社会学評論
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28 巻 , 1 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 横山 実
    1977 年 28 巻 1 号 p. 2-18
    発行日: 1977/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    社会学からの精神障害の研究には、社会反作用の視点からの研究 (レイベリング論) と、疫学的研究とがある。まず、これらの研究の理論的枠組と方法論を検討する。次に、これらの研究成果と、我国における資料を活用して、精神分裂病について、入院および在院患者の研究と、退院および在宅患者の研究をおこなう。その上で、精神分裂病の研究において、レイベリング論が、どのような有効性を発揮しうるか検討する。
  • 伊賀 光屋
    1977 年 28 巻 1 号 p. 19-33
    発行日: 1977/06/30
    公開日: 2010/01/29
    ジャーナル フリー
    階級形成の社会過程把握とは、整序範疇としての階級から実在の社会階級に至る過程を明らかにすることに他ならない。一般に、階級形成とは、物質的階級形成過程での階級分化がイデオロギー的階級形成過程での階級分化に展開することといえる。その内特に、工場労働者の階級的自覚に至る階級形成は階級内同化が階級内統一へと転化することと考えられる。それは次の二つの条件が同時に存在した場合に最も容易におこる。第一に、物質的階級形成過程を規定する諸要因が階級間異化と階級内同化を促進する方向に一様に変動する条件が存在すること。第二に、イデオロギー的階級形成過程を規定する諸要因が剰余労働の最終的領有者に対して労働者階級を統一する方向に一様に変動する条件が存在すること。
    この二つの条件は、生産の社会化によってもたらされる。生産の社会化は、個別的労動過程の生産技術体系、生産組織の規模、生産組織内分業を、全体社会内で一様にする。階級形成の規定要因のこの方向への変動が、階級内同化を階級内統一へと容易に転化させる。
  • 小倉 充夫
    1977 年 28 巻 1 号 p. 34-48
    発行日: 1977/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    近年さまざまな角度から新しい社会学の動向がさかんに論じられ、旧来の社会学への批判とその克服が問題とされているが、いわゆる第三世界との関連でそのことが検討されることはいまだに少ないように思われる。依然として産業社会の自己中心的議論に終始しているといわざるを得ないが、そのことは社会学の内部でもっとも第三世界とかかわりのある「発展」研究 (「発展」社会学) の多くにも顕著である。発展と未発展、開発と低開発が密接に相互関連性を有していることは近頃よく議論されることであるが、先進産業社会の発展が第三世界にとっての政治から文化にまでいたる被支配とどのように不可分の関係にあるのかということ、こうしたことが相対的に等閑視されてきた。したがって現代社会学にとって第三世界はその成果の検証の場としては存在しても、社会学の欧米中心主義に対し根本問題を提起するものとしては十分には位置づけられていなかったといえる。文化的継承性や文化拡散という把握が発展を社会間関係においてとらえたことにはならなかったことを示し、国際関係的視点 (および分析単位としての国民国家の相対化) が社会学においてもいかに不可欠であるのかを明らかにしつつ、従来の「発展途上国」の社会学を「第三世界」の社会学によって補うことを通じて産業社会の自己相対化としての「発展」問題と第三世界地域研究の方向を多少とも明らかにしようとするものである。
  • 笹谷 春美, 小田 利勝
    1977 年 28 巻 1 号 p. 49-71
    発行日: 1977/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    本稿は、家族員の罹病がもたらす家族集団への影響を、「病人家族」の生活構造を分析することによって解明しようと試みたものである。家族が直面している保健医療問題は、医療社会学の重要なテーマではあるが、その研究方法論に関してはなお未開拓の分野であるといえる。われわれは、こうした課題に対して役割構造の変容過程に焦点を当てて、それが家族の機能障害といかに関連しているかを検討する、という方法で「病人家族」にアプローチした。対象事例は夫病人一七事例、妻病人七事例の二四家族である。
    家族員の発病によって、当該家族は従前の役割構造の変容を余儀なくされる。病人が一時的にせよ低下・喪失した役割遂行は、他の成員によって補完・代替されようとするが、その過程で、第一に病人の身体的条件、第二に家族の階層的地位、員数、生活周期段階といった家族内条件、第三に親族・近隣の援助、更には公的福祉制度といった家族外条件が、家族に機能障害をもたらすか否かを規定している。われわれは、 (1) 役割構造の変容→機能変化なし。 (2) 同→機能障害→機能回復。 (3) 同→機能障害慢性化、という三つのパターンで「病人家族」を検討した結果、それぞれ一一、二、一一事例が該当した。そして、 (3) のパターンをとる家族においては、おおむね第一条件が充たされておらず、第二条件において低い階層、小人数、早い周期段階が認められ、第三条件の公的福祉制度によってかろうじて “最低生活” を維持している。「病人家族」の内実、必要とされる援助等を総合的に把握しようとする場合、役割構造の変容過程を分析することは有効な方法であると考える。
  • 日高 千尋
    1977 年 28 巻 1 号 p. 72-86
    発行日: 1977/06/30
    公開日: 2010/01/29
    ジャーナル フリー
    都市生活者の余暇の特徴は、彼の生活が時間的にも空間的にも分離しているという事実に大きく関わっている。そこでは、余暇もまた、都市の生活様式が表現される一つの領域を形成しているのである。
    現代の都市生活の中にあって、余暇は、個人が自分の生活の中に一定の時間と空間を配分する方法に基づいて、機能的に連関している生活行動のうちの、余暇行動という相対的に制度上の義務を伴うことのない活動の遂行で満たされた領域と言うことができる。余暇の社会学は、この領域に表われる生活様式を研究することを主題とするものである。そのためには、活動それ自体ではなく、活動と密接な関連を持っている生活領域の把握から出発する必要があり、余暇研究の重要な焦点として、生活時間構造、職業文化セクター、家族文化セクター、地域社会文化セクター、余暇文化セクターという五つのスキームがあげられる。
  • 沼 義昭
    1977 年 28 巻 1 号 p. 87-89
    発行日: 1977/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    すでに著書として『日本の精神構造序説』、訳業としてウェーバーの『アジア宗教の救済理論』、ウィルソンの『セクト-その宗教社会学』、共訳ではベラーの『日本近代化と宗教倫理』などを世に送っておられる池田教授が、ちかごろ執筆された諸論稿をまとめられたものが、この著作である。発表の折々に拝見したもの、未見であった重要な論文などに、あらためて接しえて、わが国におけるウェーバーの宗教社会学理解の水準の高さを確認することができたのは、まことに幸福である。
    扱われれている論題が多岐にわたるので、一〇篇の論文の標題を、繁をいとわずに掲げて、この著作の豊かな内容をうかがう、一つの手がかりともしたい。
  • 田中 義久
    1977 年 28 巻 1 号 p. 90-92
    発行日: 1977/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 袖井 孝子
    1977 年 28 巻 1 号 p. 93-96
    発行日: 1977/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
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