社会学評論
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32 巻 , 2 号
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  • 君塚 大学
    1981 年 32 巻 2 号 p. 2-16
    発行日: 1981/09/30
    公開日: 2010/04/23
    ジャーナル フリー
    従来の権力構造論では、権力現象は、一元的な支配構造ではなく、その時々の争点や状況ごとに多様な形をとる多元的な構造をもつとみる見解が優越であった。しかし、最近の権力分析の傾向の一つは、こうした多様な権力現象を深部から支え、方向づける深層の構造を浮彫にしようとしている。この場合、選択し決定をくだす主体と、深層の構造という二つの要素を、理論図式の中でどう位置づけるかが重大な問題になる。
    S・ルークスは、構造の規定を蒙りつつもなお自由に選択しうる主体の行為として権力を想定している。これに対し、S・クレッグは、自由な選択とみられるものも深層の社会的な選択基準 (彼のいう「生活様式」) によって拘束されていると考え、しかもこの基準を一元的なものと捉えることによって主体性を排除している。この対立を架橋しうる一つの方途がM・フーコーの権力分析に見出される。彼は深層の基準 (彼のいう「知の原理」) を〈牧人型の権力〉の所産と捉え、主体性を拒んでいる。と同時に、その〈権力〉をのりこえる企てを異なった「知の原理」の体現と考えている。つまり、「知の原理」そのものに対抗的な多元性が示唆されている。
    そうだとするならば、権力における主体性の契機は、構造の枠内においてではなく、深層の選択基準そのものをめぐるコンフリクトの関係においてこそ成り立つ、という考え方が可能になるであろう。
  • 西原 和久
    1981 年 32 巻 2 号 p. 17-36
    発行日: 1981/09/30
    公開日: 2010/04/23
    ジャーナル フリー
    〈意味〉に着目することは、近年の社会学の一つの思潮となっている。そしてこの思潮は、M・ウェーバーやA・シュッツの流れをその源の一つとしている。だがこうした思潮内にいる諸論者において、〈意味〉の意味 (内容) やその視点はかなり自由に用いられているように思われる。本稿ではこの〈意味〉の多義性に論及する。その際、筆者は〈意味〉に着目する社会学の立場に立って、とりわけウェーバーとシュッツにおける〈意味〉の視角を検討する。
    そこでまず、〈意味〉の意味についての言語 (哲) 学の例示をみた上で、ウェーバーの〈意味〉概念の検討ないしはその若干の整序を試みる。そして次に、ウェーバーの「理解」を広義に解した場合の〈意味〉理解論における、〈意味〉の意味内容上の問題点を指摘する。筆者は、こうした考察の中から、主として〈意味〉付与の視角および「日常的理解の構造」解明の方向を析出する。そして、こうした点に着目したのがシュッツであり、合せてシュッツの〈意味〉に対する視角・方向も検討する。それは主に、行為者における行為の〈意味〉、「記号」とかかれる〈意味〉理解一般、そして〈意味〉の発生的な側面の問題などである。
    こうした〈意味〉の社会学の視角・方向は、人間意識へのかかわりを不可欠とするという点で一種の超越論的アプローチを前提とするであろう。
  • 高木 英至
    1981 年 32 巻 2 号 p. 37-56
    発行日: 1981/09/30
    公開日: 2010/04/23
    ジャーナル フリー
    財の移転-一方向的か多方向的かを問わず-を生じさせる現象 (移転現象) を類型別に定義し、その各々の過程について命題の提示を試みることが本稿の目的である。代表的な移転現象には交換、贈与、それに狭義の分配がある。交換は、合意された条件に従い、各当事者が自己の所有する財を他の当事者に与え、他の当事者の所有する財を受けとることで生じる。贈与は一方向的移転を伴い、贈与とそれに続く返礼 (贈与) は相互贈与を構成する。交換理論家が従来「交換」として言及して来た相互贈与は、条件の合意の欠如によって交換とは区別される。集合的に所有された、ないし所有権未確定の財 (の一部) を受領者が受けとるのが分配である。分配は、合意的分配 (合意に従い財を受けとる) 、集権的分配 (分配者が所有権を確定する) 、放任的分配 (任意に受けとる) に細分される。過去の経験的知見に基づき、以上の現象の過程に関するいくつかの命題が定立可能である。
  • 小笠原 真
    1981 年 32 巻 2 号 p. 57-71
    発行日: 1981/09/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    本小稿は、日本の近代化と宗教の関連性を究明しようとする先学の諸説のなかから、日本の近代化 (=資本主義化) と浄土真宗の内面的な関連性を検討しようとする先学の諸説のみを取り上げている。そしてまず、日本の近代化と浄土真宗の関連性を積極的に評価しようとする内藤莞爾氏やR・N・ベラーの所説を検討し、M・ヴェーバーの所説と比較した場合の問題点として、西欧歴史と日本歴史との発展形態の相違について必ずしも十分な配慮がなされていない点と、ヴェーバーは新教と産業資本の関係を論究しているのに対して彼らは浄土真宗と商業資本の関係を考察している点、の二点を指摘している。次いで、日本の近代化と浄土真宗の関連性を消極的に評価しようとするヴェーバー自身や小口偉一氏らの所論を吟味し、特にヴェーバ-の所論を発展させる方途として、日本では何故西洋の如く個人の内面的規範としての禁欲的精神が出て来なかったかという点と、そういう精神が出て来なかったにも拘らず何故目本ではベトリープが形成され資本主義化が大きく押し進められてきたかという点に、答える必要のあることを指摘している。続いて、本稿はそれらの点に解答を記述する過程で、日本の近代化の主体的条件を浄土真宗を含めた日本の諸宗教に求める見解には消極的な評価を与え、逆にそれを「国」・「家」の「共同体成員」としての外面的規範に求める立場には積極的な評価を下すべきことを強調している。
  • 後藤 一蔵
    1981 年 32 巻 2 号 p. 72-90
    発行日: 1981/09/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
    This article is presented with an intention of clarifying the transformation of the rural community after the World War II through a monographic study of the changes in life group (seikatsu gojo kankei) of the rural community.
    In the concrete, the approach is mainly to be made as to what the internal reaction has been in the replacing process from 'keiyakuko' to 'kyodokai'.
    In Tsugihashi the supreme prewar decisive organization used to be 'Tsugihashi keiyakuko'. In the new situations after the World War II, it had also a very important function by being deeply connected with 'Soshikai', which was newly formed as a group of the young generations or with 'Kayatanomoshiko' that consisted of 'Omodachiso'.
    About forty of the Showa era, however, the separation of the groups was very vividly seen and the desicive function has been gradually replaced by 'Tsugihashi kyodokai'. In other words re-integration has been very stronglypromoted in order to meet the needs of the new circumstances. This re-integration has internally brought about the financial unity and one Role system played by one 'Ie' unit.
  • 曾良中 清司
    1981 年 32 巻 2 号 p. 89-96
    発行日: 1981/09/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 高田 昭彦
    1981 年 32 巻 2 号 p. 96-101
    発行日: 1981/09/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
  • 1981 年 32 巻 2 号 p. 104-136
    発行日: 1981/09/30
    公開日: 2009/10/19
    ジャーナル フリー
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