Journal of UOEH
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22 巻, 3 号
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  • 野口 順子, 黒田 悦史, 小埜 和久, 山下 優毅
    原稿種別: 原著
    2000 年22 巻3 号 p. 205-218
    発行日: 2000/09/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    マウスのリンパ球とマクロファージの機能に対するダニ抗原の影響をin vitroで解析した. コナヒョウヒダニ虫体から精製した抗原(Dfb)とGST-融合リコンビナントMag3ダニ抗原蛋白は, マウスの脾細胞の増殖反応を刺激した. この反応は, 抗Ig抗体と補体の処理で低下するが, 抗Thy-1抗体と補体の処理を受けないことから, 反応性細胞はB細胞であると考えられた. ポリミキシンBカラムを通過したDfbや, GST蛋白のみではこの作用がないことから, ダニ抗原による刺激は代表的なB細胞マイトーゲンであるLPSの混在によるものではないと考えられた. ダニ抗原で処理したB細胞と脾付着細胞はアロ抗原提示能が亢進していた. ダニ抗原の処理は, B細胞, 脾付着細胞上のMHCクラスⅡ分子と, CD80の発現を増強したが, CD86の発現は低下させた. MHCクラスⅡ抗原, CD80, CD86に対する抗体はアロ抗原提示能を阻害した. さらにダニ抗原はB細胞と脾付着細胞のサイトカイン産生を増強した. これらの事実はダニ抗原が抗原提示細胞/マクロファージの機能を刺激し, 免疫反応を修飾しうる能力があることを示している.
  • 徳井 教孝, 三成 由美, 楠喜 久枝, 吉村 健清, 山元 寅男, 南川 雅男
    原稿種別: 原著
    2000 年22 巻3 号 p. 219-228
    発行日: 2000/09/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    長寿者の割合が多いと言われる中国巴馬県において, 3つの民族(瑶族, 壮族, 漢族)69名を対象に1998年, 栄養調査を行った. 毛髪を用いて標準ガスで標準化された炭素同位体比と窒素同位体比(δ13C, δ15N)を求め, 食物摂取状況を評価した. 瑶族と漢族のδ13Cの分布は-21‰から-17‰で, トウモロコシ, キビ, 粟のようなC4植物の分布に近い値であった. 壮族では-25‰から-22‰に分布し, 米, 小麦, ジャガイモのようなC3植物の分布に近かった. これらの値は都市在住の中国人に比べ, かなり広い分布を示した. 一方, δ15Nはどの対象者も8‰から11‰の範囲にみられた. δ13Cの分布は食生活調査結果からも支持されるものであったが, δ15Nの分布は予想より高い値を示した. 毛髪の炭素, 窒素の同位体比分析と長寿要因との関連は明確でないが, 3つの民族の同位体分析は特徴ある分布を示した.
  • ブレア P. グラブ, 安部 治彦
    原稿種別: 総説
    2000 年22 巻3 号 p. 229-238
    発行日: 2000/09/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • ブレア P. グラブ, 長友 敏寿, 安部 治彦
    原稿種別: 総説
    2000 年22 巻3 号 p. 239-245
    発行日: 2000/09/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    Head-up tilt試験の普及により, 再発性の失神および失神前駆症状が自律神経調節障害による一過性の起立性低血圧と徐脈に起因することが明らかになり, 神経調節性失神(neurally mediated syncope)として知られている. 一方, これまでの研究で, 血圧はさほど変化しないにもかかわらず, 起立時に心拍数が異常に増加し, 失神前駆症状・運動不耐性・疲労・ふらつき・眩暈などの起立性不耐性を発現する大きな患者群があることがわかった. 本障害は一般に体位性起立性頻拍症候群(POTS; postural orthostatic tachycardia syndrome)として知られるようになった. 明らかな原因は不明であるが, 軽度の末梢自立神経性ニューロパシー(部分的自律神経障害; partial dysautonomia)やβ受容体過敏性(β-receptor supersensitivity)が病態生理として示唆されている. POTSの診断には詳細な病歴調査と神経学的検査を含む理学的検査が必要で, 特にhead-up tilt試験における反応様式は重要である. 本稿では, 体位性起立性頻拍症候群の歴史的背景, 臨床的特徴と診断, 治療法について概説する.
  • 八幡 勝也, 東 敏昭
    原稿種別: 原著
    2000 年22 巻3 号 p. 247-257
    発行日: 2000/09/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    産業保健においては, じん肺のように継続的な個人健康管理が必要な分野が数多くあり, 健康診断結果やレントゲンフィルムが毎年発生している. 我々は健康診断結果とそれに付随するレントゲンフィルムなどの医用画像をコンピュータデータとして広く利用できるようにすることで, 医療情報管理の経済性が向上しさらに健康診断情報の有効利用が可能になると考え, そのための基本技術の検討とその評価を行った.
    システムは 1)データ変換・バーコード作成システム, 2)デジタイズ・編集システム, 3)データ参照・利用システムの3システムに分け, 医用画像の共通規格であるIS&C規格を基本に開発を行った. その結果, 一連の処理の中には画像データの大きさの影響を受けやすいシステムと受けにくいシステムがあり, 内容によっては全体の作業の効率を落とすシステムがあることがわかった. 特に既存システムからの健診結果データ抽出, 光磁気ディスクへの書き込みシステムがシステム全体の中で解決すべき課題であることがわかった.
  • 杉田 和成, 山元 修, 末永 義則
    原稿種別: 症例報告
    2000 年22 巻3 号 p. 259-267
    発行日: 2000/09/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    放射線誘発皮膚癌の7症例を報告した. 放射線誘発癌と診断した根拠は, 5例は良性皮膚疾患に対する放射線治療歴, 2例は医療従事者の職業性被曝歴であった. 全例が慢性放射線皮膚炎に発生した有棘細胞癌であった. 潜伏期間は, 6年から64年, 平均29.9年であった. 全症例で手術が施行され, 再発は認められなかった. 1960年代までに行われた非腫瘍性慢性疾患の低エネルギー放射線治療による放射線誘発皮膚癌は, 潜伏期を考慮すると発生のピークは過ぎたが, 今後も発生の可能性は皆無ではない. また, 放射線利用の多様化に伴い, 職業性被曝による放射線誘発皮膚癌の発生も危惧される. したがって, 放射線誘発皮膚癌が過去の疾患でないことを認識し, 難治性の著しい角化, 糜爛, 潰瘍を呈する皮膚病変症例では, 慢性放射線皮膚炎を鑑別診断に入れる必要がある. 過去の放射線治療歴や被曝歴を問診し, 放射線誘発皮膚癌が疑われる場合は, 速やかに組織学的検査を行う必要がある.
  • ―その耐性機構を中心に―
    谷口 初美
    原稿種別: 総説
    2000 年22 巻3 号 p. 269-282
    発行日: 2000/09/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    多剤耐性結核菌の出現が, 大きな問題になっている. 有効な抗結核薬を迅速に選択するため, 耐性機構の遺伝子レベルでの解析が急速に行われてきた. 多剤耐性結核菌とは, 最も有効な抗結核薬イソニアジド, リファンピシンに同時に耐性になった菌のことである. 結核菌の耐性は, 薬剤の標的部位の変化によるもので, 標的部位をコードする染色体上の遺伝子の自然突然変異によるものである. リファンピシンはrpoB遺伝子のコードするRNA polymeraseのβ subunitに結合してRNA合成を阻害する薬剤で, その耐性菌の約95%はこのrpoB遺伝子のほぼ中央部位に変位を有する. イソニアジドは結核菌の細胞壁のミコール酸合成阻害剤で, その耐性菌の約90%は, inhA, katG, ahpG遺伝子のいずれかに変異を有している. 他の抗結核薬に対する耐性も遺伝学的に解明されてきた. これらの結果をもとに, 迅速な感受性検査法も開発されている.
  • 寶珠山 務, 櫻澤 博文
    原稿種別: 学会報告
    2000 年22 巻3 号 p. 283-290
    発行日: 2000/09/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    2000年3月16日に国立がんセンターにおいて, シンポジウム「がん登録等疫学研究における個人情報保護」が開催され, 近く法制化が見込まれる個人情報保護の潮流の中で, がん登録等疫学研究における個人情報利用をどう捉えるかについて検討された. 国内外13名のシンポジスト, コメンテータからの発言と総合討論の結果, わが国のがん登録を効果的に展開するために, 早急な法整備が必要なこと, がん登録等の公衆衛生活動や倫理委員会等で承認された疫学研究には, 患者のインフォームドコンセントを前提とせずに個人健康情報を利用できる特例措置を設けるべきこと, および, これらの社会的措置を含めた倫理ガイドラインをわが国でも設定すべきであること等が提案, 議論された. 今後も, この種の講演会やシンポジウムが一般公開のもとで頻繁に開催され, 建設的な議論をふまえて, 適切な個人情報保護制度が作られることが望まれる.
  • 藤崎 丈詞
    原稿種別: 報告
    2000 年22 巻3 号 p. 291-293
    発行日: 2000/09/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • 渡辺 秀幸
    原稿種別: 報告
    2000 年22 巻3 号 p. 295-297
    発行日: 2000/09/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • 産業医科大学
    原稿種別: 報告
    2000 年22 巻3 号 p. 299-
    発行日: 2000/09/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • 産業医科大学
    原稿種別: 報告
    2000 年22 巻3 号 p. 301-303
    発行日: 2000/09/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
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