日本接着学会誌
Online ISSN : 2187-4816
Print ISSN : 0916-4812
ISSN-L : 0916-4812
36 巻, 3 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
総説
研究論文
研究論文
  • 吉岡 弥生, 浅尾 勝哉, 木本 正樹
    2000 年 36 巻 3 号 p. 93-99
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    3種類のポリイミド微粒子 (PI) を用いて,エポキシ樹脂 (Ep) の強靭化を試みた。 Ep とのブレンド物を作製し,その材料特性については,曲げ・破壊靭性試験や広角 X 線回折等を用いて評価した。 また,強靭化の機構については,破断面の SEM 写真観察などにより考察した。PI-A ("AURUM") の場合,そのブレンド物の力学的特性は混合比に影響を受けることが分かった。 また,それ以外にも結晶化度および粒子形状が異なる PI を用いてブレンド物を作製したところ、それぞれの PI/Ep の曲げ特性および破壊靭性値に特徴的な違いが認められた。 つまり,結晶性の低い PI を用いた場合では,より高い曲げ強さを示した。また,結晶性の高い PI を用いた場合では,より高い破壊靭性値を示した。 このことから,PI/Ep の材料特性は,PI の結晶化度に影響を受けることが分かった。さらに,PI/Ep の破壊靭性は,PI の粒子形状にも影響を受けることが分かった。
  • 越智 光一, 高島 弘茂
    2000 年 36 巻 3 号 p. 100-107
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2013/12/13
    ジャーナル フリー
    メソゲン基を骨格とするエポキシ樹脂を合成し,その硬化物の接着性が汎用のエポキシ樹脂硬化物と,どのように異なるかを検討した。 その結果,メソゲン基を骨格とするエポキシ樹脂硬化物は,汎用のエポキシ樹脂硬化物に比べて非常に高い接着強度を示すことが明らかにされた。 これは,メソゲン基を骨格とするエポキシ樹脂硬化物では応力方向に網目鎖が滑りやすく,接着剤層の大きな塑性変形が可能となり外力をより広い面積に分散できるためと考えられる。 また,いずれの硬化系も硬化の進行に伴って接着強度は,一旦極大値を示した後,減少した。 これは,硬化が進行しエポキシ樹脂が固化するのに伴って接着強度は増加するが,同時に樹脂の体積収縮を生じ,接着界面に内部応力を生 じたためと考えられる。
技術論文
feedback
Top