Journal of UOEH
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35 巻, 3 号
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[総説]
  • 山崎 文夫
    2013 年35 巻3 号 p. 183-192
    発行日: 2013/09/01
    公開日: 2013/09/13
    ジャーナル フリー
    労働現場における熱中症の発生は,労働者が暑熱環境に順化しているか否かに関係される.暑熱順化は暑熱環境下での持久性作業能力および一定の作業強度における温熱的快適感を改善する.これらの改善は発汗と皮膚血流反応の増大,より良い体液バランスおよび心臓血管系の安定化によって達成される.暑熱ストレスに体を順化させる効果的な手段の1つとして,日常的に有酸素運動トレーニングを行うことが推奨される.これは体温調節能や血液量が体力の増進とともに増大するためである.しかし暑熱下で防護服を着て作業する労働者において,短期間の運動トレーニングや暑熱順化によってもたらされる心理生理学的な利益は少ない.なぜならば汗の蒸発が妨げられて防護服内に汗が蓄積し,温熱性不快感が増悪するためである.補償できない暑熱ストレス下で作業する肉体労働者のために,作業強度,作業環境および健康状態のより厳密な管理が求められる.
[症例報告]
[短報]
[報告]
  • 元 舞子, 岡田 洋右, 森 博子, 新生 忠司, 田中 良哉
    2013 年35 巻3 号 p. 207-212
    発行日: 2013/09/01
    公開日: 2013/09/13
    ジャーナル フリー
    日本においてもメトホルミンの高用量使用(最高用量2,250 mg)が2010年5月10日から可能となったが,高齢2型糖尿病患者に対する実地臨床でのメトホルミンの有効性と安全性に関する情報はいまだ十分ではなく,今回後ろ向きに検討した.メトホルミンを使用した2型糖尿病患者98例をⅠ群65歳未満(59人)とⅡ群65歳以上(39人)の2群に分け,12週後の糖化ヘモグロビン(HbA1c)の変化を主要評価項目とした.また安全性に関しては,低血糖の頻度,有害事象の有無で評価した.平均投与量はⅠ群で690.5 mg,Ⅱ群636.4 mg,HbA1cはⅠ群で-0.5%,Ⅱ群で-0.9%と両群有意に改善を認めたが,変化率に群間差はなかった.両群とも低血糖はなく肝,腎機能の悪化も認めなかった.メトホルミンは年齢を問わず,高齢者でも有効かつ安全に使用可能である.今後はメトホルミンの使用量とともに,安全に使用するための血清クレアチニン(Cre)値,推定糸球体濾過率(eGFR)値の設定に関して,さらに前向きに検討する必要がある.
[症例報告]
  • 野口 真吾, 矢寺 和博, 神保 充孝, 福田 洋子, 山崎 啓, 長田 周也, 川波 敏則, 石本 裕士, 村木 和彦, 小野 史朗, 河 ...
    2013 年35 巻3 号 p. 213-218
    発行日: 2013/09/01
    公開日: 2013/09/13
    ジャーナル フリー
    症例は54歳男性.健診時の胸部X線写真の異常陰影を指摘され紹介された.胸部CTで気管周囲縦隔の軟部陰影を認めたが,同軟部陰影は一時的な縮小傾向を認めたため,経過観察とした.その後,徐々に同軟部陰影の増大を認めたため,初診から3年後に外科的に縦隔腫瘍の摘出術を施行した.病理所見では類円形のやや偏在する核や粗大なクロマチンを有する形質細胞様あるいは小リンパ球様細胞のびまん性の増殖を認め,免疫染色ではこれらの細胞はCD20陽性,IgM弱陽性で,CD3,CD5,CD10はいずれも陰性であったことから,リンパ形質細胞性リンパ腫(lymphoplasmacytic lymphoma: LPL)と診断した.本疾患は稀な疾患であり,気管周囲の縦隔に限局した報告はさらに稀であるが,手術を含めた積極的な組織診断的アプローチを試みることが重要と考えられた.
[報告]
  • 中元 洋子, 舌間 秀雄, 飯田 真也, 鈴木 陽子, 松嶋 康之, 蜂須賀 研二
    2013 年35 巻3 号 p. 219-223
    発行日: 2013/09/01
    公開日: 2013/09/13
    ジャーナル フリー
    産業医科大学病院における脳卒中初回発症患者について,2000年と2010年で急性期リハビリテーション実施状況がどのように変化したのかを後方視的に調査した.脳卒中の麻痺は2010年の方が重症であったが,発症日から訓練開始までの期間は11.3日から4.0日に,リハビリテーション処方日から訓練開始までの期間は1.1日から0.2日に短縮し,急性期におけるリハビリテーションサービスは充実してきた.これらの理由は,リハビリテーション科への依頼が発症早期になったこと,またリハビリテーションスタッフの増員や電子カルテ導入による業務の効率が考えられ,早期リハビリテーションの提供が可能になった.
  • 酒井 誉, 村松 圭司, 松田 晋哉
    2013 年35 巻3 号 p. 225-240
    発行日: 2013/09/01
    公開日: 2013/09/13
    ジャーナル フリー
    クリニカルパス(CP)とは,主に入院時に患者に手渡される病気を治す上で必要な治療・検査やケアなどを縦軸に,時間軸(日付)を横軸に取って作成されたタイムスケジュール表である.CPは患者および看護師などの医療スタッフ双方に病気の治療内容とタイムスケジュールが明確になり,検査・手術日程,退院日の目安が分かり,入院生活の不安を解消でき,また検査・ケアを過不足なく確実に提供でき責任の所在が明確になるため,チームとしての医療サービスをスムーズに提供できるメリットがあるが,作成には多くの時間と労力を費やさなければならず,作成後には定期的な評価が必要であるため,漫然と使用され活用されなくなることも散見される.本分析では,診断群分類(DPC)データを用いてCPを定期的に評価する方法を検討するとともに,新規CPの作成に際して診療実施頻度が高い診療明細を抽出した対象疾患のDPCデータを基にCPのひな形を作成する方法について検討を行った.その結果,DPCデータを主に扱う事務スタッフを活用することで医療スタッフの労力の削減が図られ,CPの評価および作成を行うことができ,医療の標準化と医療の質の向上に寄与できることが示された.
[総説]
[プログラム]
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