社会学評論
Online ISSN : 1884-2755
Print ISSN : 0021-5414
ISSN-L : 0021-5414
30 巻 , 3 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 犬塚 先
    1979 年 30 巻 3 号 p. 2-16
    発行日: 1979/12/31
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    社会関係の中で、利害状況を背景に持ち、またそれと何らかの形でかかわっている領域を分析するための概念を提示する。これらは、従来、権力論として扱われてきた問題であるが、それらを支配論の下に整理し、社会学の概念として確立する一つの試みを行なう。
    まず理論的位置づけとして、社会構造の一側面として支配構造を考える。そして、支配構造は支配者、支配関係、支配過程から分析されうるが、ここでは主に支配関係に焦点を当てる。支配関係の中核は権力関係、つまり権力諸手段の行使である。これは「暴力」、「財力」、「権威力」、「属人的勢力」の四種類に区別される。そしてこれを基礎として、上下関係を本質とする支配が行なわれる。支配関係、すなわち支配従属関係は、両者の間に「決定」という媒介項を置いて分析される。これが支配対象の特有な性格を解明する中心概念となる。決定領域が存在する場合としない場合とで支配関係の質が大きく異なる。更に、これらの支配関係は利害対立の程度、正当性の度合と内容、目標の一致度によって多様な性格を示すことになる。
    しかし又、支配関係は単独に存在するのではなく、諸要因の連鎖関係の中に置かれている。それを支配状況と呼ぶ。そして、この面から支配関係は依存-権力関係、委任-権力関係の二類型に区分され、これが支配構造の内容へとつながっていく。
  • 野辺 政雄
    1979 年 30 巻 3 号 p. 17-41
    発行日: 1979/12/31
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    大都市近郊農民の、都市化の進展に伴った職業移動に働く要因を明らかにする途を探るのが、本稿の目的である。従来、農地の所有・経営面積といった経済的規点より、離農が分析されてきた。本稿では、職業移動をイノベーションの採用とみなし、これより農民の職業移動の理論的仮説を構成し、土地の価格の上昇が著しい東京近郊の農村で調査を行なった。それは、 (一) 農民の職業移動には、農地の所有.経営面積という経済的要因だけでなく、個人的特性、価値意識、社会関係といった要因も関連すること、 (二) 農地の所有・経営面積は、農業継続者と事業家に転職した者を、単純労働者に転職した者から区分する要因であること、 (三) 従来、転職者と一まとめにされた事業家と単純労働者は、実は、職業移動以前の属性、価値意識、社会関係の結び方において、相違していることを明らかにした。これらは次のことを意味する。土地の価値の職業移動への影響には「限界点」がある。その点以下の場合、農地の所有・経営面積が職業移動に関して重要で、その点を越えると、イノベーションの採用に関連する要因が重要となる。
  • 谷 富夫
    1979 年 30 巻 3 号 p. 42-60
    発行日: 1979/12/31
    公開日: 2010/01/29
    ジャーナル フリー
    近年五島のキリシタンは、役職者の高齢化と後継者の不在の状況が進展するに伴い、諸所で帳 (宗団) が崩壊しかけ、または事実上崩壊した所がでてきている。本稿は、かかる情勢の中で、下五島の二つのキリシタン村落が習合神道大本へ集団改宗した、その原理と過程を分析する一宗教社会学調査研究である。キリシタンの集団改宗は明治以来、至って稀で、これは近年でも珍しい事例である。改宗原理は、宣教師の意識.態度・行為が連関する「伝達原理」、キリシタン村落が大本を受容した内的歴史的必然性=「受容原理」、そして他ならぬ大本を選びとった「専取原理」、の三原理で構成される。現世利益と祖先崇拝の二要素を含む両教の呪術宗教的性格が改宗原理の基調をなしている。
    改宗過程には、改宗行為と、それに継起する制度化過程 (祭祀・組織) が含まれる。改宗をめぐる社会関係に着目した場合、一方の村落からは「血縁=黙示的改宗パタン」が、また他方からは「地縁=明示的改宗パタン」が、それぞれ析出された。しかも、この差異はその後の制度化過程をも規定し、両村の改宗過程を対照的に展開せしめたのである。
  • 松村 和則
    1979 年 30 巻 3 号 p. 61-84
    発行日: 1979/12/31
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    本稿の目的は、農家が兼業を選択する主体的な条件と、そのもとでの兼業深化の度合ならびに稲作作業体系のあり方をモノグラフィックに明らかにしようとするものである。その際、直系家族周期からの接近を試みている。それは、激動下にある兼業農家の今日的変動をみすえ、その内在的要因を重視してアプローチすることに他ならない。それはこのような視角は従来からこの問題を考える上で、全く等閑視されてきたように思われるからである。
    以下では、東北水田単作地帯の一村落をとりあげ、「兼業の深化→直系制からの逸脱 (→脱農化) 」と措定されたこれまでの論議に対して、農村直系家族の再生産過程とその中での新たな動きを実証的に跡づけるとともに、その直系家族のもつ論理が農外就労を含めた農家の就労構造に及ぼす影響の実態を明らかにする。
    結論的にいえば、個別経営を基本とした今日の農家は、厳しい状況下におかれ、それゆえ、直系制の枠を守ることによって自らの兼業形態を主体的に選択しうるのである。そして、その直系家族周期段階に即応して、時には、農家経営内に嫡系成員の兼業に加えて傍系成員の農外就労や女子のそれを位置づけて、自らの生活の保障を図ろうとする。それは、「土地」をその「生活」の基底的存在と認識し、高度に機械化された稲作を前提として可能なのである。
  • 土田 英雄
    1979 年 30 巻 3 号 p. 85-87
    発行日: 1979/12/31
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 松本 通晴
    1979 年 30 巻 3 号 p. 88-93
    発行日: 1979/12/31
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 白水 寛子
    1979 年 30 巻 3 号 p. 93-96
    発行日: 1979/12/31
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 牧野 由朗
    1979 年 30 巻 3 号 p. 96-101
    発行日: 1979/12/31
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
feedback
Top