先に本誌 (Vol. 5 No. 5) において, 尿素付加反応についての概説を行い, かつ当所において使用している特殊な低融点尿素混合物およびこれを使用した場合のトランス油材についての脱ロウ反応をやや詳細に述べた。またその後油化学協会講演会においてパイロットプラントに関するBailey Bannerot方式, L. N. GoldsbroughによるNon fikration process方式, A. Champagnet, Lauger方式および東燃式の特徴について発表した。当所の方式は殊に重質油を処理する場合にロ過の困難や反応物の乳化による故障が少く, 反応系の所要容積が小規模で済み, Adductの分解による尿素の回収が容易かつ経済的であると考えられる。今回は東燃の尿素脱ロウ方式についてパイロットプラントの系統図を中心に記述する。
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