水文・水資源学会誌
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7 巻, 2 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
  • 浅田 暢彦
    1994 年 7 巻 2 号 p. 81-82
    発行日: 1994/03/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
  • 朱 木蘭, 藤田 睦博, 橋本 識秀, 工藤 睦信
    1994 年 7 巻 2 号 p. 83-89
    発行日: 1994/03/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    リードタイムの長い流出予測をしようとすると降雨量の予測が必要になる。短時間降雨予測について現在研究されているが,実用的には定性的な予測がなされている.ファジィ理論は,このような定性的な情報を利用可能である.本研究は気象庁の「予測用語」に基づいた予測降雨のメンバーシップ関数を用いてリードタイムが1~6時間の流出予測手法について検討した.
  • 礒部 勇, 大河戸 輝夫, 羽生田 英彦, 小田 誠一, 後藤 祐輔
    1994 年 7 巻 2 号 p. 90-97
    発行日: 1994/03/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    埼玉県では「埼玉県水防情報システム」(SAMTES)により約100地点の水位観測所でオンラインによる水位監視を行い,水防活動を支援している.これらの水位観測所を対象に,ニューラルネットワークにより水位予測式を作成し,オンラインで得られる雨量,水位データ,潮位データさらに気象庁から発表されている降水短時間予報***を利用して3時間先までの水位を予測するシステム開発のための解析を行った. ここでは,水位予測方法とその精度についてとりまとめた. 1時間先の水位予測式の再現精度は大部分の地点で相関係数Rが0.95~0.99と高精度であった. この予測式に降水短時間予報を適用して,1時間先の水位を予測した結果,実測雨量を用いた場合とほぼ同精度であった.さらに,1時間先の水位予測値および降水短時間予報を利用して2時間先,3時間先の水位を予測した結果,2時間先;R=0.811~0.998,3時間先;R=0.630~0.994となった. 2,3時間先には予測誤差が累積する傾向もみられたが,全体に水位変化の傾向がとらえられた.
  • 深堀 協子, 近藤 純正
    1994 年 7 巻 2 号 p. 98-105
    発行日: 1994/03/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    岩手県二戸で育った樹齢300年余のケヤキの年輪幅を読みとり,気象データとの相関関係を調べた.その結果,夏季の気象データとの若干の相関関係がみられたものの,他の気象要素との間には顕著な相関関係がみられなかった.
  • 小元 敬男, 鱧谷 憲, 嚴 香姫
    1994 年 7 巻 2 号 p. 106-113
    発行日: 1994/03/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    日本の都市の気象台のデータは1950年代と1960年代に急速な乾燥化を示したが,1970年頃に変化傾向が急変し,年間の変動を除いて以後ほぼ一定になっている.東京や大阪のデータは相対湿度の増加傾向すら示唆している.一方,非都市域の気象官署では最近明瞭な乾燥化が観測されている.このため相対湿度及び水蒸気圧の都市内外差は近年,減少傾向になっている.急速な乾燥化の起こっていた時期には,水蒸気量の減少と昇温が同時的に相対湿度を低下させていた.最近の湿度の都市内外差の減少は非都市域の乾燥化という相対的なものだけではなく,様々な人間活動による都市大気への水蒸気の放出量の増加の効果も寄与している.今日の東京及び大阪における都心部と郊外の相対湿度の差はほぼ温度差に起因している.わが国の大都市における乾燥化は夏の蒸し暑さを僅かではあるが和らげる効果をもたらしている.
  • 多田 毅, 風間 聡, 沢本 正樹
    1994 年 7 巻 2 号 p. 114-119
    発行日: 1994/03/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    蒸発散量とその地域の植生との相関に着目し,広域かつ定期的に収集可能なNOAA衛星のAVHRRデータを用いNDVI(植生指標)から広葉樹林帯における蒸発散分布を推定する方法を考察した. NDVIが等しければ蒸発散量もほぼ近い値をとると仮定し,NDVIの変化と蒸発散量の変化を重回帰分析することにより,両者の関係を定式化した.その結果,広葉樹林帯からの蒸発散量はその地域のNDVIにほぼ比例することが判った.また,この関係をNDVI画像に適用して流域内の蒸発散分布を推定することができた.
  • 三島 隆明, 常松 芳昭, 金丸 昭治, Shahane De COSTA
    1994 年 7 巻 2 号 p. 120-129
    発行日: 1994/03/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    この論文は,山腹を主体とする山地小流域における保水機能の評価方法について検討したものである. この研究では,流出解析用のモデルとしてできるだけ簡単で,しかも降雨遮断及び蒸発散を考慮した3段のタンクモデルを採用した. 評価法は,まず,対象とする流域における中短期の代表的な流出についてモデルを同定する.つぎに,同定したモデルを用いて,代表的な基準降雨状態における流出計算を行い,流量と流出時間で表わされる保水機能の評価指標値を算出し,この値を用いて,広島県江田島町にある山地小流域間の機能を比較した. その結果,提示した手法によれば,流域間の保水機能の比較が可能であり,また,この被災流域は除々にではあるが,保水機能が回復してきていることが明らかになった.
  • 大上 博基, 福島 忠雄, 丸山 利輔
    1994 年 7 巻 2 号 p. 130-136
    発行日: 1994/03/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    地目混在化地域の農地がもつ微気候学的な役割を現場実験的に検討し,以下の知見を得た. (1)晴天で比較的高温な日の正午以降,密に生育したイネの群落上端面付近の気温が最低となりその上で温度勾配が逆転した.イネ群落が熱の吸源となり水田が風下の気温を低下させる役割を果たしたことが,実験的に明らかになった.このとき,水田による温度環境緩和効果は,鉛直方向では群落上約140cmまで,水平の風下方向では40m以上にまで及んだ. (2)別の晴天日の日中,イネ群落は熱の吸源にはならなかったが,相対的な冷源となりその効果は群落上約140cm,風下10~20mに及んだ. (3)小区画の本実験農地において移流効果が観測された.
  • 戎 信宏, 横田 繁実, 小川 滋
    1994 年 7 巻 2 号 p. 137-142
    発行日: 1994/03/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    森林の蒸発散分布の推定を行うためにリモートセンシングである赤外線高感度放射温度計による表面温度の画像データを観測することで,観測点での熱収支観測を組み合わせて推定する方法(表面温度法)を考え,この方法の有効性と問題点を検討した.その結果,9時から15時までの蒸発散量の積算値で比較するとボーエン比法より10分毎に測定した表面温度より推定される表面温度法の方が蒸発散量は大きな値となった,これは森林の表面温度が森林の受ける日射量の変化に応じて鋭敏に反応しているためで,表面温度の計測は連続的に観測する必要があると判断された.表面温度は場所により1観測点の気温との差が大きく,これから得られる蒸発散量の差も大きい。そのため観測場所の気温分布を考慮する必要があることがわかった.
  • 福嶌 義宏
    1994 年 7 巻 2 号 p. 143-147
    発行日: 1994/03/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
  • 井上 重治
    1994 年 7 巻 2 号 p. 148-159
    発行日: 1994/03/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
    1992年9月にパキスタンを襲ったモンスーン・サイクロンによる大洪水の被害状況と今後の対策並びにパキスタンの水資源の特徴を概説した.水害地域は北西辺境州,北方地域,アーザード・カシミール,パンジャーブ州,シンド州に及び,ジェーラム川,チャナーブ川,インダス本流の氾濫と地滑りなどにより,死者1,000人以上,被災人口300万人以上,経済損失20億ドル以上の記録的な水害になった. 今回の9月洪水の特徴は次の四点に集約される.1)モンスーンの影響を受けにくいカラコラム北部の山間部まで大きな被害がでたこと.2)過去の洪水の主役であるインダス本流よりも支流であるジェーラム川とチャナーブ川流域の被害が大きかったこと.3)パキスタンの生命線である潅漑用堰を守るために堤防を人工的に破壊し,ダムの急放流による被害など,天災と人災が微妙にからみあった面がみられたこと.4)9月8日から10日にかけての大雨からスーパー洪水がアラビヤ海に流出した10月1日まで3週間以上の長期に渡って水害が続いたことである.
  • 木下 誠也
    1994 年 7 巻 2 号 p. 160-165
    発行日: 1994/03/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
  • 深和 岳人, 石田 寛人
    1994 年 7 巻 2 号 p. 167
    発行日: 1994/03/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
  • 檜山 哲哉
    1994 年 7 巻 2 号 p. 168
    発行日: 1994/03/05
    公開日: 2009/10/22
    ジャーナル フリー
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