日本接着学会誌
Online ISSN : 2187-4816
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36 巻, 7 号
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総説
研究論文
  • 森武 いずみ, 野中 崇弘, 栗原 清二, 木田 建次, 野中 敬正
    2000 年 36 巻 7 号 p. 272-278
    発行日: 2000/07/01
    公開日: 2015/04/30
    ジャーナル フリー
    使用済発泡ポリスチレン製食品容器を再溶解,沈殿させた粉末状ポリスチレンをクロロメチルスチレンおよびトリアルキルホスフィンと反応させることにより,ホスホニウム基を有する粉末状の樹脂を合成した。トリアルキルホスフィンとしてトリエチルホスフィン(TEP),トリブチルホスフィン(TBP),トリオクチルホスフィン(TOP)を用い.3種の樹脂PCS-TEP.PCS-TBP.PCS-TOP*得られた。これらの樹脂を用いて,食用色素である赤色102号,黄色4号,ベンゼンスルホン酸ナ岸リウム(SBS).ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDBS)に対する吸着挙動について調べた。PCS-TEPとPCS-TBPは高濃度食塩溶液から食用色素(赤色102号,黄色4号)に対して高い吸着性を示した。SBSの吸着量は無機塩の添加により減少したことから,静電的相互作用が支配的に作用していること,一方,2つの食用色素やSDBSの吸着量は無機塩の濃度に無関係であることから,吸着に対して,疎水的相互作用が大きな影響を与えていることが示唆された。また,糖やデンプンの共存下においてもSDBSに対して高い選択的吸着能を有することも明らかとなった。
研究論文
  • 瓦田 研介, 飯田 孝彦, 島田 勝廣, 近江 正陽, 冨永 洋司
    2000 年 36 巻 7 号 p. 265-271
    発行日: 2000/07/01
    公開日: 2015/04/30
    ジャーナル フリー
    ホルムアルデヒドとユリアのモル比(F/U比)が異なるユリア(UF)樹脂接着剤を用いた合板の一定温湿度下でのホルムアルデヒド放散量を製造直後から長時間に渡り測定した。ホルムアルデヒド放散量は,合板製造直後から500時間までのあいだに急激に減少し,そのホルムアルデヒド放散速度係数を求めたところ,樹脂液の遊離ホルムアルデヒド量や'3C-NMRから得られたメチロ.-ル基及びジメチレンエーテル結合の相対強度値などと高い相関が認められた。さらに製造後500時間までの合板の温度変化によるホルムアルデヒド放散を一次反応と仮定し反応定数んを求め’んと温度の関係から算出した見かけの活性化エネルギーはF/U=2.0,1.8でそれぞれ19.0,16.3kJ/molと低い値を示した。つまり,製造直後から500時間までのホルムアルデヒド放散は,硬化した樹脂の加水分解が原因で発生するホルムアルデヒド量は小さく.UF樹脂液に含まれる遊離ホルムアルデヒドや硬化過程で生成したホルムアルデヒドが主要因であることが明らかになった。
研究論文
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