Journal of UOEH
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21 巻 , 4 号
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  • 後藤 貞夫, 戸高 奈苗, 晏 穎, 深町 幸代, 安部 哲哉, 東 監
    原稿種別: 原著
    1999 年 21 巻 4 号 p. 265-276
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    近交系の化学発癌耐性DRHラットは, クローズド・コロニーの呑竜ラットから低いGGT誘導能と3'-メチル-DABによる肝の発癌が顕著に低いことを指標として選択・樹立された. これまでに我々は呑竜ラット肝においては3'-メチル-DABによるDNA傷害および細胞毒性がDRHラット肝と比べてより高度であることを観察してきた. 本研究では細胞毒性を示す薬物に対する耐性機構に関連した遺伝子のmRNAレベルをRT-PCR法を用いて検討した. 予想に反して, 以下の種々の条件下における薬剤耐性関連遺伝子のmRNAに関しては, 両ラット肝の間で, 大きな差異は存在しなかった. すなわち, i)3'-メチル-DAB投与後のmdr1 mRNAの誘導, ii)3'-メチル-DAB処理によるMLP-2 mRNAの減少, iii)胆汁うっ滞によるMLP-2 mRNAの誘導, およびiv)cMOAT遺伝子の構成的発現レベル等で, 両ラット肝においては, ほぼ同じレベルのmRNAが認められた. 一方, 3'-メチル-DAB投与後のp53 mRNAおよび蛋白質レベルは, 呑竜ラット肝において, より著明な増量を示したので, 呑竜ラット肝では3'-メチル-DABに対してDRHよりも高い感受性を有していることが示された. 結論として, 少なくとも今回調べた範囲内では薬剤耐性機構に関する遺伝子の発現と両ラット間での肝発癌感受性の相関関係は存在しなかった.
  • 高原 和雄, 三浦 靖史, 高水間 亮治, 安増 十三也, 中村 正, 中島 康秀
    原稿種別: 原著
    1999 年 21 巻 4 号 p. 277-287
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    運動トレーニングによるfitness, 安静時血中カテコーラミン濃度およびnatural killer細胞活性への影響を検討した.対象は特にスポーツ活動のない健康若年女性(20-22歳)16名である.トレーニングプロトコールとして, 最大酸素摂取量50%相当の運動強度でトレッドミルによるジョギングを1日2時間, 週3回10週間行った.最大酸素摂取量は10週間の運動により33.1±3.4 ml/kg/minから38.3±6.6 ml/kg/minへ有意に増加し(P<0.005), natural killer細胞活性は31.9±14.3%から46.4±18.4%へ有意に増加した(P<0.05).トレーニング前後の安静時epinephrineとnorepinephrineはそれぞれ18.3±8.7 pg/mlと20.4±8.9pg/ml, 134.1±52.2pg/mlと248.1±106.8pg/ml (P<0.005)だった. norepinephrine増加量とepinephrine増加量はそれぞれ最大酸素摂取量増加量と正相関があった(r=0.780, P<0.005; r=0.556, P<0.05).またnatural killer細胞活性増加量とepinephrine増加量は正相関があった(r=0.623, P<0.01).これらの事より我々は若年女性において運動トレーニングは安静時血中カテコーラミンとnatural killer細胞活性を増加させると結論した.
  • 垂水 公男, 萩原 明人
    原稿種別: 原著
    1999 年 21 巻 4 号 p. 289-307
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    抑うつは, 職場で最も頻繁に見受けられる心理的な問題の一つである. 文献的考察ならびに著者らが行ってきた過去の調査結果からは, 職場の労働負荷は抑うつを介して欠勤の増加と関連していることが推測されてきている. そこで, こうした一連の関連を検証するために男子ホワイトカラーを対象にした追跡研究を実施した. ところで, 労働負荷と健康についての著者らの研究からは, 休暇取得が心理面の負担を軽減する一つの重要な可能性として上げられてきていた. そこで, 1996年6月に, 自記式の調査票を用いて過去1年間の余暇として取得された休暇の機会と抑うつとの関連性を調べた. この調査対象者をさらに1年間追跡して, この期間の欠勤日数を調査した. 分析対象として有効であった20-59歳の男性357名について, 休暇, 抑うつ, 欠勤の関連性を相関ならびに対象線形分析によって検討し, 次のような結果が得られた. すなわち, 余暇休暇の取得機会の少なさは抑うつの存在と相関し, 抑うつは欠勤の増加に関連していた. これらの関係は年齢を調整した場合にも成立していた. 余暇としての休暇取得は労働時間のような他の労働関連要因とは独立であり, その影響を探求することは職場での心理負担への対応を考える上で有意義であると考えられた.
  • 副田 秀二, 寺尾 岳, 中村 純
    原稿種別: 原著
    1999 年 21 巻 4 号 p. 309-315
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    clomipramineの初回内服投与時に躁転し, 急速交代型双極性障害へ移行した初老期女性例と,それまでの急速交代型単極性障害であったが, clomipramineの初回点滴投与後に躁転し,その後, さらに難治化した中年女性例を報告した. 二例ともclomipramineを投与されるまでは, 躁状態や軽躁状態はなかった. clomipramineの使用およびその後の躁転が病相頻発型気分障害への移行や難治化の契機となった可能性が示唆された.
  • 小山 倫浩, 井本 秀幸, 安元 公正, 豊島 里志, 永島 明
    原稿種別: 症例報告
    1999 年 21 巻 4 号 p. 317-321
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    45歳男性の右上縦隔腫瘍を胸腔鏡下に摘出した.腫瘍は上縦隔後方に位置し, 上大静脈後方, 迷走神経内側に表面平滑な嚢腫として認められた.灰白色調の嚢腫は長径8cmで水溶性の内容を有し, 嚢腫壁にchief cellとoxypill cellよりなる副甲状腺組織を認めた.縦隔副甲状腺嚢腫は現在までに19例報告され, 本例は胸腔鏡下に切除された最初の例として報告した.
  • 阿部 利明, 山本 久夫, 法村 俊之
    原稿種別: 技法
    1999 年 21 巻 4 号 p. 323-329
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    電離箱式線量計を用いて137Csガンマ線照射装置(ノーディオン社製, ガンマセル40 Exactor)の試料容器内の線量率分布を測定すると共に, 線源駆動時の線量成分を評価した.その結果, 試料容器内の線量率分布は, 上部および下部は中央部より5.2-7.2%高いことが示された.また, 線源駆動時の線量成分は, 定常線量率による1分間の線量の0.85-1.21%(平均1.05±0.05%)となった.したがって, 照射時間が1分以下の時に, 照射される線量の誤差を1%以下とするには, 線源駆動時の線量成分の補正が必要である.
  • 合志 清隆, 撫中 正博, 安部 治彦, 戸崎 剛
    原稿種別: 論説
    1999 年 21 巻 4 号 p. 331-339
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    脳神経外科疾患の治療は, これまで手術療法を中心として発展してきた. また, 高気圧酸素のこの領域への応用は, 虚血性脳血管障害, 頭部外傷, 脊髄疾患や開頭術後の脳虚血などへの補助療法であった. しかしながら, 放射線技術の進歩, なかでも血管内外科と定位的放射線治療の脳神経外科疾患への導入によって, 近年その主たる治療法が様変わりしてきている. このような脳神経外科疾患の治療法の変化のなかで, 高気圧酸素はこの分野において非常に重要な治療手段になりつつある. すなわち, 虚血性脳血管障害では血栓溶解剤との同時併用, クモ膜下出血ではコイルによる動脈瘤閉塞後の脳血管攣縮の予防を含めた治療法として, さらに悪性脳腫瘍の放射線療法や化学療法との併用などが極めて有効性の高い治療法と思われる. しかし一方で, 脳神経外科と高気圧医学はこのような最先端医療の方向ではなく, 予防医学や産業医学にも密接する時代になっており, 今後さらにこの傾向は促進されるものと予測される.
  • 1999 年 21 巻 4 号 p. 341-352
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
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