社会学評論
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33 巻 , 2 号
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  • 湯田 勝
    1982 年 33 巻 2 号 p. 2-19
    発行日: 1982/09/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    先進的資本主義社会における労働者階級の社会変革の担い手としての主体形成をめぐる状況は混迷しているようにみえる。この状況を突破しようとするさまざまな理論的試みのなかで、「労働の社会化」論、「貧困化」論そして「意識としての階級」論の三つに注目したい。現代における変革主体形成に関する理論的な見通しを得るためには、この三つの論点の統一的把握が不可欠である、と考えるからである。
    本稿は、そのための作業の一つとして、マルクスの変革主体論をこの三つの論点との関連で改めて検討しなおすことを課題としている。具体的な内容は次の二点である。
    (1) マルクスの変革主体論は、『経済学・哲学草稿』以来一貫して、「労働の社会化」論、「貪困化」論、「意識しての階級」論を理論的な視点として内包していること。だが、初期マルクスの変革主体に関する理論的展開は、イギリスの労働運動の経験に大きく制約されていたこと。
    (2) その後、経済学研究の深化に伴って (『経済学批判要綱』と『資本論』) 、「生活主体」論と「労働主体」論が確立されたことによって、「労働の社会化」と「貪困化」に関する主体的把握が可能になり、「意識しての階級」論の重要な要点をなす「欲求主体」論あるいは「価値主体」論の基礎がすえられたこと。
  • 庄司 興吉
    1982 年 33 巻 2 号 p. 20-40
    発行日: 1982/09/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    いろいろな意味で世界社会が現実性をもってきた今日、階級構造は国民社会の範囲を越えて世界的規模でとらえなおされねばならない。このような角度から現代日本の階級構造をとらえてみると、それが相対的に平たくなってきて実質的に市民社会化してきているのは、日本社会そのものが高度経済成長をつうじて世界的な帝国主義体制の中心部にはいりこみ、世界的な階級構造の上部にせりあがってきているからであることが分かる。「中流意識」はこのように「中太り」となってきた階級構造の意識面への反映である。ところが、階級意識は、本質的には長期的かつ世界的な視野でその帰趨が見られねばならず、その短期的かつ地域的 (国民社会や先進社会も世界社会からみれば地域である) な現象形態だけで判断されてはならない。そのうえ、問題意識をもって見れば、現代日本の社会意識のなかにも、とくに市民生活の場および/あるいは政治社会をめぐっては、たんに強度の差としてだけでなく方向性の差としても、階級・階層間の分裂が対立が検出される。目下のところ、日本社会は産業主義的な論理で比較的良く統合されており、労働者のあいだには私生活主義/個人主義のエートスが優勢であるが、社会活動主義への突破口も小さいながら開いているので、反体制的組織などによる上からの有効な働きかけによっては、新しい社会運動の担い手としての主体的階級が成立する条件はあるといえる。
  • 小山 陽一
    1982 年 33 巻 2 号 p. 41-56
    発行日: 1982/09/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    本稿のそもそもの目的は、ヨーロッパにおける階級論の動向を紹介しコメントするようにとの編集委員会からの依頼に応え、この任務をN・プランヅァスが提起した理論問題に対する反応の諸相に絞って果そうとするものであった。しかしその目的を全面的に実現することができず、作業は半ばにして終っている。
    まず第一に、イギリスのポスト・アルチュセーリアンを代表するB・ヒンデス (およびP・ハースト) の階級論の内容が紹介され、その中でもとりわけ経済的階級/政治的勢力の峻別と彼のプランヅァス解釈-プランヅァスはアルチュセーリアンであるよりもむしろルカーチアンだとする解釈-に疑問が呈せられる。ついでアメリカのA・プシェヴォルスキの階級形成過程論が紹介・コメントされ、彼の論旨に潜む曖昧さが三つの論点をめぐって指摘される。さいごに、一方ではE・O・ライトの「決定の諸様式」論に、他方ではS・ホールによる「表現の理論」の提唱に注意を促しつつ、根本的な争点の所在を示唆して結論にかえられている。
  • 紺谷 友昭
    1982 年 33 巻 2 号 p. 57-73
    発行日: 1982/09/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    この研究は、現代日本人が広範に時の俗信を使用していることに着目し、その基本的原因を探ろうとする。この現象の分析は現代日本人の集団盲従的行動の原因解明に資すると思われる。
    1 丙午年一九〇六年と一九六六年の出生率、死産率等を比較すると、一九六六年において俗信の影響が拡大した。さらに一九八〇年の札幌において葬式、結婚式における凶日忌避の実数を調べると、忌避率はいずれも九〇%以上であった。
    2 教育、マスメディアによる拡大への影響を検討したあと、集団盲従的意識による俗信受容を検討。拡大は後者に有力な原因を持つ。この集団盲従的意識は現在、労働者の企業への固着に主要な基礎を持つに至っている。この固着は終身雇用制の発生 (一九二〇-三〇年代) と戦後における、その完成に主要な原因を持つ。
    時の俗信の現代的拡大は基本的に、日本資本主義の労働者雇用方法の一結果である
  • 高橋 英博
    1982 年 33 巻 2 号 p. 74-91
    発行日: 1982/09/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    現代資本主義の止揚の問題と整合的な関連を保持する諸個人の「消費」生活領域の社会学的分析は、その「生産-労働」領域の分析にくらべると、十全な蓄積がなされてきたとはいいがたい。諸個人の「消費」生活じたいがもつ、現代の資本制的生産様式の止揚とのかかわりでの意味を、論理的にあきらかにする分析が困難だからである。しかし、現在、諸個人の「消費」生活は、この分析を可能にする現実的発展段階にあることも、眼前の事実としてうけとめられねばなるまい。
    本稿は、K・マルクスのいう「諸個人の普遍的発展」と階級主体形成との相互関連のなかに社会的共同消費手段を位置づけることを出発点にして、現代資本主義の止揚の観点にたった諸個人の「消費」生活領域の分析をこころみる。それをとおして、それじたい上の止揚と「将来社会」への萌芽的要素を内在させる、諸個人の「消費」生活領域の独自の論理をうきぼりにしようとするものである。
  • 福武 直
    1982 年 33 巻 2 号 p. 92-95
    発行日: 1982/09/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    一九七九年三月、日本社会学者訪中団が北京で中国社会学の復活 (中国では恢復という) の報告をきいてから三年の歳月が経過した。この間、わが国では、社会学者第一次訪中の仲間を中心として日中社会学会というグループがつくられ、再度の訪中が待望されてきた。昨年の十二月訪中の企画は実らなかったが、本年三月、社会福祉学の専攻者を加えて、第二次の訪中が試みられた。日中社会学会訪中団は、三月二十八日成田をたち、二十九日、中国社会科学院社会学研究所と北京大学の社会学系の研究者と会談し、四月二日には、上海社会科学院社会学研究所と〓旦大学社会学系の研究者たちと交流した (注) 。この交流の中で、復活後三年間の中国社会学の歩みと現状について、その大要を知ることができた。
  • 中野 卓, 蓮見 音彦
    1982 年 33 巻 2 号 p. 96-101
    発行日: 1982/09/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 小野 浩
    1982 年 33 巻 2 号 p. 102-105
    発行日: 1982/09/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 中田 実
    1982 年 33 巻 2 号 p. 105-108
    発行日: 1982/09/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 児島 和人
    1982 年 33 巻 2 号 p. 109-112
    発行日: 1982/09/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 梅澤 正
    1982 年 33 巻 2 号 p. 113-115
    発行日: 1982/09/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 大道 安次郎
    1982 年 33 巻 2 号 p. 116-119
    発行日: 1982/09/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
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