析する.そして,インドとバングラデシュでの分析結果を比較し,同様の問題を抱えながらも宗教や経済等の社会環境が異なる両地域への国際開発援助計画は差異化する必要があることを述べ,最終的には,各地域に対してより住民に受容され得る代替水源の導入計画指針を考察する.
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研究ノート
  • 藏本 康平, 篠原 慶規, 小松 光, 井手 淳一郎, 大槻 恭一
    原稿種別: 研究ノート
    24 巻 (2011) 6 号 p. 360-368
    公開日: 2011/11/28
    ジャーナル フリー
     近年,地表流やバイオマットフローは,森林における重要な降雨流出経路と考えられるようになっている.モウソウチク林は西日本における主要な森林タイプの一つであるが,地表流やバイオマットフローを観測した事例は存在しなかった.本研究は,そうした事例を蓄積することを目的として,福岡県のモウソウチク林内に地表流観測プロットを6プロット,バイオマットフロー観測プロットを3プロット設置し,観測を行った.地表流の総量はプロットによって異なり,地表流流出率(地表流量/降水量)は,0.6 %から35.5 %であった.本研究で観測された地表流量は,先行研究におけるヒノキ林のものと比較して明確に小さく,スギ林,広葉樹林と比較しても小さい部類に入った.また,バイオマットフローはほとんど観測されなかった.モウソウチク林には本研究で対象としたものと立木密度や根量などが大きく異なるものがあるため,今後は様々なモウソウチク林での観測事例の蓄積が望まれる.
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