臨床血液
Online ISSN : 1882-0824
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47 巻, 4 号
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Picture in Clinical Hematology
第46回日本臨床血液学会総会
学会奨励賞
第67回日本血液学会・第47回日本臨床血液学会合同総会
合同シンポジウム4
教育講演12, 19
教育講演25
教育講演5
臨床研究
  • 清水 一之, 伊藤 淳治, 杉浦 勇, 津下 圭太郎, 小杉 浩史, 名倉 英一
    2006 年 47 巻 4 号 p. 303-309
    発行日: 2006/04/30
    公開日: 2008/03/14
    ジャーナル 認証あり
    今回我々は, 新に開発された血清中に遊離して存在する免疫グロブリン軽鎖 (free light-chain, FLC) を定量するイムノアッセイ法を用いて, 健常人におけるFLC値と, 多発性骨髄腫を中心とするB細胞増殖性疾患患者におけるFLC値を測定した。骨髄腫患者においては治療後のFLC値と従来の方法による免疫グロブリンの測定値の変動を比較することによる効果判定能力の評価, 更に尿免疫電気泳動の結果と比較することによる残存病変の検出能力の評価を行い, 血清FLC定量の臨床的有用性について検討した。
    [結論] この検査法は, 尿免疫電気泳動法よりも残存病変の評価に優れ, 且つ, FLCのhalf lifeの短さから, 治療効果と再発を血清免疫グロブリンを定量する方法より迅速に知ることができ, しかも自動分析機を用いて簡便に測定することができる優れた検査法であることが判明した。
症例報告
  • 鈴木 隆之, 新井 文子, 小山 高敏, 押川 学, 山本 正英, 水地 大輔, 黒須 哲也, 東田 修二, 村上 直巳, 三木 徹, 三浦 ...
    2006 年 47 巻 4 号 p. 310-314
    発行日: 2006/04/30
    公開日: 2008/03/14
    ジャーナル 認証あり
    症例は高血圧, 高脂血症を有する66歳の男性。早期胃癌手術の4ヶ月後に吻合部潰瘍からの出血, 7ヶ月後に顔面の著明な皮下出血を生じ, APTTの著明な延長, 第VIII因子活性の著しい低下, 高力価の第VIII因子インヒビターを認め, 後天性血友病Aと診断した。入院後, 繰り返す出血症状に対し, prednisolone, cyclophosphamideの内服に加え, 遺伝子組換え活性型第VII因子製剤, 活性型プロトロンビン複合体製剤を投与し止血効果を得た。その後, 出血のエピソードのわずか1週間後, 腹痛を伴う水様の鮮血便が出現し, 臨床経過, CT-scan, 内視鏡所見より虚血性大腸炎と診断したが, 保存的治療で軽快した。後天性血友病症例において, 凝固因子製剤や抗線溶薬の非投与時に血栓症を発症した報告は調べうる限り認められないが, 特に血栓症のリスクを有する患者では注意が必要である。
参照ガイド
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