水文・水資源学会誌
Online ISSN : 1349-2853
Print ISSN : 0915-1389
27 巻 , 3 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
巻頭言
原著論文
  • 朝倉 宏, 中川 啓, 武政 剛弘
    2014 年 27 巻 3 号 p. 105-115
    発行日: 2014/05/05
    公開日: 2015/04/08
    ジャーナル フリー
     本研究では,地域で活用されていない浄水汚泥を有効活用して汚泥の処理費を軽減させることと,諫早湾干拓調整池の水で環境基準値を超過している全リン濃度を低減させることの両者達成の可能性を把握するために,浄水汚泥を用いたリン酸除去効果を評価し,調整池に適用した際のリン酸濃度変化についてシミュレーションにより試算することを目的とした.調整池の水をくみだし,水処理施設において浄水汚泥を用いて完全混合するリン酸除去法では,おおむね1年間で1,400~2,000 tの汚泥が必要であることが分かった.調整池に浄水汚泥を投入する浸漬法によるリン酸除去法では,1年間で3,000 tの汚泥が必要であることが分かった.混合法では,巨大な吸着槽(例えば105 m3 のオーダー)が必要であり,浸漬法では汚泥を調整池に投入したままとなり,また調整池からリンを取り除いていないという欠点がある.浄水汚泥はリン酸除去に利用可能であるが,必要量や施設規模が膨大であるため,さらなる検討が必要である.
  • 塩沢 昌, 辻 英樹
    2014 年 27 巻 3 号 p. 116-124
    発行日: 2014/05/05
    公開日: 2015/04/08
    ジャーナル フリー
     非線形性の強い降雨流出特性である流域の洪水緩和機能を比較し評価する方法として,豪雨に対する雨量-流出高の観測データを流出モデルで表現しモデル上で流域に雨量ΔR(mm)の仮想瞬間降雨を与えて初期定常流量Q0からのピーク流出高の増分ΔQmax (mm/h)を求めて得られるΔRとΔQmaxとの比τR(= ΔRQmax)をピーク流量緩和時間 と定義して洪水緩和機能の比較指標に用いることを提案し,日本の河川流域の洪水流出タンクモデルから求めたτ50とτ100の値の例を示した.
  • 小松 義隆, 恩田 裕一, 小倉 晃
    2014 年 27 巻 3 号 p. 125-134
    発行日: 2014/05/05
    公開日: 2015/04/08
    ジャーナル フリー
     森林土壌の浸透能と林床被覆や透水係数などの要因との関係を把握するため,スギ林およびアテ(ヒノキアスナ ロ)林において振動ノズル式散水装置を用いた浸透能実験をおこなった.その結果,最大最終浸透能は,ヒノキ人工林における既往の研究結果の値よりも高く,特に林床被覆物量が1000 g/m2 より少ない場合には,ヒノキ林の値より数倍以上高くなることが示された.また,林床被覆物量の多少に関わらず100 mm/h以上の高い最大最終浸透能を示したが,両者に相関はみられなかった.最大最終浸透能は透水係数や細粒分含有率との間にも相関はなく,また,透水係数と比較するとかなり小さな値であった.以上のことから,スギ林およびアテ林における最大最終浸透能の違いは,従来ヒノキ林の浸透能について用いられてきた林床被覆量・透水係数・細粒分含有率のいずれによっても説明ができないことがわかった.
発想のたまご
若手のページ
feedback
Top