本稿では,製品開発において3次元CADなどの情報技術を,あらかじめ定められた前提に従ってコード化,伝送,加工,蓄積するプロセッサーとしてだけでなく,人々のコミュニケーションのメディアとして活用する導入戦略が,製品開発パフォーマンスにいかなる影響を与えるかを検討した.
機械系企業に対する質問紙郵送調査の分析結果から,3次元情報技術の利用量を単に増やしただけでは製品開発パフォーマンスは向上せず,情報技術の特性を引き出す意識・無意識の行動パターンである導入戦略こそがパフォーマンスに影響を与えるということが確認された.
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