人為的火災などの場合は,事前に対応策をもつ組織活動が効果的であっても.突発的な大地震,豪雨,火山,津波,地盤沈下などは,よほどの場合でない限り,日常的な組織対応は,きわめてむずかしいと考えられる.
それだけに,一人一人が自分を守ると同時に仲間を救わねばならないという,倫理が望まれる.したがって,学校教育の中では,非常事態を想定して「知恵」を出し,たくましい自助努力と連帯感・互助精神を教えることになる.また,沈着・冷静の有能なリーダーに学び,たくさんの知恵を身につける必要もある.
ここでは,学校教育の中で,国語の教科書に掲載された“稲むらの火”の物語と,その周辺を取り上げてみよう.
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