Journal of UOEH
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14 巻, 2 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • ―産業医学の発展を目指して―
    土屋 健三郎
    原稿種別: Special Contribution
    1992 年 14 巻 2 号 p. 131-147
    発行日: 1992/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • ―労働環境改善における研究機関の役割―
    Jorma RANTANEN
    原稿種別: 講演
    1992 年 14 巻 2 号 p. 149-164
    発行日: 1992/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    将来の労働生活と社会からのすべての徴候は全体として, 環境保健および産業保健分野での研究の重要性が増大してきていることを示している. このような研究が最善のインパクトを与えるためには, 明確な優先度を提示した最も適切な健康価値に基づいた確固たる政策によって導かれること, 予防的な効果をめざした行動に向けられること, さらに高いモチベーションを持った研究者の能力を用いて実施されることが必要である. 研究者は, 十分な実施能力や設備をもった調査機関により充分な援助を受けるべきであり, また調査結果を求めている者との緊密な連絡をもたなければならない. こうしたことにより, 研究の成果が, 実際の作業環境に容易に適用されることになろう. もし, これらすべての条件が満たされれば, 私たちは効果を期待することができる. 私たちは皆, この興味深い努力への参加を求められている.産業医科大学の13年以上にわたる活動が私たちすべてにとり, 最もすばらしい実例であったと述べることができることは私にとってこの上もなく嬉しいことである.産業医科大学の過去に対しあたたかな祝辞を述べるとともに, 将来の大いなる成功を祈る.
  • 加藤 貴彦, 東 監, 唐崎 裕治
    原稿種別: 原著
    1992 年 14 巻 2 号 p. 165-172
    発行日: 1992/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    我々は,インターフェロンγと12-0-tetradecanoylphorboI-13-acetate(TPA)が, 125I-EGFのhuman amnion(WISH)細胞への結合を共役的に減少させることを報告した(Karasaki Y et al(1989)J.Biol Chem264: 6158-6163). ここではその作用機構の解明を試みた. TPAはprotein kinase C(PKC)を活性化するので, PKCの阻害例(H7およびstaurosporine)を用いることにより, インターフェロンγとTPAの共役的作用でPKCの果たす役割について検討した. インターフェロンγとTPAの共役的作用はPKCの阻害剤により阻止された. このことは, EGFのWISH細胞への結合減少におけるインターフェロンγとTPAの共役的作用で, PKCは重要な役割をしていることが示唆している. ところで, WISH細胞をTPAで24時間処理するとEGFの結合が回復する. しかしながら, インターフェロンγ存在下では細胞をTPAで24時間処理しても, EGFの細胞への結合は50%以上減少したままであった. このとき細胞のもつPKCの活性は, TPAのみで24時間処理した時と同様に消失していたことから, インターフェロンγは, PKCそのものと共役的に働くと言うよりはPKCによって細胞内に誘導される第2番目のファクターと共役しEGFの細胞への結合を減少させるのではないかと考えられた. さらにインターフェロンγはカルシュウムイオノフォアーと共役的にEGFのWISH細胞への結合を減少させたことから, カルシュウムイオンがTPAによって誘導される第2番目のファクターでインターフェロンγと共役する因子ではないかと推測された.
  • 野崎 康夫, 橋本 正浩, 大西 晃生, 村井 由之, 緒方 甫, 牧嶋 和見
    原稿種別: 原著
    1992 年 14 巻 2 号 p. 173-183
    発行日: 1992/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    脊髄小脳変性症患者3名において前向きに, TRH(thyrotropin releasing hormone)の運動性構音障害に対する投与効果を, 各患者毎に聴覚印象評価, コミュニケーションに関する意識調査, 音声検査および音声分析結果に基づき評価し, さらに運動性構音障害の改善機序に検討を加えることを目的とした. 1名で運動性構音障害の著明な改善が自・他党的に認められ, 特に発声機能の改善と構音の明瞭度の改善が著明であった. 一方, 3名の患者に共通して声の高さの変動率の減少と声域の拡大が認められた. TRHによる運動性構音障害の改善には, 発声機能の改善が大きな役割を果たしていると判断された. 発声機能の改善機序として, 主にTRHによる喉頭の筋緊張低下の正常化に伴う協調運動の改善が最も重要であると推定した. TRHが運動性構音障害に著効を示す患者は稀であるが, 本研究のように特にTRHが著効を示した臨床例を通じてTRHの作用機序を検討することは今後も重要である.
  • ―アクリルアミド中毒,巨大軸索ニューロパチー,Krabbe病の病態生理をめぐる一考察―
    伊規須 英輝
    原稿種別: 総説
    1992 年 14 巻 2 号 p. 185-192
    発行日: 1992/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    「アクリルアミド中毒」と「巨大軸索ニュ一ロパチー」には, 次の共通点がある. (1)末梢神経および中枢神経が障害される. (2)ニューロフィラメントの増加(凝集)を伴う軸索末端の腫大がみられる. (3)アクリルアミドを正常培養細胞に作用させると中間フィラメントの凝集が起こるが, 同様の変化が巨大軸索ニューロパチー患者の細胞にみられる, 従って, 両疾患では共通の病態発生機構が働いている可能性がある. ただ, アクリルアミド中毒は外因性であり, 巨大軸索ニューロパチーは内因性疾患である. しかし, これらは, 巨大軸索ニューロパチーにおける内因性のアクリルアミド(様物質)の処理障害を仮定すると一応の説明がつく. 一方, 遺伝性神経疾患であるKrabbe病の重篤な神経障害は, 内因性の「毒」性の高い脂質一サイコシンーの作用で説明し得る. これらのことは, 「中毒学的アプローチ」が, 通常考えられている以上に, 広範な疾患の病態解明においても有効であり得る可能性を示唆している.
  • 賓珠山 務, 藤野 昭宏
    原稿種別: 報告
    1992 年 14 巻 2 号 p. 193-196
    発行日: 1992/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
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