Journal of UOEH
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16 巻 , 4 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 菊原 浩之, 小川 みどり, 宮本 比呂志, 二階堂 義彦, 吉田 真一
    原稿種別: 原著
    1994 年 16 巻 4 号 p. 263-275
    発行日: 1994/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    在郷軍人病の原因菌であるL. pneumophilaは細菌補食性原虫内で増殖しつつ,水系環境中に生息している. これまで10数種の原虫内で本菌が増殖することが報告されているが線毛虫T. thermophila中で本菌が増殖できるかどうかは報告がなく,今回T. thermophila細胞内で本菌が増殖できるかどうか調べた. 本菌をPYG培地中でT. thermophilaに補食させ,補食されなかった細菌を遠心分離により除いた. 細菌を補食したT. thermophilaをPYG培地で温度を変えて培養し,経時的にT. thermophila中で増殖したL. pneumophilaの菌数をBCYE培地を用いてカウントした. その結果,1)本菌はT. thermophilaの食胞中で増殖した. 2)増殖能は温度に影響され,28℃,32℃では増殖能が悪く35℃でよく増殖した. 3)補食された菌数が原虫1個当たり約30の場合は35℃で増殖したが,約10の場合は35℃で殺菌された. これらの結果より,自然界中でも本菌はT. thermophilaに補食され,食胞内で増殖可能であるが,温度や補食された時の菌数など細胞内増殖の条件は限られているであろうことが示唆された.
  • 諸橋 通明, 上野 晋, 竹田 和夫, 川村 越
    原稿種別: 原著
    1994 年 16 巻 4 号 p. 277-286
    発行日: 1994/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    シビレエイ(Na, K)ATPアーゼα鎖とウサギ筋小胞体Ca-ATPアーゼとの間でキメラ体を構築し,それらのcRNAをシビレエイ(Na, K)ATPアーゼβ鎖のcRNAと共にアフリカツメガエル卵母細胞に注射して発現させた. N末端側1/3およびC末端側1/3がα鎖(N)に,中央の1/3がCa-ATPアーゼ(C)に由来するキメラ体(NCN)は,α鎖(NNN)と同様にβ鎖と会合した. ところがC末端側1/3がCa-ATPアーゼに由来するキメラ体(NNC, NCC)はβ鎖と会合しなかった. これらの結果は(Na, K)ATPアーゼα鎖のC末端側1/3がβ鎖との会合に関与することを示唆している.
  • 任 愛国, 大久保 利晃, 高橋 謙
    原稿種別: 原著
    1994 年 16 巻 4 号 p. 287-299
    発行日: 1994/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    本研究は某県自治体職員19, 139人を対象として, がん, 糖尿病, 仕事上のストレス, 心疾患, 肥満, 日常の運動習慣, その他健康増進などに対する健康意識の度合いおよび自覚健康度と受療頻度との関係を明らかにすることを目的とした. 健康意識と自覚健康度は1988年の定期健康診断時に自記式質問票で調査し, その後12カ月間の受療記録との関係を解析した. その結果, まず自覚健康度(4段階)はその後の全ての疾患の受療頻度と良く相関し, 個々の疾患に対する不安はそれぞれの関連疾患の受療のみと相関がみられた. そこでさらに当該疾患の既応のあるものと無いものに分けて分析したところ, 既応の無いものがもつ不安がその後の受療により強い影響があり, ある疾患に対する不安がその後の受療を増加せしめる要因であると考えられた. このことから労働者の受療頻度および医療費削減のためには, 職域に健康相談, 健康教育を導入することが効果的であると示唆された.
  • 木下 良正, 横田 晃
    原稿種別: 技法
    1994 年 16 巻 4 号 p. 301-308
    発行日: 1994/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    核磁気共鳴現象を利用したmagnetic resonance imaging (MRI), magnetic resonance spectroscopy (MRS) は生体の形態や生体細胞内物質代謝を非侵襲的に解析を可能としている. 当大学でも動物専用の4.7テスラMR装置が設置され, 画像およびスペクトロスコピーの測定が可能となった. 本動物用MR装置を使用したラット, イヌのイメージングの実例をあげ解像度を検討するとともに, 本装置の仕様について詳細に紹介した.
  • 東 敏昭, 溝上 哲也, 武藤 孝司, 福渡 靖, 八幡 勝也, 吉村 健清, 町田 誠司
    原稿種別: 総説
    1994 年 16 巻 4 号 p. 309-320
    発行日: 1994/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    1989年現在, 日本の全労働者人口約4, 900万人の内, 中小企業に従事する人口は2, 900万人で58.3%を占め, この割合はOECD加盟諸国の平均40%を, 大きく上回る. 一方, 日本における産業保健に関わる制度は, 産業医, 衛生管理者などの産業保健従事者の契約・雇用を始めとして, 事業所の規模に基づき規定されている. 経済上および人材上の問題から, こうした小規模事業所に従事する集団は, 大規模事業所に従事する集団に比べ, 相対的に産業保健サービスを受けにくい. 労働省および関連機関は, 対策として中小企業に対し産業保健サービス実施に際しての助成制度を設けている. また, 地域産業保健センターの設置による具体的サービスの推進が試みられている. 日本における保険, 産業保健サービスならびに中小企業における問題を整理し, 助成制度の概要, 意義および運用について概説した.
  • B.P. チャトパジャイ, S.K.J. アラン, S. サクール, P.K. ガンゴパジャイ
    原稿種別: 報告
    1994 年 16 巻 4 号 p. 321-331
    発行日: 1994/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    インドのカルカッタ地域において, 32人の対照群と, 318人のインド麻工場労働者(無症状の者)に対して, ライト式ピークフローメーターで換気能力を測定した. 対照群では, ピークフローの平均値は, 514 ± 66.41 ℓ/分であり, 労働者の中で非喫煙者は475 ± 66.02 ℓ/分, 喫煙者は462 ± 67.42 ℓ/分であった. ピークフローの値と年令, 身長, 工場での曝露期間, および喫煙との関連性を重回帰分析を用いて検討した. 得られた結果を, インドおよび諸外国からの報告と比較すると共に, 喫煙習慣, 職業性曝露, 身体的背景, あるいは汚染地域内での居住, などの要因の及ぼす影響を考察した.
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