社会学評論
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56 巻 , 1 号
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  • 細谷 昂
    2005 年 56 巻 1 号 p. 2-15
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 金子 勇
    2005 年 56 巻 1 号 p. 16-19
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 赤川 学
    2005 年 56 巻 1 号 p. 20-37
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    「男女共同参画が実現すれば, 出生率は上がる」.これは現在, もっとも優勢な少子化言説である.本稿ではリサーチ・リテラシーの手法に基づいて, これらの言説と統計を批判する.
    第1に, OECD加盟国の国際比較によると, 女子労働力率, 子どもへの公的支出と出生率のあいだには, 強い正の相関があるようにみえる.しかしこのサンプルは, しばしばしばしば恣意的に選ばれており, 実際には無相関である.
    第2に, JGSS2001の個票データに基づく限り, 夫の家事分担は子ども数を増やすとはいえない.第3に, 共働きで夫の家事分担が多い「男女共同参画」夫婦は, 子どもの数が少なく, 世帯収入が多い.格差原理に基づけば, 彼らを重点的に支援する根拠はない.
    第4に, 政府は18歳以下のすべての子どもに, 等しく子ども手当を支給すべきである.それは, 子育てフリーライダー論ではなく, 子どもの生存権に基礎づけられている.現在の公的保育サービスは, 共働きの親を優先している.親のライフスタイルや収入に応じて, 子どもが保育サービスを受ける可能性に不平等が生じるので, 不公平である.もし公的保育サービスがこのような不平等を解決できないなら, 民営化すべきである.
    最後に, 子ども手当にかかる財政支出は30歳以上の国民全体で負担しなければならないが, この支出を捻出するには, 3つの選択肢がありうると提案した.その優先順位は, (1) 高齢者の年金削減, (2) 消費税, (3) 所得税, である.この政策により, 現行の子育て支援における選択の自由の不平等は解消され, 年金制度における給付と拠出の世代間不公平は, 大幅に改善される.
  • 稲葉 昭英
    2005 年 56 巻 1 号 p. 38-54
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    未婚化・晩婚化だけでなく, 夫婦出生率の低下も少子化の一因であることが近年の研究から明らかにされている.本研究は, この夫婦の出生率の低下に家族的要因がどのように関与しているのかを検討する.まず, これまで指摘されてきた社会経済要因説, 価値意識要因説, ジェンダー要因説の3つの仮説の論理的な関係を検討し, 子ども数の選好の変化が論理的に重要であることを示す.ついで, 先行研究および出生動向基本調査の結果を検討したが, ジェンダー要因説を支持する結果はほとんど得られなかった.むしろ, 夫婦の出生率の低下は, 子どもの福祉を追求するために子ども数を制限するという選好の変化から生じている可能性が示唆された.最後に行ったNFRJ98 データを用いた乳幼児をかかえた女性の家族役割負担感などについての分析からも, ジェンダー要因説は支持されなかった.育児期には性別役割分業が顕在化するが, そうした課題が夫婦ではなく親族を中心としたネットワーク内で分担されるために, ジェンダー要因説が成立しないことが示唆された. 夫婦出生率の低下は, 家族の新たな変化の帰結というよりは, 性別役割分業にもとづいて子どもの福祉追求を行うという, これまでの家族のあり方に根ざした動向と考えられる.
  • 前田 信彦
    2005 年 56 巻 1 号 p. 55-73
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    人口の高齢化の進展は日本の雇用システムにも大きな影響を与えつつある.とりわけ団塊の世代が高齢期に入る今後は, 高齢人口の増大とともに, これまでの職業経験あるいは生活経験を生かした多様なキャリア形成の制度の構築が必要である.そこでは高齢者を単なる「社会的弱者」として捉えるのではなく, 社会を支える「アクティブ・エイジング (active aging) 」の世代と位置づける発想が重要となるであろう.本稿では, 定年を契機とした中年期から高齢期にかけてのライフステージを, 人生後半のキャリアを積極的に形成していく第2のキャリア形成期として位置づけ, 高齢期の多様な生活・職業キャリア形成に関する意識を中心に考察した.その結果, 以下の点が明らかとなった. (1) 1990年代の経済的不況期にかかわらず定年退職には前向きであり, 確実に新たな定年カルチャーを形成している. (2) 定年退職後は同一企業グループで雇用延長や出向を志向する者は全体の23%程度であり, 定年を契機とする職業キャリアの展開はボランティア活動や独立開業志向など多様性を持っている. (3) 雇用継続以外のボランティア活動志向や独立開業志向の者は, 在職中から会社以外との関与を求めている.つまり, 会社人間からの離脱現象が一部の層で確認できる.定年後は雇用労働のみならず, ボランティア活動などを含めた多様なキャリア形成を支援することが社会的にも要請されるであろう.
  • 白波瀬 佐和子
    2005 年 56 巻 1 号 p. 74-92
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    本稿では, 高齢社会の階層格差を所得と支援提供メカニズムに着目して, 実証データ分析を通して検討した.65歳以上高齢者のいる世帯の所得格差は, 1986年から1995年まで拡大傾向を呈したのち最近縮小傾向にある.この格差縮小の理由の1つは, 高齢層で大きく増えた夫婦のみ世帯の所得格差が低下したことによる.夫婦のみ世帯を基準 (100) とした他の世帯構造との平均可処分所得の相対的な違いは, 高齢女性単身世帯との間で縮小されたが, 高齢女性の一人くらしに伴う経済的リスクはまだ大きい.
    本稿の後半部は, 既婚女性から本人と母親と夫の母親への経済的支援と世話的支援に関して分析を行った.その結果, 本人の親に経済的な支援を提供するかどうかは, 母親と同居するか, 母親が一人くらしかに左右され, 世帯構造は支援ネットワークを形成する上にも重要であった.しかし一方で, 夫の母親への経済的支援については, 世帯所得に加えて夫が長男であるかどうかが重要であった.1990年代後半においても男系型直系家族規範が機能していた.
    3世代同居というかたちで高齢者に生活保障を提供できる状況が減り, 高齢者の一人くらしや夫婦のみ世帯の増加によって世帯のもつ生活保障機能そのものが変わっていく.世帯状況と密接に関連していた高齢者の生活に公的な保障がどう関与すべきかは, 今後の制度設計を考える上に重要な検討課題である.
  • 金子 勇
    2005 年 56 巻 1 号 p. 93-111
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2010/04/23
    ジャーナル フリー
    合計特殊出生率が徐々に低下する少子社会では, 資源配分を高齢者に優先することは難しい.一定の子どもが生まれ, 社会全体で育てる工夫をしなければ, 社会システムそのものが機能不全に陥るからである.そこで, 社会全体を正確に定義して, 総力をあげて少子化克服に取り組む方法を案出することが重要になり, 社会学の側からも一定の貢献を行うことが時代の要請にこたえるみちでもある.
    少子社会設計の評価基準は思想の明晰さ, 言説の論理性, 観察された事実の正確さと斬新さにある.これらを踏まえて今後の少子化研究では, 社会的凝集性概念の操作化を工夫したコミュニティ研究が重要になってくる.
    2つのコミュニティでの調査データに依拠するこの論文では, 社会的凝集性を操作的に社会関係面と自由をめぐる意識面に分けて, それぞれの状態を検討した.この比較都市社会学の立場から得られた「観察された事実」に基づけば, 世代論的に見ても, ジェンダー論の立場からでも, 合計特殊出生率が高いコミュニティの方に社会的凝集性の程度が高いことが判明した.
    21世紀の現代社会学は, 少子化研究を通して, 初期からの課題である社会的凝集性問題を再発見し, 社会的凝集性の水準が高ければ社会の質 (QOS) も高まることに気づくことで, 革新されるであろう.
  • 惠羅 さとみ
    2005 年 56 巻 1 号 p. 112-128
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    1980年代以降の柔軟性の追求においては, 「機能的柔軟性」として要請される労働過程における「再技能化」と, 「数的柔軟性」として要請される下請け制などの組織的外部化が並行して進展している.これまでの労働研究では「再技能化」をめぐって, その過程を労働者の自律性の増加として肯定的に捉えるか, あるいは新たな管理体系の構築として批判的に捉えるかという対立した見方が提示されてきたが, 現在では, 技能内容と組織形態の2つの議論を統合し, 社会的制度のあり方として議論を問い直すことが求められている.
    本稿は, 住宅産業を事例として, 技能の社会的基盤のあり方を考察するものである.地域工務店を下請とする大手住宅メーカーは, これまで住宅生産の工業化を推進してきたが, 近年では, 従来の伝統的木造軸組工法やリフォームの領域にも進出し下請領域を拡大しつつある.この過程では労働過程の細分化やマニュアル化および工期の短縮や単価の削減が追求されるが, それと並行し, 現場で親方がこれまで担ってきた見習い制度が停止している.一方で住宅メーカーあるいは労働組合の新設した技能養成制度は, どちらもこれまでの現場の技能訓練を前提とするものであり, それに取って代わるものとはなりえていない.この技能再生産の困難さは柔軟性の追求が技能の社会的基盤を保障しないという点を示唆しているとともに, 労働過程を越えた技能と管理の問題をも提示している.
  • 赤枝 香奈子
    2005 年 56 巻 1 号 p. 129-146
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2010/04/23
    ジャーナル フリー
    同性間の親密な関係は, しばしば「同性愛/友情」という二項対立的な図式によって解釈される.しかし女性同士の親密性については, 従来, その分類が曖昧であるとされ, 同性愛と友情が連続的であるのみならず, 母性愛とも連続性をもつものとみなされてきた.
    公的領域と私的領域の分離に基づく近代社会において, 親密性は私的領域に属する事柄とされる.そして性・愛・結婚を三位一体とする「ロマンティック・ラブ・イデオロギー」によって, 私的領域は形成されてきたと言われる.しかし, 母性愛と女性同士の友情や愛情は, 必ずしも親和的ではなかった.それはロマンティック・ラブの核心に位置するとされる, 生殖から解放された「自由に塑型できるセクシュアリティ」 (A.ギデンズ) を志向するかどうかという違いに端的に表される.近代日本の女学校において見られた女性同士の親密な関係は, しばしば「安全な」友情か「危険な」同性愛に分断され論じられてきたが, 現在から振り返った場合, 彼女たちの親密な関係は, まさしくロマンティック・ラブの実践であったといえる.そのような親密性は, 女学校において実践される限りは, 健全な成長の一段階としてみなされたが, ひとたび女学校の外へ出ると, 「異常」のレッテルを貼られ, 「母」とは対照的に位置づけられ, スティグマ化された独身女性の表象である「老嬢」と結びつけられ, 貶められた.
  • 松本 康
    2005 年 56 巻 1 号 p. 147-164
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    Fischerの「下位文化理論」が都市における友人関係の興隆を予測して以来, 日本では都市度と友人関係に関する多くの調査研究がなされてきたが, その結果はまちまちであった.本稿では, 2000年に実施された名古屋都市圏調査のデータを用いて, 都市度と友人関係に関する経験的・理論的争点を検討する.分析の結果, 「友人興隆」仮説に反して, 友人数は都市度が増すにつれて減少していた.それは主に地元都市圏出身者が, 都市的地域で地元仲間集団を衰退させていたからである.しかし, 彼らの中距離友人数は, 都市度が増すにつれて増加していた.また, 遠距離友人数は, 都市度とは無関係で, 回答者の移動履歴の影響をうけていた.多くの経験的関連が移動履歴によって条件づけられていたという事実は, 社会的ネットワークの「選択-制約」モデルよりも「構造化」モデルを支持するものである.後者は, 諸個人の移動履歴によって関係資源の地理的分布が異なり, 都市圏内部に関係資源を豊富にもつ場合にのみ, 友人関係の再生産は都市度に影響されると強調する.さらにマクロにみると, 都市化の初期段階では, 移住者が多いために, 都市圏内部の社会的ネットワークは希薄であったかもしれないが, 一世代後には, 地元都市圏出身者の増大によって, 中距離友人ネットワークが増大すると推測される.こうして本研究は, アーバニズム理論に時間的・空間的視点を提供するものである.
  • 小笠原 祐子
    2005 年 56 巻 1 号 p. 165-181
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    家事・育児・介護分担に関する研究が多数報告される中で, 生計維持分担に関する調査は十分になされてきたとは言えない.従来の研究では, 雇用と生計維持は必ずしも区別されず, 働く行為の意味が看過されてきた.本調査では, 同じようにフルタイムで継続就業する共働き夫婦といえども生計維持分担意識はさまざまであり, 分担意識の低い夫婦と高い夫婦が存在することが明らかになった.分担意識の低い夫婦においては, 生計維持者たる夫の仕事が妻の仕事より優先され, 家庭と仕事の両立が問題となるのはもっぱら妻の方であった.これに対し, 生計維持分担意識の高い夫婦は, 2人がともに生計維持者として就業を継続できるよう働き方を調整していた.これは, 夫婦両者の就業に一定の制約をもたらす一方で, 生計維持責任を1人で負担しなくてもよいことからくる自由度も与えていた.前者の夫婦は, どちらかと言えば旧来型の企業中心の生活を送る傾向が見られたのに対し, 後者の夫婦は, 脱企業中心のライフスタイルを希求するケースが多く, 働き方やライフスタイルが一部の階層で夫婦の選択となってきていることが示唆された.
  • 武藤 正義
    2005 年 56 巻 1 号 p. 182-199
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    本稿の目的は, 「どんな2者相互行為状況 (2人ゲーム) でも, 常にパレート効率性をもたらしうる」という意味での望ましい倫理規範があるのか, あるとすればそれはなにかを明らかにすることにある.ここでいう倫理規範とは, 他者の利得を配慮し, かつ行為者に共有されている, 「自他の利得の組に対する評価の仕方」のことである.倫理規範には, 利己主義, 利他主義, 功利主義, 平等主義などがある.
    各行為者は, 客観的な状況を表す利得行列g上ではなく, gを倫理規範vによって変換した主観的な状況解釈の組である「評価行列」vg上で行為選択すると仮定する.これを「二層ゲーム・モデル」とよび, vg上の純粋ナッシュ均衡が定常的に実現すると考える.このとき, どんな状況gにおいても, g上のあるパレート効率的な行為の組をvg上の純粋ナッシュ均衡にするような倫理規範vはあるのか, あるとすればそれはなにか.これが本稿の解くべき問題である.分析の結果, つぎのことがわかった. (1) このような倫理規範は存在し, それは「不偏性」と「利他性」をもつものに一致する. (2) 具体的には, この倫理規範は「マクシマクス」と「マクシミン」の一次結合で表現される. (3) 過度の平等主義は排除される.
  • 稗島 武
    2005 年 56 巻 1 号 p. 200-213
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2010/04/23
    ジャーナル フリー
    本稿で, 私はレディメイドという衣服のあり方と身体の関係を切り口に, 近代の身体観の変容について論じる.具体的な分析対象としては, 雑誌『アンアン』の記事を用いる.
    オーダーメイドとレディメイドの大きな違いは, 衣服を着る側から関わることのできない「サイズ規格」に基づいた生産システムにある.このシステムの変化は, 生産の効率化や生産アイテムの多様性を実現した.一方, 体型に関しては, 個別の体型を包摂するとされる「サイズ規格」により作られるがゆえに, 実際の身体と衣服とが適合しない可能性を持つことになってしまった.
    ここにおいて, レディメイドは, 個別具体的な身体から切り離された「もう1つの身体」を体現するものとなる.この「もう1つの身体」は, 個別具体的な身体を, 1つのラインに順序立て秩序づけるような, メタ次元に存在する「身体」であるといえる.
    これにより, 人々は, 常にこの「もう1つの身体」に基づいて, 自分の身体を意識せざるをえない.オーダーメイドにおいて, 個別的な対象であった身体は, レディメイドにおいて, 1つのラインに順序立てられ, 秩序づけられていく.自らの身体のみならず, あらゆる身体を包摂すると考えられるメタ次元の「もう1つの身体」の成立.これこそが, レディメイドによってもたらされた身体認識の変化であった.
  • 天田 城介
    2005 年 56 巻 1 号 p. 214-216
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2010/04/23
    ジャーナル フリー
  • 中筋 直哉
    2005 年 56 巻 1 号 p. 217-231
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 黒田 由彦
    2005 年 56 巻 1 号 p. 232-247
    発行日: 2005/06/30
    公開日: 2010/04/23
    ジャーナル フリー
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