社会学評論
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32 巻 , 1 号
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  • 中野 卓
    1981 年 32 巻 1 号 p. 2-12
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    個人は例外なく個性あり自立した存在である。そのような個人を経験科学的に取上げることを、これまでの社会学は避けてきた。
    各個人は社会的に形成されて来た結果であると共に、どの時点の現在でも社会により規定されつつ、逆に主体的に社会を規定し返している存在である。このような個人についての研究は、彼らの現状にバーソナル・ライフ・ヒストリーを合せ考えるならば、社会学でも可能であり、社会学にとって不可欠でもある。
    私は一九四八年の最初の論文執筆時以来、模索しては来たが果せなかったこの課題に、一九六八年一〇月刊の論文から一九七八年同月刊の著書までの間に、その解決方法に見透しをえたが、一九八一年八月までの三つの現地調査でその方法に確信をもつに至った。
    たとえ一個人の分析によってでも、その人の生きた社会の現実について我々の社会学的知識を深め拡げる契機はつかめる。また、そのようにして、個性をもった個人の主体性についての知見を補強しなければ、社会の研究は片手落ちになってしまい、社会学は人間を見失うおそれがある。
    社会学研究者は各自のフィールドで個々人との出会いをもつことによってのみ獲得できる人間についての新しいイメイジにたえず再生の思いを新たにしうるのである。そういう出会いを、調査技術の発達ないし研究能率の重視が妨げてきたきらいがある。
    この論文の後半は、多くの会員が予備知識をもつ一社会学者 (有賀喜左衛門) を対象事例としてその研究方法を説く。
  • 領家 穣
    1981 年 32 巻 1 号 p. 13-27
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    部落実態調査は、初期の段階では、その「部落」の形成史を明らかにし、生活条件を記述し、一般地区のデーターと比較し、生活水準の差の指摘によって部落差別の存在を証明した。しかし部落の環境改善が進み、外から見た生活水準の差があまりなくなるにつれて、「部落」調査の目的の反省と、社会的差別としての「部落差別」を記述する標記を明らかにする必要が生じてきた。
    社会的差別をなくするためには、差別のなくなった状態の記述が必要である。この状態に到達するために、現状をどう捉えるかが必須の前提になってきた。社会的差別を「社会参加からの排除」と規定し、「社会」のあり方との関係で記述の枠組を明確するという方法が選ばれた。関係・集団・全体社会といった区分は、状況に応じて行為者が社会を捉える捉え方であるとともに、どの社会においても人間の全存在にかかわってあらゆる層位に亘っている。全体社会についてはその構造化の仕方とも関係している。その何れにおいてもその社会の中で生きている人間の捉え方が問題である。「部落」に至る社会的形成史とその認識に対して、個々の個体がどのように部落差別を発生的に捉えてきたかという過程の各人の自覚が、部落差別をなくするため先決条件となる。虫瞰図的な各人の経験をどのように鳥瞰図的な全体像に繋ぐかという新しい協同形式が調査の目標となった。
  • 西平 重喜
    1981 年 32 巻 1 号 p. 28-46
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    私は戦後、世論調査が、本格化した相当早い時期から、世論調査と関係をもち、直接その研究に従事してきたので、不十分な点もあるが、世論調査の発展について中間的なとりまとめをしておきたい。戦争直後の世論調査の産みの苦しみに当る部分は、直接は知らないが、日本ではスタートの時期から真剣に世論調査にとり組んだことは、それ以後の日本の調査の正確性のためによい効果を与えている。そこで本稿でも、まず初期の世論調査についてのべる。つぎに前後する形になるが、私は世論調査を相当広い意味で考えているので、世論調査の定義を与える。それから先は調査技術上の、サンプリング、フィールドワークの問題点についてのべ、以下、世論調査の妥当性と、信頼性について、データにもとずき、私見をのべる。
  • 園部 雅久
    1981 年 32 巻 1 号 p. 47-63
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    環境資源問題が深刻化する中で、経済学の領域からは、広義の経済学や地域主義という形で、この問題への根源的な対応が試みられている。しかし社会学の領域では、これまでのところこの種の問題への取り組みは、あまり積極的な展開を見ていない。
    本稿では、広義の経済学や地域主義の問題提起を (1) 社会科学の視座転換に関わる課題、 (2) 実践的な社会の組織化に関わる課題、の二点に整理し、主として前者の課題を都市社会学的系譜のコミュニティ論の領域で受けとめ、発展させるために、生態社会学的視座を構築することを試みる。この生態社会学的視座とは人間の諸行為とそれをとりまく自然・生態系とのかかわりに、社会学的現象を分析する視座を据えることを意味する。この視座に立つことによって、共同生活と生活資源という条件のもとで、コミュニティの理論構成を行う視野が開け、従来の都市社会学的文脈で理解されるコミュニティ論とは異なる生態社会学的コミュニティが提示される。そのコミュニティの基本的な要件は、 (1) 生活資源の共同的統制、 (2) 自己完結的社会関係、 (3) 適正技術の定着、 (4) 構成主体の包括性、の四点である。
  • 山田 富秋
    1981 年 32 巻 1 号 p. 64-79
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    エスノメソドロジーは相互行為場面での秩序形成のメカニズムを解明しようとする。ガーフィンケルは行為や発話に必ず伴うインデックス性 (意味のコンテクスト規定性) に注目することによって、規範的状況 (コンテクスト) が行為を秩序に合致させるわけではなく、コンテクストも行為も相互規定的な過程を通して「規範的社会構造」を形成すると捉える。
    コンテクストを指示 (index) する活動がこの過程の内容であるから、メンバーのコンテクストを適切に指示する能力 (コンピタンス) 自体が問題となる。コンピタンスとは言語カテゴリーの使用能力である。すると秩序形成は、ある言語コミュニティのメンバーが当の言語カテゴリーを使用して、社会的現実を構成していく活動としてとらえられる。会話分析はこのような自然言語のメカニズムを研究主題とする。
    こうして言語使用をある言語コミュニティに立脚した規範定立的な行為としてとらえるところに新たな視点が生まれる。それは日常生活における発話行為が「規範的社会構造」を、観察可能で報告可能なものにしていく説明活動 (accounting practices) であるとする視点である。しかもこの説明活動は細部にわたるまで、暗黙裡に、社会的メカニズムに従っている。自然言語のメカニズムは外的客観的な社会的現実を構成しているのである。
  • 原 宏
    1981 年 32 巻 1 号 p. 80-83
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 雪江 美久
    1981 年 32 巻 1 号 p. 83-86
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 碓井 〓
    1981 年 32 巻 1 号 p. 86-89
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 竹内 利美
    1981 年 32 巻 1 号 p. 89-91
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 清水 新二
    1981 年 32 巻 1 号 p. 92-95
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 居安 正
    1981 年 32 巻 1 号 p. 96-101
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 佐久間 淳
    1981 年 32 巻 1 号 p. 101-104
    発行日: 1981/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
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