第四紀研究
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50 巻 , 2 号
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2009年度日本第四紀学会賞受賞記念論文
  • 小野 昭
    2011 年 50 巻 2 号 p. 85-94
    発行日: 2011/04/01
    公開日: 2012/04/01
    ジャーナル フリー
    人類活動と自然環境の関係は,絵合わせのように並列させて語るのは簡単であるが,相互関係の実体を分析し,その影響関係や規定関係を解明するのは容易でない.マクロな環境一般と人類遺物との関係を問題にすることは無意味であり,人類の働きかけが可能な,いわゆる有効環境の領域を分析することの重要性を指摘した.時代の枠を旧石器時代にとり,広がりの対象はヨーロッパを中心としたユーラシアに設定した.気候の寒暖の変動と動物相,植物相と道具の素材,石・骨・木の道具素材の組み合わせの展開から,人類活動と自然環境の規定関係と非規定関係を議論した.具体的にはゾウなどの大形動物の骨素材を利用しつつも,素材の形態と骨の緻密質の厚さに規定されない“溝切り技法”の成立を例にとり,人類の活動と自然環境の関係を立体的に理解する方法を提起した.
2009年度日本第四紀学会学術賞受賞記念論文
論説
  • 石原 武志, 須貝 俊彦, 八戸 昭一
    2011 年 50 巻 2 号 p. 113-128
    発行日: 2011/04/01
    公開日: 2012/04/01
    ジャーナル フリー
    荒川低地中・上流域と妻沼低地において,ボーリング柱状図資料およびボーリングコアを解析して,沖積層に埋積されている埋没地形面群の区分と対比・編年を試みた.
    本地域の埋没地形面群は高位よりI~V面に区分され,I~IV面は最終氷期後半に形成された埋没段丘面であり,V面は埋没谷の基底に堆積する河成礫層の頂面である.これらの埋没地形面群は,最終氷期後半の海面低下に応じて順次形成された.V面は荒川低地から妻沼低地を経て利根川右岸まで連続することから,V面形成当時の利根川は荒川とともに現在の荒川低地を流下していたと考えられる.
    荒川低地と妻沼低地の境界付近には,深谷断層が伏在している.ここでは,深谷断層の活動により埋没地形面の段丘化や変形が引き起こされた可能性が高い.
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