日本接着学会誌
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39 巻, 3 号
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総説
総説
研究速報
技術論文
  • 横山 直樹, 藤野 健一
    2003 年 39 巻 3 号 p. 100-106
    発行日: 2003/03/01
    公開日: 2014/10/31
    ジャーナル フリー
    タールウレタン樹脂系重防食塗料の鋼板接着性におけるコールタール成分の配合効果を調べるため:モデルコールタール成分として多環芳香族化合物を配合した硬化樹脂塗膜を鋼板上に形成し,常態接着力およびその塩水噴霧環境下での経時変化を測定した。ナフタレン,2-ナフトール,フェナントレン各配合系に常態接着力向上性を認めが,塩水噴霧環境下の接着力経時耐久性では,2-ナフトール配合系にのみ優れた効果が認められた。その機構を調べるため,2-ナフトールおよび対照試料としてフェナントレンを配合した硬化塗膜の温度分散下の動的粘弾性を測定した結果,2-ナフトール配合系は,貯蔵弾性率の減少幅が大きく急激で,かつtan5ピークの低温シフト性も大きいことがわかった。2-ナフトールが,NCO基の一部に付加反応して硬化系にペンダントされ優れた反応性可塑剤として作用し,硬化収縮によって発生する内部応力をより良く緩和したため,と考察した。
技術論文
  • 藤田 泰浩, 関 かおり, 秋葉 勇
    2003 年 39 巻 3 号 p. 95-99
    発行日: 2003/03/01
    公開日: 2014/10/31
    ジャーナル フリー
    エポキシと柔軟性アクリルによりIPN型接着フィルムを作成し,その相構造が接着性に与える影響について調査した。エポキシとアクリルの組成比により相構造が変化し,接着性に多大な影響を与えた。特に相反転が生じる組成比近傍において,接着力は極大値を示した。結果として,組成比を調節する事で相柵造を制御することができ,剥離強度等の物性をコントロールできる可能性が示唆された。また,光重合開始剤の配合量を制御因子とする事でも相椛造を制御して,接着性をコントロール可能な事を明らかにした。
研究論文
  • 越智 光一, 若尾 和美, 松村 智行
    2003 年 39 巻 3 号 p. 89-94
    発行日: 2003/03/01
    公開日: 2014/10/31
    ジャーナル フリー
    エポキシ樹脂中でチタニウムアルコキサイドを加-situ重合することによって得られたチタニア含 有量の異なるエポキシ/チタニアハイブリッド材料の熱的・力学的性質及び光触媒活性について検討した。動的粘弾性(DMA)測定より,このハイブリッド体は高温域まで高い弾性率を維持し,tanδピークは高温域へブロードにシフトしていることが観察された。エポキシ/チタニアハイブリッド体 の相椛造においては,エポキシマトリックス内にチタニアネットワークが分子オーダーで均質に分散している様子が透過型電子顕微鏡(TEM)により観察された。また,紫外線照射時に発生する光触媒 機能は水に対する接触角を測定することにより評価した。その結果,チタニア含有量の増加とともに接触角の低下が観察され,更にチタニアネットワークがより微細に分散されたとき高い活性を示すことが明らかとなった。
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