第四紀研究
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総説
  • 納谷 友規
    2019 年 58 巻 4 号 p. 289-301
    発行日: 2019/08/01
    公開日: 2019/08/23
    ジャーナル 認証あり

    第四系の層序研究や年代決定に果たす海生珪藻化石の役割について,日本周辺に分布する第四系における研究例を中心に概観し,研究の現状と今後の課題について論じた.外洋堆積物では浮遊性珪藻化石による生層序が確立されており年代決定に有効であるが,さらに精度と確度を向上させられる可能性がある.一方,日本の沿岸平野では,浅海成層が鍵層としての役割を果たし,その識別には珪藻化石が重要な役割を果たしてきたものの,浅海生珪藻の進化に基づく生層序は未だ確立されていない.現時点ではLancineis属は浅海における層序指標として有効であることが明らかになったが,浅海域における珪藻分布の地史的変遷と進化についてはまだまだ不明な点が多い.浅海生珪藻の生層序を明らかにするには,浅海成層に産出する珪藻化石群集を年代ごとに見直す必要がある.

短報
  • 中村 淳路, 澤井 祐紀, 松本 弾, 谷川 晃一朗, 伊尾木 圭衣
    2019 年 58 巻 4 号 p. 303-312
    発行日: 2019/08/01
    公開日: 2019/08/23
    ジャーナル 認証あり

    北海道東部太平洋岸に位置する霧多布湿原一番沢で津波堆積物の分布限界を明らかにするための地質調査を行った.その結果,先行研究で報告された地点より約1km内陸側にも津波堆積物が分布することが明らかになった.火山灰層序および14C年代測定により,一番沢本流部の海側の砂層は17世紀または13~14世紀の津波堆積物に対比された.また一番沢本流部の内陸側の砂層は13~14世紀の津波堆積物に対比された.さらに一番沢支流部においても上流部に向けてシート状に分布する津波堆積物を確認した.これらの結果は津波の数値シミュレーションに対する新たな制約条件となる可能性がある.

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