肺癌
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39 巻, 6 号
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  • 早川 和重, 新部 英男
    1999 年 39 巻 6 号 p. 787-795
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    肺癌の放射線治療は,(1) 切除不能非小細胞肺癌に対する根治的治療法として,(2) 小細胞肺癌に対する胸部照射療法として,(3) 小細胞肺癌の脳転移に対する予防的照射法として,(4) 脳転移や骨転移などに対する対症的治療法などとして活用され, 徐々にではあるが治療成績も向上しつつある.最近, 注目されている治療法としては,(1) 荷電粒子線療法,(2) 密封小線源療法,(3) 非密封小線源による内部照射療法,(4) 定位的照射療法,(5) 多分割照射法,(6) 温熱療法の併用などがある.また, 治療計画装置などの治療関連機器や画像診断装置, 腫瘍マーカーなど診断技術の進歩も見逃せない.このような状況の中で今後, 肺癌の放射線治療成績の向上に最も影響を及ぼすのは, 集学療法における放射線療法の役割の確立である.そのためには腫瘍医の方々の放射線治療に対する理解を高めて頂くとともに, それにもまして放射線腫瘍医自身の質の向上と量の増加が望まれるのがわが国の実情である.
  • 中原 和樹, 益田 貞彦, 大瀬 良雄, 田原 稔, 山崎 明男, 山下 吉重, 薬丸 一洋
    1999 年 39 巻 6 号 p. 797-803
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    大腸癌肺転移切除例29例を対象に, 予後因子, 複数回手術の有用性について検討を行った.全体の5年生存率は50%, 10年生存率は44%, 中間生存期間 (MST) 38Mだった.転移個数別では単発14例, 多発15例で, それぞれの5年生存率は単発例79%, 多発例15%で, 単発例の予後が良好である傾向を認めた (p=0.06).両側多発と一側多発で生存率を比較したが差を認めず, 原発部位, DFI, 手術方法でも差を認めなかつた.複数回手術を行った症例は8例あり, そのうち2回手術を行った症例が6例, 3回手術を行つた症例が2例だった.8例中最長生存例は70ヵ月生存した.複数回手術例の初回手術を起点とした5年生存率は38%, MST: 38Mだった.再切除後のMSTは35Mで, 全体のMSTとほぼ同等だった.大腸癌肺転移に対する複数回手術は予後を改善すると思われ, 手術が可能であれば, 再切除をする意義があると思われた.
  • LSCT検診も含めて
    飯沼 武
    1999 年 39 巻 6 号 p. 805-812
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    肺癌検診の有効性の指標として最も重要なものは検診群の肺癌死亡率の減少効果である.本研究はLSCT導入前の事前評価の一つとして, 現行と将来のCTによる肺癌検診が死亡率をどの程度減少させるかを計算シミュレーションによって示す.方法には筆者の提案した癌検診の決定論的な数学モデルを用いて, 検診実施時の肺癌死亡率と検診を実施しなかった場合の同じ集団の死亡率 (基礎リスク) を求め, 相対リスク (RR) とリスク差 (RD) を計算した.比較対象として現行の間接撮影による集団検診, 直接撮影による個別検診と将来のLSCT検診の3種を選んだ.RRは肺癌罹患率100/10万人年の10万人の集団では現行の集団検診が0.9 (95%信頼区間: 0.66-1.23), 個別検診が0.82 (0.60-1.13) となり, 死亡率は有意に低下しなかった.しかし, LSCTによる検診ではRRは0.46 (0.31-0.67) となり, 有意に低下する可能性があることが示され, CT検診の導入を検討する必要があると考えられる.
  • 江藤 尚, 鈴木 春見, 太田 伸一郎, 本多 淳郎
    1999 年 39 巻 6 号 p. 813-820
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    杯細胞型粘液産生型肺腺癌15例を組織学的, 画像形態計測学的, およびX線学的, 臨床病理学的に研究した.腫瘍の原発巣では膠原化の乏しいcollapse型優位の線維化巣が小範囲に形成される.その早期から腔内粘液浮遊を伴って, 線維化巣周囲正常様肺胞を壁の間質反応を伴わずに非連続的に被覆増殖する肺胞内進展を広汎に呈する特徴的な腫瘍増殖が起こる.腫瘍増大に伴い粘液充満による肺胞腔の拡張, 粘液内への腫瘍細胞浮遊所見が顕著となる.これは腫瘍細胞の粘液産生性に惹起される特有な腫瘍間質形成に起因すると考えられる.画像解析では被覆増殖部の弾性線維網は周囲肺胞と同様か, 過伸展している.X線像は腫瘍径と関連し, 3cmを境に特徴的な相違を呈した.再発は3cm以上例の肺胞内再発が主体であった.本腫瘍は, X線像や臨床経過所見等からも, 粘液非産生型肺腺癌とは区別される肺腺癌の一亜型で, 本来のBronchioloalveolar carcinoma (BAC) と考えられる.
  • 遠藤 正浩, 高田 佳木, 大林 加代子, 里内 美弥子, 高月 清宣, 加堂 哲治, 吉村 雅裕, 坪田 紀明, 大林 千穂
    1999 年 39 巻 6 号 p. 821-827
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    当院でのCT上2cm以下の肺野末梢小型肺癌102例に対して, 大きさ別の診断率を検討し, 病理組織像との関連性, 関与気管支との関係, 病変の存在部位との関連について検討した.高分解能CTを病変とその区域気管支まで撮影し, 気管支鏡, X線透視下にキュレットによる擦過を3回行った.肺野末梢小型肺癌の診断率は10mm以下で44%, 11-15mmで77%, 16-20mmで86%, 全体では76%であった.組織別では, 扁平上皮癌や非置換型増殖型腺癌の診断率が高かった.関与気管支が同定できた症例は79%で, その診断率は83%, できなかった症例の診断率は45%で有意差がみられた.病変の存在部位では, 右上中葉の診断率が高く, 左上葉が低かった.診断率は, 病変の大きさと関与気管支の有無, 腫瘍組織の性状に依存し, 11mm以上で関与気管支の明瞭な病変では, 本検査は最初の診断法となりえると考えられた.
  • 平木 章夫, 上岡 博, 高田 一郎, 木浦 勝行, 別所 昭宏, 川井 治之, 永田 拓也, 藤本 伸一, 国定 浩一, 原田 実根
    1999 年 39 巻 6 号 p. 829-833
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    高カルシウム血症と白血球増多症は原発性肺癌において, どちらも比較的よく遭遇する腫瘍随伴症候群であり, 時に両者は併発する.今回我々は, 高カルシウム血症と白血球増多症の頻度, 予後との相関を検討するために, 1980年から1996年までに岡山大学第2内科に入院した原発性肺癌623例について検討した.初診時高カルシウム血症発現例は51例 (8.2%), 悪性腫瘍に伴う白血球増多症の発現例は6例 (1.0%) であった.また, 高カルシウム血症発現例の生存期間中央値 (MST) は4.4ヵ月, 白血球増多症発現例では2.9ヵ月であり, いずれも全肺癌症例 (MST;9.5ヵ月) また, 臨床病期IV期の肺癌症例 (MST;8.9ヵ月) に比べて, 有意に予後不良であった (p<0.01).高カルシウム血症と白血球増多症を併発していた2例の生存期間は, 1.0ヵ月, 1.5ヵ月と極めて短かった.これらの結果より, 肺癌における高カルシウム血症あるいは白血球増多症は予後不良因子である可能性が示唆された.
  • 滝口 裕一, 潤間 隆宏, 長尾 啓一, 鈴木 公典, 渡辺 励子, 木村 弘, 松本 徹, 栗山 喬之
    1999 年 39 巻 6 号 p. 835-842
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    集団検診による早期発見により肺癌患者の死亡率を減少させうる可能性が指摘されている.一方, 小型肺癌発見の効率を向上するために検診に胸部CTを導入する試みもなされている.近年開発された車載型CT装置はCTの検診への導入を容易にするものと思われるが, コンパクト設計のため, 得られた画像に対する評価が必要であると思われる.腫瘍性病変6病変を含む肺野病変13病変を車載型CT, conventional CT, HRCTで撮像し, 病変毎にこれら3つのCT画像の比較を行った.直径1cm以下の微小な病変であっても車載型CTにより十分に描出可能であった.しかし病変の内部, 辺縁の微細な構造の描出については, HRCTと比べ, 車載型CT, conventional CTでは明らかに劣っており, 特に車載型CTではさらに劣る傾向が示唆された.車載型CTは小型肺癌の検出を日的とするスクリーニングには優れており, 検診への応用が期待されるが, 車載型CTで検出された異常所見については, HRCTでの精密検査が不可欠であると思われた.
  • 石川 昇, 澤 重治, 安田 保, 松下 和彦, 渡辺 洋宇
    1999 年 39 巻 6 号 p. 843-848
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    両側の同時性多発肺癌, 右噴門リンパ節孤立性転移に対し, 胸骨正中切開により一期的に右肺下葉切除, 左肺区域切除, 右噴門リンパ節摘出術を施行した一例を経験した.症例は75歳男性で胸部異常陰影を指摘され来院.高CEA血症を認め全身精査にて, 腹腔内にも腫瘍陰影を認めた.手術の結果, 右肺は低分化型扁平上皮癌, 左肺は高分化型腺癌であり, 縦隔リンパ節転移は認めず右噴門リンパ節に右肺癌よりの孤立性転移を認めた.高齢であったが、術後良好に経過した.本症例は, 病理病期がT1N1M1, Stage IVにも拘らず, 胸骨正中切開による一期的切除により術後2年経過し再発を認めず経過良好であり, 臨床的に興味深く報告した.
  • 田中 学, 山田 耕三, 野田 和正, 前原 孝光, 亀田 陽一, 山木戸 道郎
    1999 年 39 巻 6 号 p. 849-855
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    CT検診の導入や画像診断の進歩により, 原発性多発肺癌, 特に微小な肺野の多発病変に遭遇することが稀ではなくなっている.今回, 我々は胸部CT検査を契機に発見された肺野型の多発肺腺癌を3例経験した.症例1は, 画像的には左下葉の2個の小腫瘤影であり, 病理学的には野口分類のtype Cとtype Aの腺癌と数個のAAHであった.症例2は, 右上葉の2個の含気型腫瘤影であり, 病理学的には細胞密度などの異なるtype Bの腺癌と16個のAAHであった.症例3は, 左上葉に2個の充実性腫瘤影を認め, 病理学的には双方が分化度の異なるtype Cの腺癌であった.いずれの症例も画像的にその形状の違いから多発肺癌が疑われ, 病理学的にも多発肺癌と診断された例であった.術前に病理診断の得られたものは6病変中の1病変のみであり, CTを主体とする画像診断が手術の最大の根拠であり, 肺野の微小病変に対する診療の進め方に画像診断の重要性が示唆された例であった.
  • 須田 博喜, 佐々木 克己, 中山 富太
    1999 年 39 巻 6 号 p. 857-862
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    症例は62才の男性. 住民検診で砲部異常陰影を指摘され, 精査目的で受診した. 自覚症状は認めず, 4年前の胸部X線写真では異常は認められない. 砲部X線写真では右上葉S3bに1.5×1cmの結節影を認めた. CTでは内部に石灰化は認められず, Dynamic studyでは造影効果はほとんど認められなかった. MRIでは結節内部はT2強調画像で低信号を呈した. 経気管支的肺生検では確定診断には至らなかったが, CTガイド下生検では気管支上皮下にアミロイドの沈着を認めた. 確定診断日的で胸腔鏡下腫瘍摘出術が施行され, 結節性肺アミロイドーシスと診断された. このアミロイド蛋白は免疫組織化学的にはALλ型と確認された. 本症例は術前および術後の検索で他臓器にアミロイドの沈着を思わせる所見は認められず, また基礎疾患も認めない事より単発性の原発性結節性肺アミロイドーシスと診断した.
  • 後藤 英子, 加藤 達雄, 河村 英博, 小牧 千人, 古橋 一利, 佐野 公泰
    1999 年 39 巻 6 号 p. 863-869
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    症例は64歳, 男性.検診にて胸部異常陰影を指摘され, 当科を受診.胸部CTにて左S1+2, 右S10に腫瘤状陰影を認めた.組織診にて右S10の腫瘍は高分化型腺癌, 左S1+2の腫瘍は低分化型腺癌であった.また, 左B6aとB6b+cの分岐部にCIS様の粘膜変化を認め, 扁平上皮癌と診断された.放射線療法と化学療法を併用したが効果なく, 診断から1年10ヵ月後, 血清Ca値の上昇とPTHrPの上昇を認めbisphosphonateの投与の効果なく, 意識障害を伴い死亡した.抗PTHrP抗体にて免疫染色を行った結果, 右S10の高分化型腺癌のみ陽性であったため, 高Ca血症は右S10の高分化型腺癌より産生されたPTHrPによるものと考えられた.本症例は, 扁平上皮癌, 高分化型腺癌, 低分化型腺癌の3つの組織型が同時に存在した同時性三重肺癌であり, さらに高Ca血症をきたした極めて稀な症例である.
  • 山崎 明男, 益田 貞彦, 大瀬 良雄, 田原 稔, 中原 和樹, 薬丸 一洋
    1999 年 39 巻 6 号 p. 871-876
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    症例は75歳 (第2肺癌時), 男性.1982年6月に左小脳腫瘍で腫瘍摘出術を施行され, 転移性脳腫瘍, 腺癌と診断された.原発巣の検索を行ったが, 当時は不明であった.術後4年目に胸部X線, CT上, 右上葉に辺縁不整な腫瘤影を認めた.1986年9月, 右上葉切除術+R2aを施行した.病理で腺癌と判明し, 先の脳腫瘍は肺癌の転移と診断された.肺癌切除11年後の1997年1月, 胸部CT上, 両下肺野に限局性の間質性肺炎像を認め, 追跡していたが, 10月左下肺野の陰影に変化を認め, 精査入院となった.エコー下針生検の結果, 扁平上皮癌と診断された.1997年11月17日, 呼吸機能上の問題から左S6区域切除術を施行した.術後合併症なく, 現在脳腫瘍手術後16年経過しているが, 再発なく生存中である.
  • 南 裕也, 坪田 紀明, 宮本 良文, 吉村 雅裕, 大林 加代子, 高田 佳木
    1999 年 39 巻 6 号 p. 877-880
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    右上葉進行肺癌患者に対し, 放射線化学療法を行ったところ, 葉気管支が穿孔し膿胸となった.直ちに開窓術を施行し症状は一旦改善したが, 穿孔部が拡大し, 膿の対側肺への流れ込みによる発熱と咳漱が出現した.開窓術のみでは対処できないと判断し, coveredexpandable metallic stent (以下EMSとする) を気管から左主幹にかけて留置した.翌日migrationが生じたのでbareEMSをcoveredEMSの中に留置しstent-in-stentとしたところ, ステントの位置はよく保たれ症状も軽快した.本患者のPSは腫瘍死するまでの間, 比較的良好であった.
  • 羽賀 学, 平原 浩幸, 岩島 明, 塚田 博, 相馬 孝博
    1999 年 39 巻 6 号 p. 881-885
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    症例は77歳男性.1992年に進行胃癌 (H0P0t1n1, stage I B) で胃切除術を受けた.1998年1月前立腺癌に対し経尿道的前立腺切除術が施行された際, 左上肺野異常影を指摘, 胸部CTでは左S6aに約4cmの腫瘤影と少量の胸水を認め, 透視下肺生検で大細胞癌が確認された.遠隔転移を認めず, c-T4N0M0と判断した.手術は胸腔鏡で胸膜播種及び悪性胸水を否定し, 開胸で左下葉切除, 縦隔リンパ節郭清を施行した.病理学的には一部低分化型腺癌を含む大細胞癌で, 気管分岐下リンパ節に癌転移を認め, 免疫組織学的検索で前立腺癌の転移と判明した.その結果, 肺癌はpT2N0M0, P1D0Es1PM0, stage I B, 前立腺癌はstage D2と診断された.退院後は泌尿器科でホルモン療法を施行中である.以上, 肺癌手術時に発見された前立腺癌縦隔リンパ節転移の症例を経験したので報告した.
  • 良元 章浩, 辻 博, 高桜 英輔, 渡辺 俊雄, 笠原 寿郎, 藤村 政樹
    1999 年 39 巻 6 号 p. 887-893
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    喀痰細胞診陽性で, 胸部X線およびCT無所見かつ気管支鏡無所見の4症例の局在診断の方法を検討した.右上, 中, 下葉, 左上, 下葉の各支に対して日を変えて気管支鏡検査を施行した.肺葉内の各区域支ごとにファイバー, ブラシを変更し, 擦過細胞診及び気管支洗浄を施行した.2例で悪性所見が再確認され, 局在診断ができた.1例は右B3の扁平上皮癌と診断された.他の1例は右B3ai末梢発生上皮内癌, 扁平上皮癌と診断された.他の2例は, 繰り返す気管支鏡検査でも病巣の同定に至らなかった.occult lung cancerの局在診断には可視範囲の緻密な観察のみならず各肺葉, 各区域支ごとにファイバー, ブラシを交換し, 擦過細胞診及び気管支洗浄を施行する必要があった.しかし, 自検例ではこれらの方法でも4例中2例が局在診断に至らず今後の問題と考えられた.
  • 小谷 一敏, 牧原 重喜, 梅森 君樹, 前田 忠士
    1999 年 39 巻 6 号 p. 895-900
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    症例は78歳, 男性.胸部X線写真にて左上肺野に異常陰影を指摘され来院.胸部CTにて左S3に径4.5cm大の腫瘤を認めた.経気管支肺生検にて腺癌と診断され, 左上葉切除術および縦隔リンパ節郭清 (R2a) を施行した.病理組織学的検索にて腺癌様の特徴をともなった部分にも内分泌腫瘍としての性格が認められ, 腺癌様の特徴をともなった肺原発Largecell neuroendocrine carcinoma (以下LCNEC) と診断した.LCNECは比較的稀であり, 他の組織型の部分にも内分泌腫瘍としての特徴が示された症例は我々の検索した限りでは本邦では他に報告がなかった.
  • 1999 年 39 巻 6 号 p. 901-927
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 1999 年 39 巻 6 号 p. 928-939
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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