臨床血液
Online ISSN : 1882-0824
Print ISSN : 0485-1439
ISSN-L : 0485-1439
44 巻, 2 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
第43回総会
総会長奨励賞
学会奨励賞
第44回総会
シンポジウム2.標準的治療のない血液疾患—治療の新たな可能性 (I)—
シンポジウム3.標準的治療のない血液疾患—治療の新たな可能性 (II)—
症例
  • 大口 裕人, 齋 敏明, 濱崎 洋一, 樋渡 克英
    2003 年 44 巻 2 号 p. 102-107
    発行日: 2003年
    公開日: 2009/07/28
    ジャーナル 認証あり
    症例は36歳,女性。2000年6月近医より白血球増加で当科紹介され,急性型成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)の診断で入院した。CHOP療法8コースで完全寛解となり経過観察中,2001年9月ATLが再発し再入院した。検査では,LDH, 可溶性IL-2レセプター,Ca高値で,CTにて腹腔内リンパ節腫大と肝脾腫を認めた。CHOP療法により一旦改善するも再燃し治療抵抗性となった。そこでサルベージ療法を2コース施行後,寛解が得られないまま,移植前処置としてBU+CYを用い,2002年1月31日HLA一致の兄をドナーとし同種末梢血幹細胞移植を施行した。GVHD予防にはcyclosporin A (CsA)と短期MTXを用いた。生着は速やかで,急性GVHDも認めなかったが,移植2ヵ月後に皮下腫瘤として再発した。CsA中止により腫瘤は自然消褪し移植8ヵ月後現在寛解を維持している。本例はCsAの中止で再発病巣が急激に消失しており,背景にGVL効果の存在が考えられた。
短報
feedback
Top