日本接着学会誌
Online ISSN : 2187-4816
Print ISSN : 0916-4812
ISSN-L : 0916-4812
36 巻, 9 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
総説
速報
技術論文
  • 田中 裕子, 山口 宗明
    2000 年36 巻9 号 p. 376-381
    発行日: 2000/09/01
    公開日: 2015/04/30
    ジャーナル フリー
    ケイ素アルコキシドと水溶性高分子の相溶溶液から,相分離現象を利用して得たシリカ三次元網目構造体を用い,シリカと高分子がそれぞれ連続構造を持つ複合体に期待される特徴を調べるために,エポキシ樹脂を充てんした相互貫入型複合体(IPN)を作成し,熱機械的性質や熱的性質を調べた。シリカーエポキシ樹脂IPNは,エポキシ樹脂の転移温度以上でも高い貯蔵弾性率を示し,エポキシ樹脂の50-80倍の弾性率であった。また,シリカ相によってエポキシ樹脂が保護され,高温域に損失弾性率のピークをもつ複合体であった。シリカ相は,加熱によって結合する未反応基を含むため,低膨張率で熱収縮性を示した。
研究論文
  • 春名 一志, 寺本 和良, 原賀 康介, 月館 隆二
    2000 年36 巻9 号 p. 370-375
    発行日: 2000/09/01
    公開日: 2015/04/30
    ジャーナル フリー
    エポキシ系接着剤を用いた接着体を,室温硬化後,後硬化を行なった場合,室温硬化過程,昇温・冷却過程をへることになるが,その間の残留応力発生挙動は明確化されていない。さらにその後,機器が受けるであろう熱サイクル中の残留応力の変化についても明らかではない。本実験では,上記過程での残留応力発生挙動をバイメタル法により測定し,以下のことを明らかにした。樹脂は,カタログ上,室温硬化可能な2液エポキシ系接着剤を用いた。(1)後硬化時の昇温過程では,樹脂の熱膨張により室温硬化時の残留応力が減少し始めるが,未硬化分の反応開始にともない,再び増大し始める。(2)後硬化過程昇温時の樹脂の線膨張係数は,冷却時のそれよりも大きく,残留応力と樹脂温度の関係において,昇温時と冷却時に可逆性がない。(3)熱サイクル過程においては,樹脂の線膨張係数がほぼ一定となり,残留応力と樹脂温度の関係において,可逆性がみられる。
研究論文
研究論文
  • 長谷川 喜一, 大塚 恵子, 松本 明博, 木村 肇, 福田 明憲, 藤川 昌一, 藤原 秀樹
    2000 年36 巻9 号 p. 355-361
    発行日: 2000/09/01
    公開日: 2015/04/30
    ジャーナル フリー
    アリル基を有するエポキシ樹脂(DADGEBA)のアリル基とオルガノポリシロキサン(PDMSi-H)の末端水素とを反応させることにより,分子内にアリル基を有するシロキサン変性エポキシ樹脂(ESDG)を合成した。ESDGをビスフェノールA型エポキシ樹脂(DGEBA)に改質材として配合し,硬化剤としてトリエチレングリコールジアミンを用いた系における硬化物物性について検討した。その結果,硬化後にESDG粒子がDGEBAマトリックス中にドメインとして分散し相分離構造を形成し,靭性が向上すること,さらにESDGの分子量,配合量により分散粒子径が変化し,硬化物の靭性に影響を与えることがわかった。また,動的粘弾性測定により求めたガラス転移温度(Tg)は少し低下したが,はく離接着強さは向上した。
研究論文
  • 秋元 英郎, 松田 聡, 阿南 匡範, 樫井 茂喜, 村上 惇
    2000 年36 巻9 号 p. 346-354
    発行日: 2000/09/01
    公開日: 2015/04/30
    ジャーナル フリー
    エチレン系共重合体を用いてエポキシ樹脂の改質を試み,力学特性に及ぼす影響を調べた。充填材として,反応性エチレンアクリルゴムおよびエチレン系アイオノマー/クレーナノコンポジットを用いた。エチレンアクリルゴム変性エポキシ樹脂では,硬化剤の種類,アクリルゴム添加量の影響について検討を行った。ゴム添加量が微視構造に及ぼす影響は硬化剤によって大きく異なり,力学特性にも寄与することがわかった。アイオノマー/クレーナノコンポジット変性エポキシ樹脂では,硬化剤添加量の影響を調べた。その結果,硬化剤添加量を9phrまで減少させたとき,ガラス転移点が消失し耐熱性が著しく改善されることを明らかとした。また,破壊じん性値は硬化剤添加量の減少とともに低下する傾向があり,アイオノマーによる高じん化は達成できなかった。
研究論文
  • 中村 吉伸, 神戸 真, 飯田 健郎
    2000 年36 巻9 号 p. 338-345
    発行日: 2000/09/01
    公開日: 2015/04/30
    ジャーナル フリー
    延性あるいは脆性のポリマーをマトリックスとする非相溶ブレンド系の力学的性質におよぼす界面の接着性の影響を検討するため,シード乳化重合による約0.8μmの橋架けポリメタクリル酸メチル粒子をポリ塩化ビニルあるいはエポキシ樹脂に分散させたモデル系を作製した。ポリメタクリル酸メチルはポリ塩化ビニルとエポキシ樹脂のいずれに対して相溶性が高いが,粒子中の橋架け点により溶解性が抑制されて粒子分散構造が形成された。ポリ塩化ビニルの場合は,粒子中に適度な濃度の橋架け点を有する場合に良好な界面の接着性が得られ,複合化により通常低下する降伏強度や破壊靭性が維持された。これに対してエポキシ樹脂では粒子中の橋架け点の濃度にかかわらず界面の接着性が低く,このような場合は破壊強度や破壊靭性が低下することが分った。
feedback
Top