自家末梢血造血幹細胞移植(ASCT)後にT細胞性monomorphic移植後リンパ増殖性疾患(PT-LPD)を合併した多発性骨髄腫(MM)を報告する。症例は,53歳,男性。2010年6月,MMと診断され,2011年3月にASCTを施行された。2012年1月,発熱,意識障害にて入院。入院時,両側腋窩・鼠径部にリンパ節腫大あり。血中EBウィルス-DNAを4×10
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l認めた。頭部CT, MRIでは異常を認めなかった。髄液の細胞診では腫瘍細胞を認めず,EBウィルス-DNAを5×10
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l認めた。リンパ節生検にてT細胞性monomorphic PTLDと診断した。Methotrexate, cytosine arabinoside大量療法を施行したところ解熱し,意識障害も改善した。CTでは腫大リンパ節は消失し,EBV-DNAも検出感度未満となった。
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