第四紀研究
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54 巻 , 3 号
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2013年日本第四紀学会賞受賞記念論文
  • 海津 正倫
    2015 年 54 巻 3 号 p. 101-111
    発行日: 2015/06/01
    公開日: 2015/09/25
    ジャーナル フリー
    学部生時代の筆者は沖積低地に関して空中写真判読によって地形分類図を作成したり,ハンドボーリング調査などを経験していた.本格的に研究を始めた博士課程では,まず沖積低地の地形発達や海水準変動などの第四紀の環境変動に関する研究の流れをしっかり理解するために1850年代までさかのぼって関連文献を収集・整理し,研究の発展・展開を把握することにつとめた.
    その頃始めた津軽平野の調査の際に,埋没林を見つけて短報に投稿したのが最初の第四紀学の論文であった.さらに,珪藻分析を取り入れて沖積層の時空間的な変化を検討し,平野の地形発達史を明らかにした.その後,多摩川低地,濃尾平野等に関する論文を発展させて日本の沖積低地の地形発達に関する研究をまとめた.その頃,ガンジスデルタで調査を行う機会を得て,低地地形の特性を明らかにするとともに,機械式ボーリングを実施してサンプルを採取・分析するなどして,ガンジスデルタの地形形成を論じた.
論説
短報
  • 鎌滝 孝信, 阿部 恒平, 黒澤 英樹, 三輪 敦志, 今泉 俊文
    2015 年 54 巻 3 号 p. 129-138
    発行日: 2015/06/01
    公開日: 2015/09/25
    ジャーナル フリー
    本論では,秋田県沿岸南部のにかほ市および中部の潟上市の沖積低地から見出されたイベント堆積物について報告する.
    それぞれの地域で採取されたボーリングコア試料からは,沖積低地に堆積したシルト層や泥炭を主体とした細粒堆積物中に,砂を主体とした粗粒堆積物が3層準に挟まれることがわかった.これら粗粒堆積物は,基底面が侵食面を呈すること,侵食面直上の堆積物中にリップアップクラストがみられること,内部に斜交層理等の堆積構造がみられることなどから,ある程度強い水流を伴ったイベント堆積物と解釈される.イベント堆積物の形成年代は,14C年代測定値から13〜14世紀頃,8〜9世紀頃,紀元前後と推定される.
    イベント堆積物は,調査地点の周辺に大規模な河川が存在しないことから,洪水堆積物の可能性は低い.また,海岸線からもある程度距離が離れていることから,現時点では津波堆積物の可能性が高いと考える.
資料
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