第四紀研究
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44 巻 , 5 号
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  • 三宅 尚, 中村 純, 山中 三男, 三宅 三賀, 石川 愼吾
    2005 年 44 巻 5 号 p. 275-287
    発行日: 2005/10/01
    公開日: 2009/08/21
    ジャーナル フリー
    高知平野伊達野の低湿地堆積物の花粉分析から,当地域の最終氷期以降の植生史を明らかにした.少なくとも最終亜間氷期(MIS 3)には,スギ,モミ属,ツガ属が優勢な温帯針葉樹林が分布し,サルスベリ属やハマナツメといった暖温帯性落葉広葉樹も残存していた.湿地ではハンノキ林が優占していた.約30,000yrs BPのMIS 3後期にはスギ優占林はほぼ消滅した.MIS 2には,ツガ属とモミ属が優勢で,コナラ属コナラ亜属,ブナなどを伴う温帯針広混交林が成立した.湿地のハンノキ林は衰退し,その縁辺ではヨモギ属とカラマツソウ属の優勢な乾生草原が,湿潤地ではワレモコウ属,セリ科,イネ科などを主とする湿生草原が拡大した.後氷期(MIS 1)に入ると,ヤマモモ,コナラ属アカガシ亜属,シイ属が順を追って分布を拡大し,約8,000yrs BP以降,照葉樹林が低地を広く覆った.約1,700yrs BP以降には,人為の森林干渉によって照葉樹林が破壊され,マツ属やヤマモモの優勢な二次林に移行した.
  • 井上 淳, 吉川 周作
    2005 年 44 巻 5 号 p. 289-296
    発行日: 2005/10/01
    公開日: 2009/08/21
    ジャーナル フリー
    琵琶湖西岸に分布する黒色土から採取した黒色植物片について各種分析を行い,微粒炭(高温被熱によって生成した微細な炭)であるかを検討した.その結果,黒色植物片は被熱生成した炭と同様に,反射顕微鏡下で白く輝く特徴,高い反射率,低いH/C比(水素・炭素比)が認められ,黒色植物片は植物の被熱によって生成された微粒炭であると考えられた.また,反射率やH/C比を基に推定された炭化温度から,微粒炭は林野火災や火入れなどの植物燃焼によって生成したと考えられた.土壌中の微粒炭は,AT火山ガラスの多産層位より上位から含まれ,K-Ah火山ガラスの多産層位付近で最も多く含まれていた.こうした微粒炭量の傾向は琵琶湖湖底堆積物でも認められ,琵琶湖湖底堆積物に含まれる微粒炭の発生源の1つとして,琵琶湖周辺の黒色土分布域が考えられる.
  • 生形 貴男
    2005 年 44 巻 5 号 p. 297-313
    発行日: 2005/10/01
    公開日: 2009/08/21
    ジャーナル フリー
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